- 寺崎 芳紀
- 株式会社アースソリューション 代表取締役
- 東京都
- 経営コンサルタント
-
03-5858-9916
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
- 荒井 信雄
- (起業コンサルタント)
こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。
今回も、2021年度介護報酬改定の議論について。
介護給付費分科会において、福祉用具貸与について議論がされております。
福祉用具に関しては、前回の改定でも厳しい状況になっております。
ご利用者様に複数の商品を提案すること、上限価格を設けること等・・・ まあ、当然のことなのですが。
今回挙げられた問題点としては、
・杖や歩行器といった軽微な福祉用具を「貸与」扱いにすると介護給付費がかさんでしまうので、これを「販売」に切り替えるべきではないか。
・居宅サービス計画のうち、利用サービスが福祉用具貸与(販売は給付管理の対象外)のみという利用者が一定数おり、要介護度にかかわらず居宅支援費は同じになっている現状がある。これは適正化(減額)すべきではないか。
ということです。
社会保障費が膨大になり、財務省としても財源を確保するためにも極限まで削減したいというのは、よくわかります。
しかし、これは非常に乱暴な話と言わざるを得ません。完全に軽度者の切り捨てです。
厚労省が提示している資料も、どの程度の信ぴょう性があるのか、疑わしく思ってしまいます。
あくまで私の見解ですが、福祉用具の貸与をすることで、重度化の防止に寄与しているという解釈もできると思うのですが、どうでしょうか。むしろ、ケアマネを評価すべきではないかと思うのですが、間違っておりますでしょうか。
例え福祉用具貸与のみの関与であっても、ケアマネが関わることによってうまくいっているケースもあると思うのです。いろいろなケアマネさんに聞いておりますが、福祉用具貸与のみの関与だからといって、いわゆるケアマネとしての手間は他のご利用者様と変わることはほぼない、と言っています。
福祉用具貸与のみであれば、必要とされる介助量が少ないといえるので、そういう方は要支援にして予防支援に振り替えべきだ、という声も上がっていますが、であれば予防支援費の拡充はマストです。
今回、ケアマネ(居宅介護支援)についてはかなりの改定が予想されています。
このコラムでも何度も何度も申し上げていることですが、現場をよく見てから改革を行ってほしいです。
このコラムの執筆専門家
- 寺崎 芳紀
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- 株式会社アースソリューション 代表取締役
介護事業所の開設から運営まで、オールワンでお手伝いいたします
有料老人ホーム施設長・訪問・通所介護管理者・老健相談員、事業所開発等の経験を活かし、2007年7月に弊社を設立しました。介護施設紹介サービスをはじめ、介護事業所の開設・運営支援等を行い、最近では介護関連の執筆活動にも力を入れております。
このコラムに類似したコラム
介護職の投票行動 寺崎 芳紀 - 経営コンサルタント(2022/09/12 09:41)
社会保障審議会 介護給付費分科会の審議を終えて 寺崎 芳紀 - 経営コンサルタント(2020/12/25 08:00)
2021年度介護報酬改定の審議報告(案)の公示 寺崎 芳紀 - 経営コンサルタント(2020/12/19 08:00)
11/2財政制度分科会 寺崎 芳紀 - 経営コンサルタント(2020/11/05 08:00)
2021年度介護報酬改定の審議①「在宅限界」 寺崎 芳紀 - 経営コンサルタント(2020/07/14 08:00)