本当に必要なものは何ですか？

今年に入って、

ずっと保管していた大量のカセットテープを処分しました。まだフリマアプリを始める前のことです。きっかけはカセットを再生する時のテープの回る音が気になったから、そして同じ内容のものがYouTube Musicなら歌詞つきで見たり聞いたりできるとわかったからでした。

カセットテープはとても良い状態で保管されており、傷みもなく再生にも問題なかったので、捨てるのはためらわれました。またいつか聞くことがあるだろうかと考えた時、おそらくないだろうと思われたので、捨てる決断をしました。最近になって、ドイツ旅行の時に購入したドイツ語絵本のカセットテープも捨ててしまったことに気づき、ちょっと残念だなと思いました。これまで持っていても一度も聞くことはなかったので、これからも多分聞かないだろうと思うと、あきらめもつきました。　

次に処分したのはVHSテープです。

昨年、再生するためのデッキが故障したのがきっかけです。カビが生えているものは迷いなくすぐ捨てる決心がつきました。状態も良く、購入した時の値段が高かったものは、お友達に引き取ってもらいました。再び購入すると何万円もかかるような英語教材も処分しました。デッキが故障する前に早めにDVDにダビングしておけば良かったと、処分した後で気づきました。録画したテレビ番組をDVDに保存しているものやCDもたくさんあります。もう一度見たり聞いたりすることは、ほぼありません。これらも捨ててもいいのでしょうけど、「処分してしまうと収納スペースがスカスカになってしまうので捨てられない」と思っていることに気づきました。部屋の状態は心の状態をあらわしているのでしょうか。心の隙間を物で埋めようとしているのかもしれません。

この２か月、フリマアプリで

不用品を売る努力をしてきました。出品したものを購入していただけるということは、とても嬉しく、やってみてよかったと思います。しかし、新品、未使用品であっても、値段を安くしても、必要とされない商品は売れません。状態が多少悪くても、必要とされるものは出品するとすぐ売れていきます。必要かどうか、いくらぐらいの価値があるのかということは、他人が決めることになります。自分では価値のあると思っていたものが、全く需要がないとわかった時はとてもショックです。そして売れる工夫を学んで実践しても、最終的に売れるか売れないかを自分でコントロールすることはできないということが一番のストレスだと気づきました。自分にとって必要か、不必要かだけを考えていた頃と違って「誰か必要な方がいらっしゃるかも」という視点が加わると、潔く処分することができなくなります。「捨てる」「取っておく」「売る」を決めるためには、ひとつひとつのものと向き合って需要を判断するための時間が必要になります。あまりにも時間をかけすぎてしまうと、自分が本当にやりたいことに使う時間が取れなくなってしまうということもストレスになります。自分が本当に欲しいのはお金なのか、時間なのか、空間なのかを、部屋の片づけをしながら考えてみませんか。