主婦A「最近の相続ブームで保険に入る人が増えているらしいんだけど」
会社員C「知り合いの保険会社も人も忙しいって言ってたよ」
主婦A「なんでそんなに保険に入るのかしら」
会社員C「確か営業の時に相続の資料持っていたけど忘れちゃった」
主婦A「でも絶対相続と関係あるはずよ」
先生B「いいところに目を付けたね」
会社員C「やっぱり相続と保険は関係あるんですか」
先生B「先日話したように、平成27年から相続税が増税になったのが引き金だよ」
会社員A「保険に入ると相続税はどうなるんですか」
先生B「保険には非課税枠があるんだ。非課税枠は次の通りだよ」
500万円×法定相続人の数
会社員C「相続人が3人なら1,500万円(=500万円×法定相続人の数)っていうことですか」
主婦A「保険金が1,500万円なら相続税がかからないのですか」
先生B「そうだよ。法定相続人が3人なら1,500万円までの保険金が非課税になるんだ」
会社員C「なるほどだから保険に入る人が増えたのか」
先生B「普通に銀行預金として1,500万円あるのと、保険金として1,500万円あるのとでは税金が違ってくるんだ」
主婦A「銀行に預けておくなら保険に入って税金が安くなるならいいわね」
先生B「さらに保険のメリットとして、相続争いを防ぐ手段にもなるんだ」
会社員C「どういうことですか」
先生B「保険の場合、受取人はすでに決められているから改めて遺産分割協議もいらないんだ」
主婦A「贈与と同じでもめないってことですね」
先生B「さらに、現金で受け取るので、葬儀費用や納税資金にも使えるし、代償金の原資にもなるんだ」
会社員C「代償金ってなんですか」
先生B「たとえば、財産が家しかなく、そこに長男が住んでいた場合、その家は長男が相続することが多いんだ」
会社員C「そうですね」
先生B「その場合、二男や長女などは何ももらえず不満が出てくるんだ」
主婦A「絶対そうですね」
先生B「その場合は、長男はもらった保険金を他の相続人に渡して、納得してもらうんだ」
主婦A「なるほど、二男や長女は家をもらってもあまりメリットないし、現金の方がいいわよね」
先生B「保険はいろいろな場面で使われることがあるんで、使い方によっては便利なんだよ」
会社員C「今まで保険に入るのにそんなこと考えたことなかったなあ」
先生B「ちょっと応用になるけど、保険を生前贈与のツールとして利用して、ここでも相続税の節税につなげるやり方もあるんだ」
会社員C「なんだか複雑そうですね」
先生B「保険に入る時は、その目的をはっきりさせることが大事だよ」
このコラムの執筆専門家

- 大黒たかのり
- (東京都 / 税理士)
- 大手町会計事務所 代表税理士
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