■ 巣の構造と現代社会
さて前回は、「自分の情報は相手に見せずに、敵の情報を知る」ということがセキュリティの原則だとお伝えしましたが、このことと現代社会を重ね合わせると、私たちは、はなはだ危うい状況におやかれていることに気づきます。
インターネットでの容易な情報収集や個人情報の漏洩など、今や自分の情報を守ることが難しくなっています。逆に予想を覆す犯罪手口や動機のない犯行など、敵を予測することは困難です。セキュリティ意識の高まりは、社会の深層構造の変化と結びついているのです。しかし敵の姿が見えにくいからといって、ひたすら防御するだけでは動物にも劣るセキュリティ対策といわねばなりません。住宅に侵入する犯罪者の姿をまずは見つめてみたいと思います。(つづく)
このコラムの執筆専門家
- 西島 正樹
- (東京都 / 建築家)
- 西島正樹/プライム一級建築士事務所 建築家
一人ひとりの生き方と呼応し、内面を健やかに育む住宅を
家づくりを大切に考えることは、生き方を大切に考えることにつながるのではないでしょうか。一人ひとりの生き方、考え方に呼応してこそ、住む人の心を育む建築空間が生まれます。この世にひとつだけの家づくり。ぜひ、ご一緒できればと願っています。
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