税制改正要望(1、グループ法人税制の整備) - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

平 仁
ABC税理士法人 税理士
東京都
税理士
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税制改正要望(1、グループ法人税制の整備)

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税制改正 平成22年度税制改正
1週間ぶりの更新です。情報発信していない間に、平成22年度予算の
各省からの要望提案が発表され、税調HPでアップされていました。
今日、明日の税調では、その内容のヒアリングが行われる予定です。
そこで、第4回、第5回の税調で行われた各団体に対するヒアリングを
検討する予定を変更して、気になった税制改正要望について検討します。

まず、グループ法人税制の整備に関して検討しよう。

岡村京大教授、増井東大教授、渡辺九大教授、吉村横国大准教授の他、
経団連、日商、日税連、関経連、財務省主税局、経産省経済産業政策局、
中小企業庁、金融庁が参加した「資本に関係する取引等に係る税制に
ついての勉強会」が7月に取りまとめた論点整理を元に、経産省や
金融庁の改正要望に盛り込まれたものである。

税制改正要望として新設された理由として、次の3点が挙げられる。
(1)政策目的
企業グループの一体的運営の進展に対応したグループ法人税制を整備する
ことにより、グループ経営等を通じた企業競争力強化に向けた取組みを
円滑に行うことを可能にし、もって、我が国企業の国際競争力の強化を図る。
(2)施策の必要性
企業経営をめぐる環境が激しさを増す中、意思決定の迅速化のための分社化や
完全子会社化等による、企業グループの一体的運営が進展している。
こうしたグループ経営を進めようとする我が国企業に対し、税制が障害と
ならず、歪曲効果を与えないことが、競争力強化、経済活力向上に不可欠。
(3)要望の措置の妥当性
最近のグループ経営等の実態にあった税制を整備する観点から、我が国企業を
取り巻く経済環境に対し、分社化や完全子会社化等によるグループ経営の
活用に対し歪みのない税制とするものであるため、妥当である。

先行して導入してきた企業再編税制や連結納税制度が実に使い勝手の悪い
制度であるだけに、世界市場における我が国企業の競争力強化のために
是が非でも実現して頂きたい政策である。
ただ、この制度自体は大企業ほど効果が大きく、我々税理士が日常業務で
お会いする中小企業経営者にとってはメリットが薄いのが現実ですね。
しかし、大手企業を中心に経済立て直しができれば、その結果として
中小企業の下請にも仕事が出てくることによって経済活性化が図れよう。
その結果、雇用も給与も増えるというわけですね。