- 茅野 分
- 銀座泰明クリニック 院長
- 東京都
- 精神科医(精神保健指定医、精神科専門医)
-
03-5537-3496
新型コロナウイルス感染症が日本でも急増し、緊急事態宣言が発表されました。一般の方はもとより、うつ病を罹患されている方は一層、不安うつが増悪されていらっしゃいます。自宅にひきこもり、外出・散歩さえもしないことは、うつ病はじめあらゆる精神疾患のリハビリテーションを妨げてしまいます。そこで「日本うつ病学会」より下記の助言(加筆修正)をいただいております。
1.日課を設定しましょう
在宅勤務・リモートワークであっても、ご自身で「日課」を設定しましょう。それにより、あなたの「体内時計」は安定して機能します。
2.定時に起床しましょう
毎日、定時に起床しましょう。「体内時計」が安定して機能するために最も大切な行動です。できれば「早寝早起き」が望まれます。
3.日中、屋外で過ごしましょう
毎日、一定時間を屋外で過ごしましょう( 密閉・密集・密接の 3 密を避け)。「体内時計」のリセットには「朝日」がベストです。外出には午後より「午前」が望まれます。
4.外出できない場合は窓際で日光浴しましょう
外出できない場合、少なくとも 「2 時間」は「窓際」で「日光浴」を行い、心穏やかな時間を作りましょう。
5.活動時間を決めましょう
在宅勤務、家事・育児など、日常活動は時間を決めましょう。
6.毎日、運動しましょう。
毎日、運動しましょう。できれば、同じ時間に行いましょう。
7.毎日、同じ時間に食事をしましょう。
毎日、同じ時間に食事をしましょう。食べたくない時もあるかもしれませんが、それでも時間が来たら少量でも何か口にしましょう。
8.対人交流を保ちましょう
対人交流は、たとえ社会的な距離を確保しなければならない時であっても大切です。リアルタイムに気持ちや考えを分かち合える人はいるでしょうか? 音声でも画像でも構いませんので、コミュニケーションの機会を持つようにしましょう。Facebook, Twitter, LINEでも構いません。毎日、同じ時刻にコミュニケーションを持ちましょう。
9.午後の昼寝は避けましょう
夕方の昼寝は避けましょう。昼寝は昼食後30 分以内に抑えましょう。30分以上眠ると深い眠りに入り、夜間の睡眠を妨げるからです。
10.夜間のブルーライトは避けましょう
夜間に明るい光(特に「ブルーライト」)を浴びることは避けましょう。コンピューターやスマートフォンのディスプレイも含まれます。ブルーライトは睡眠をうながすホルモン「メラトニン」の分泌を阻害するからです。
「ロゼレム」はメラトニン受容体作動薬として、自然な入眠作用をもたらします。従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬と異なり、依存・耐性の恐れはありません。ただし、作用は比較的、弱いため、ベンゾジアゼピン系睡眠薬から置換されるのは困難であることが多いです。
11.起床・就寝時間を決めましょう
自分に合った、起床と就寝の時間を決め、「睡眠・覚醒リズム」を保ちましょう。もし、あなたが「夜型」ならば、家族の人より少し遅く寝て、少し遅く起きることになったとしても大丈夫です。毎日、同じ時間に就寝し、同じ時間に起床することが大事です。
12.新型コロナウイルス感染症に関する正確な知識を持ちましょう
かつて胃癌が病気が世の中に広まった際は、些細な胃痛さえも、胃癌に罹ったのではないかと心配された方がいらっしゃいました。いわゆる「癌ノイローゼ」、精神医学的には「心気症」という症状です。今回も、些細な風邪でも新型コロナウイルスに感染したのではないかと不安に陥る方がいらっしゃいます。また必要以上に感染を恐れ、自宅にひきこもり、不健康な生活に送られている方もいらっしゃいます。つきましては、新型コロナウイルス感染症に対する正確な知識を持ち、適切な対処、行動、生活を送りましょう。
このコラムの執筆専門家
- 茅野 分
- (東京都 / 精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
- 銀座泰明クリニック 院長
東京・銀座の心療内科・精神科、夜間・土曜も診療しております。
東京・銀座の心療内科・精神科です。夜間・土曜も診療しております。都会で毎日、忙しく過ごされている方々へ、心身の健康をサポートいたします。不眠、不安、うつ病などに関して、お気軽にご相談ください。
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