以前クライアントのOさんから次のような話を聞きました。
Oさん「最近、私の知り合いも家を建てたので、その家に伺ったんです」
私「へぇ〜、そうなんですか。」
Oさん「でも、そこの奥さん大変だったようなんですよ。営業マンと喧嘩して」
私「営業マンと喧嘩を・・」
Oさん「そうなの。ぜんぜん自分の言うことを聞いてくれないって。しかも、
建物が出来上がるときに、『追加でこれだけかかったのでこれが
追加料金をください』って言われて、それで、ブチっと切れちゃってね」
私「なるほど。最後にいきなり追加料金を言われても納得しにくいですよね」
Oさん「私もそう思うわ。でもその奥さんを見ているとなんだかかわいそうで。
『何もかもこの家のせいだわ!わたしこの家は絶対に好きにならない!』
って、彼女がいうのを聞いてますます・・・」
私「家そのものには何の責任もないんですけどね。でもその奥さんにとって
恨みの対象を見つけ出さないと、やっていけなかったのでしょうね・・」
Oさん「私は、自分たちの家を建てるときって、本当に楽しくて。週末に
『どこまで出来たかなぁ?』といって、見に来るのが本当に待ち遠し
かったんですよ。子供たちもはしゃいでね・・・」
私「本来、住まい作りって、そのプロセスがとても大切だと思うんです。
Oさんは、住まい作りを通じて、家族の共同作業、将来への夢の明確化
が出来ていったんだと思います」
Oさん「本当にいい経験が出来たわ」
私「でも、その奥さんのように、住まい作りが人生において恨みの対象や
つらい経験などの【負の要素】に陥ってしまうと大変です。
なぜなら、そこに住まうんですから。習慣が人生を作るって言います
けど、その習慣は一番長い時間いる住まいが大きく影響していますからね」
Oさん「もう少し早く、彼女に私の家を紹介できれば良かったんですが・・」
私「彼女も家に対して、その感情さえ、開放することが出来れば
大きく流れが変わるでしょうね・・・、そうなることを祈っています」
この話を聞いて、あなたはどう思いますか?
このコラムの執筆専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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私たちの考える家作りの大きな目的は「家族の絆や幸せが育まれること」。そこでこれまで家作りに成功した人たちの「家作りの知恵」をベースに家族が共通の思いを持ち、向き合える住まいをご提案。家族の思いをカタチにします。
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