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寺崎 芳紀
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閲覧数順 2024年04月24日更新

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子育てに奮闘されている介護職の方

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こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。


世の中には、子育てをされながらお仕事をされている方が、たくさんいらっしゃいます。

時間に追われながら家事・お仕事をされ、本当に頭の下がる思いです。


それは介護の世界も同様で、実際介護のお仕事をされている方でも、子育てに奮闘されている方は大勢いらっしゃいます。


私にも小学校1年生の娘がおりまして、まさに子育て中の身ですので、その大変さはよく理解しているつもりです。昨年度まで保育園に通っていましたが、過去にも発熱等で保育園から連絡があり、急遽迎えに行くことになったことが何度もあります。


保育園にお子様を預けてフルタイムで働いていても、発熱等で急な連絡が入り早退しなければならない。

安心して働けないということで、非常勤に切り替えることとなった方も、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。


私が施設で働いていたときもそうでしたが、採用面接に応募してこられた方で、小さいお子様を子育てされている方は敬遠されがちな傾向があります。

理由は、前述の通りです。採用側から言わせれば「子どもが熱を出す都度早退されてしまっては困る」と、採用することに難色を示される傾向があるのです。


採用側にいた私も、子育て中の女性スタッフに何人もご入職いただきましたが、いかんせん人手不足に苦しめられていましたので、上記のような理由で早退されると本当に困ってしまった経験があります。

理由が理由なので、重々理解はできるのですが、その後のやりくりが大変だったのは事実です。


施設によっては、子育て中の女性の求職者は原則常勤採用はしない、あるいはそもそも採用しないというところもあるようです。


しかしこのご時世、そういう理由で採用を抑制していて、果たして今後の介護人材を賄っていけるのでしょうか。


世の中は変わりました。激変しました。

「働き方改革」により、問題もたくさんありますが、日本国民の働き方について考え直さざるを得ない状況になりました。


そこへきて、コロナの影響で、さらなる変革を余儀なくされました。

これまで常識とされていたことが、全く通用しなくなってきた。

人間の働き方について、本当の意味でのパラダイムシフトをせざるを得ない状況となりました。「働き方改革」など甘すぎる位です。


これは全業種に言えることですが、特に介護業界は人手不足の最たるものです。

そんな中、子育て中の方はシフトを守れないリスクがあるから採用しないとか、常勤にしないとか、そんなことを言ってはいられません。

大変であっても何とか整備して、子育て中の方でも安心して働ける環境を作った会社と、そうでない会社と、果たしてどちらが選ばれるでしょうか。

今こそ、会社の気概というか資質が問われる時だと思います。


現場職は難しいかもしれませんが、例えばケアマネとかサ責といった職種の方は、勤務体制もフレキシブルに対応できるようにしてもよいのではないかと、真剣に考えます。


フル出勤を義務付けなくても、行おうと思えば在宅勤務やテレワークも可能です。

業務実態さえ双方で共有し管理ができていれば、子育て中の方でもタイムマネジメントすることはできるはずです。

ケアマネの場合は、事業所に管理者がいて複数のケアマネさんがいたとしても、自分の担当するご利用者様の訪問やサービス担当者会議等は、ケアマネさんご自身で予定を組んで管理しています。

何らかの事情でどうしても私用を挟まなくてはならない場合は、中抜けすることもできなくはありません。その場合は、支障のない範囲でリスケをしたりすれば問題はない。


そういう柔軟な働き方を認めていくことで、子育て中の方でも十分活躍できる環境は整うのではないでしょうか。


繰り返しますが、コロナ禍によって時代は大きく変わりました。

時代が変わったわけですから、企業のその変化に対応していかなくてはなりません。


確かに、介護保険制度は問題も多く、毎回イライラさせられる部分があります。

しかし、何でもかんでも国の政治や施策のせいにする前に、企業が時代の変化に上手にかつ迅速に対応する力を、私はまさに問われていると思うのです。


もちろん、上記を真剣に実現させようとするならば、国の制度設計の変革は必要です。


フレキシブルな働き方を推進する上で、しっかり体制を整備している限りは実地指導での指摘事項対象外とするとか、場合によっては基準を緩和する措置を新たに設けたりとか、そういう制度設計は不可欠です。


また、ITやICTの更なる拡充は絶対に必要です。これは待ったなしです。

日本は、正直いってIT後進国です。こんな状態では世界の恥さらしになってしまいます。


子育て中の方でも安心して働けるよう、本当に本当に抜本的な制度改革が必要です。

今後も定期的に報酬改定が行われますが、是非とも目先の部分だけでなく、物事を俯瞰的大局的に見ていただいて制度設計していただきたいと思っています。


子育てされている方、どうか無理なさらずにしていただきたく思います。

こういう方々だからこそ、介護の現場でご活躍できるフィールドはあるはずです。


子育ては、いわば期間限定。そのうち終わります。

大変なのは本当によくわかるのですが、他社が採用に躊躇する人材を思い切って取り込み、無理なく働ける環境を整えていけば、子育てがひと段落した際には事業所の中核メンバーになり得ます。


大局的にものを考えることも、必要なのでないかと思うのです。





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(東京都 / 経営コンサルタント)
株式会社アースソリューション 代表取締役

介護事業所の開設から運営まで、オールワンでお手伝いいたします

有料老人ホーム施設長・訪問・通所介護管理者・老健相談員、事業所開発等の経験を活かし、2007年7月に弊社を設立しました。介護施設紹介サービスをはじめ、介護事業所の開設・運営支援等を行い、最近では介護関連の執筆活動にも力を入れております。

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