均等法に基づく紛争調整委員会による調停など - セクハラ・パワハラ - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
弁護士

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対象:労働問題・仕事の法律

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
田中 圭吾
(行政書士)

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均等法に基づく紛争調整委員会による調停など

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均等法に基づく紛争調整委員会による調停など

雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(均等法。以下、条文の数のみを掲げる場合には、均等法の条文である。)
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律施行規則(以下、「均等法施行規則」と略す。)

均等法
 第1章 総則(第1条―第4条)
 第2章 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等
  第1節 性別を理由とする差別の禁止等(第5条―第10条)
  第2節 事業主の講ずべき措置(第11条―第13条)
 第3章 紛争の解決
  第1節 紛争の解決の援助(第15条―第17条)
  第2節 調停(第18条―第27条)
 第4章 雑則(第28条―第32条)

   第1章 総則
(目的)
 均等法は、法の下の平等を保障する日本国憲法 の理念にのっとり雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的とする(1条)。
(基本的理念)
 均等法の基本的理念は、労働者が性別により差別されることなく、また、女性労働者にあっては母性を尊重されつつ、充実した職業生活を営むことができるようにすることである(2条1項)。

   第2章 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等
    第1節 性別を理由とする差別の禁止等
(募集・採用に関する性別を理由とする差別の禁止)
第5条  事業主は、労働者の募集・採用について、その性別にかかわりなく均等な機会を与えなければならない。

(性別を理由とする差別の禁止)
第6条  事業主は、次に掲げる事項について、労働者の性別を理由として、差別的取扱いをしてはならない。
一  労働者の配置(業務の配分及び権限の付与を含む。)、昇進、降格及び教育訓練
二  住宅資金の貸付けその他これに準ずる福利厚生の措置であって厚生労働省令で定めるもの
三  労働者の職種及び雇用形態の変更
四  退職の勧奨、定年及び解雇並びに労働契約の更新

(福利厚生)
均等法施行規則第1条  均等法第6条第2号 の厚生労働省令で定める福利厚生の措置は、次のとおりとする。
一  生活資金、教育資金その他労働者の福祉の増進のために行われる資金の貸付け
二  労働者の福祉の増進のために定期的に行われる金銭の給付
三  労働者の資産形成のために行われる金銭の給付
四  住宅の貸与

(性別以外の事由を要件とする措置)
第7条  事業主は、均等法5条の募集・採用並びに6条各号に掲げる事項に関する措置であって労働者の性別以外の事由を要件とするもののうち、措置の要件を満たす男女の比率その他の事情を勘案して実質的に性別を理由とする差別となるおそれがある措置として厚生労働省令で定めるものについては、当該措置の対象となる業務の性質に照らして当該措置の実施が当該業務の遂行上特に必要である場合、事業の運営の状況に照らして当該措置の実施が雇用管理上特に必要である場合その他の合理的な理由がある場合でなければ、これを講じてはならない。
(実質的に性別を理由とする差別となるおそれがある措置)
均等法施行規則第2条  均等法第7条 の厚生労働省令で定める措置は、次のとおりとする。
一  労働者の募集・採用に関する措置であって、労働者の身長、体重又は体力に関する事由を要件とするもの
二  労働者の募集・採用に関する措置(事業主が、その雇用する労働者について、労働者の職種、資格等に基づき複数のコースを設定し、コースごとに異なる雇用管理を行う場合において、当該複数のコースのうち当該事業主の事業の運営の基幹となる事項に関する企画立案、営業、研究開発等を行う労働者が属するコースについて行うものに限る。)であって、労働者の住居の移転を伴う配置転換に応じることができることを要件とするもの
三  労働者の昇進に関する措置であって、労働者が勤務する事業場と異なる事業場に配置転換された経験があることを要件とするもの

(婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等)
第9条  事業主は、女性労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならない。
2  事業主は、女性労働者が婚姻したことを理由として、解雇してはならない。
3  事業主は、その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法第65条1項による産前休業を請求し、又は同項 若しくは同条第2項(産後休業)による休業をしたことその他の妊娠・出産に関する事由であって厚生労働省令で定めるものを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
4  妊娠中の女性労働者及び出産後1年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、無効とする。ただし、事業主が当該解雇が前項に規定する事由を理由とする解雇でないことを証明したときは、この限りでない。

(産前産後)
労働基準法第65条1項(産前休業)  使用者は、6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。
2(産後休業)  使用者は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない。
3  使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。

(妊娠・出産に関する事由)
均等法施行規則第2条の2  均等法第9条第3項 の厚生労働省令で定める妊娠・出産に関する事由は、次のとおりとする。
一  妊娠したこと。
二  出産したこと。
三  均等法第12条・均等法第13条第1項による措置を求め、又はこれらの規定による措置を受けたこと。

・労働基準法 第64条の2第1号(妊娠中の女性及び坑内で行われる業務に従事しない旨を使用者に申し出た産後1年を経過しない女性 坑内で行われるすべての業務の就業制限) 若しくは第64条の3第1項(使用者は、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない。)により業務に就くことができず、若しくはこれらの規定により業務に従事しなかったこと、
・労働基準法第64条の2第1号、若しくは女性労働基準規則(昭和61年労働省令第3号)第2条第2項(女性労働基準規則2条2項は、労働基準法法第64条の3第1項により産後1年を経過しない女性を就かせてはならない危険有害業務を規定している。) の規定による申出をし、若しくはこれらの規定により業務に従事しなかったこと。
五  労働基準法第65条第1項 の規定による休業を請求し、若しくは同項 の規定による休業をしたこと又は同条第2項 の規定により就業できず、若しくは同項 の規定による休業をしたこと。
六  労働基準法第65条第3項 による請求をし、又は同項により他の軽易な業務に転換したこと。

・労働基準法第66条第1項(使用者は、妊産婦が請求した場合においては、労働基準法第32条の2第1項、第32条の4第1項・第32条の5第1項の規定にかかわらず、1週間について第32条第1項の労働時間、1日について同条第2項の労働時間を超えて労働させてはならない。) の規定による請求をし、
・労働基準法66条1項により1週間について同法第32条第1項の労働時間若しくは1日について32条第2項の労働時間を超えて労働しなかったこと、
・労働基準法第66条第2項(使用者は、妊産婦が請求した場合においては、労働基準法第33条第1項・第3項・第36条第1項の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。)による請求をし、
・労働基準法66条2項により、時間外労働・休日労働をしなかったこと
・又は労働基準法第66条第3項 (使用者は、妊産婦が請求した場合においては、深夜業をさせてはならない。)による請求をし、
・労働基準法66条3項により深夜業をしなかったこと。
八  
・労働基準法第67条第1項(生後満1年に達しない生児を育てる女性は、第34条の休憩時間のほか、1日2回各々少なくとも30分、その生児を育てるための時間を請求することができる。)による請求をし、
・又は労働基準法67条第2項(使用者は、労働基準法67条2項の育児時間中は、その女性を使用してはならない。) の規定による育児時間を取得したこと。
九  妊娠・出産に起因する症状により労務の提供ができないこと若しくはできなかったこと又は労働能率が低下したこと。


第11条1項  事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

(妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置)
第12条  事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、その雇用する女性労働者が母子保健法の規定による保健指導又は健康診査を受けるために必要な時間を確保することができるようにしなければならない。
(均等法第12条 の措置)
均等法施行規則第2条の3  事業主は、次に定めるところにより、その雇用する女性労働者が保健指導又は健康診査を受けるために必要な時間を確保することができるようにしなければならない。
一  当該女性労働者が妊娠中である場合にあっては、次の表の上欄に掲げる妊娠週数の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる期間以内ごとに1回、当該必要な時間を確保することができるようにすること。ただし、医師又は助産師がこれと異なる指示をしたときは、その指示するところにより、当該必要な時間を確保することができるようにすること。
妊娠週数 期間
妊娠23週まで 4週
妊娠24週から35週まで 2週
妊娠36週から出産まで 1週
二  当該女性労働者が出産後1年以内である場合にあっては、医師又は助産師が保健指導又は健康診査を受けることを指示したときは、その指示するところにより、当該必要な時間を確保することができるようにすること。


第13条1項  事業主は、その雇用する女性労働者が均等法12条の保健指導又は健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするため、勤務時間の変更、勤務の軽減等必要な措置を講じなければならない。

 第3章 紛争の解決
    第1節 紛争の解決の援助

(苦情の自主的解決)
第15条  事業主は、均等法第6条、第7条、第9条、第12条及び第13条第1項に定める事項(労働者の募集・採用に係るものを除く。)に関し、労働者から苦情の申出を受けたときは、苦情処理機関(事業主を代表する者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とする当該事業場の労働者の苦情を処理するための機関をいう。)に対し当該苦情の処理をゆだねる等その自主的な解決を図るように努めなければならない。

(紛争の解決の促進に関する特例)
第16条  均等法第5条から第7条まで、第9条、第11条第1項、第12条及び第13条第1項に定める事項についての労働者と事業主との間の紛争については、個別労働関係紛争解決促進法 第4条、第5条、第12条から第19条までの規定は適用せず、均等法17条から第27条までに定めるところによる。
(注)個別労働関係紛争の解決促進に関する法律では、紛争調整委員会によるあっせん手続である。これと異なるり、均等法の場合には、事案の複雑性などを考慮して、調停手続とされている。

(紛争の解決の援助)
第17条  都道府県労働局長は、均等法16条に規定する紛争に関し、当該紛争の当事者の双方又は一方からその解決につき援助を求められた場合には、当該紛争の当事者に対し、必要な助言、指導又は勧告をすることができる。
2  事業主は、労働者が都道府県労働局長による援助を求めたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
    
第2節 調停
(調停の委任)
第18条  都道府県労働局長は、第16条に規定する紛争(労働者の募集・採用についての紛争を除く。)について、当該紛争の当事者(以下「関係当事者」という。)の双方又は一方から調停の申請があった場合において当該紛争の解決のために必要があると認めるときは、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第6条第1項 の紛争調整委員会 (以下「紛争調整委員会」という。)に調停を行わせるものとする。
2  事業主は、労働者が紛争調整委員会による調停の申請を求めたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
 
(調停)
第19条1項  均等法18条第1項の規定に基づく調停(以下この節において「調停」という。)は、3人の調停委員が行う。
2  調停委員は、紛争調整委員会の委員のうちから、会長があらかじめ指名する。
(主任調停委員)
均等法施行規則第3条1項  紛争調整委員会の会長は、調停委員のうちから、均等法第18条第1項 の規定により委任を受けて同項 に規定する紛争についての調停を行うための会議(以下「機会均等調停会議」という。)を主任となって主宰する調停委員(以下「主任調停委員」という。)を指名する。

(機会均等調停会議)
均等法施行規則第4条  機会均等調停会議は、主任調停委員が招集する。
2  機会均等調停会議は、調停委員2人以上が出席しなければ、開くことができない。
3  機会均等調停会議は、公開しない。

(調停手続の実施の委任)
均等法施行規則第10条  紛争調整委員会は、必要があると認めるときは、調停の手続の一部を特定の調停委員に行わせることができる。この場合において、均等法施行規則第4条第1項及び第2項の規定は適用せず、均等法施行規則第8条の規定の適用については、同条中「主任調停委員」とあるのは、「特定の調停委員」とする。
2  紛争調整委員会 は、必要があると認めるときは、当該事件の事実の調査を都道府県労働局雇用均等室の職員に委嘱することができる。

(機会均等調停会議の庶務)
均等法施行規則第5条  機会均等調停会議の庶務は、当該都道府県労働局雇用均等室において処理する。
(注)個別労働関係紛争の解決促進に関する法律の紛争調整委員会のあっせんの場合には、 担当部署が異なり、紛争調整委員会の庶務は、その置かれる都道府県労働局総務部において処理する(個別労働関係紛争解決促進法施行規則第3条)。

(調停の申請)
均等法施行規則第6条  均等法第18条第1項 の調停(以下「調停」という。)の申請をしようとする者は、調停申請書(別記様式)を当該調停に係る紛争の関係当事者(労働者及び事業主をいう。)である労働者に係る事業場の所在地を管轄する都道府県労働局長に提出しなければならない。

(調停開始の決定)
均等法施行規則第7条  都道府県労働局長は、紛争調整委員会に調停を行わせることとしたときは、遅滞なく、その旨を会長及び主任調停委員に通知するものとする。
2  都道府県労働局長は、紛争調整委員会に調停を行わせることとしたときは関係当事者の双方に対して、調停を行わせないこととしたときは調停を申請した関係当事者に対して、遅滞なく、その旨を書面によって通知するものとする。


第20条  紛争調整委員会は、調停のため必要があると認めるときは、関係当事者の出頭を求め、その意見を聴くことができる。
2  紛争調整委員会は、第11条第1項に定める事項についての労働者と事業主との間の紛争に係る調停のために必要があると認め、かつ、関係当事者の双方の同意があるときは、関係当事者のほか、当該事件に係る職場において性的な言動を行ったとされる者の出頭を求め、その意見を聴くことができる。
(注)「当該事件に係る職場において性的な言動を行ったとされる者」とは、職場における性別による差別・セクハラを行った上司同僚などの個人を指す。

(関係当事者等からの事情聴取等)
均等法施行規則第8条  均等法第20条第1項 又は第2項 により紛争調整委員会 から出頭を求められた者は、機会均等調停会議に出頭しなければならない。この場合において、当該出頭を求められた者は、主任調停委員の許可を得て、補佐人を伴って出頭することができる。
2  補佐人は、主任調停委員の許可を得て陳述を行うことができる。
3  均等法第20条第1項・第2項により紛争調整委員会から出頭を求められた者は、主任調停委員の許可を得て当該事件について意見を述べることができる。この場合において、均等法第20条第1項により紛争調整委員会から出頭を求められた者は、主任調停委員の許可を得て他人に代理させることができる。
4  前項の規定により他人に代理させることについて主任調停委員の許可を得ようとする者は、代理人の氏名・住所・職業を記載した書面に、代理権授与の事実を証明する書面を添付して、主任調停委員に提出しなければならない。

(文書等の提出)
均等法施行規則第9条  紛争調整委員会は、当該事件の事実の調査のために必要があると認めるときは、関係当事者に対し、当該事件に関係のある文書・物件の提出を求めることができる。

第21条  紛争調整委員会は、関係当事者からの申立てに基づき必要があると認めるときは、当該紛争調整委員会が置かれる都道府県労働局の管轄区域内の主要な労働者団体又は事業主団体が指名する関係労働者を代表する者又は関係事業主を代表する者から当該事件につき意見を聴くものとする。
(関係労使を代表する者の指名)
均等法施行規則第11条  紛争調整委員会は、均等法第21条 の規定により意見を聴く必要があると認めるときは、当該紛争調整委員会が置かれる都道府県労働局の管轄区域内の主要な労働者団体又は事業主団体に対して、期限を付して関係労働者を代表する者又は関係事業主を代表する者の指名を求めるものとする。この求めがあった場合には、当該労働者団体又は事業主団体は、当該事件につき意見を述べる者の氏名及び住所を紛争調整委員会 に通知するものとする。

第22条  紛争調整委員会は、調停案を作成し、関係当事者に対しその受諾を勧告することができる。
(調停案の受諾の勧告)
均等法施行規則第12条  調停案の作成は、調停委員の全員一致をもって行うものとする。
2  紛争調整委員会 は、調停案の受諾を勧告する場合には、関係当事者の双方に対し、受諾すべき期限を定めて行うものとする。
3  関係当事者は、調停案を受諾したときは、その旨を記載し、記名押印した書面を紛争調整委員会 に提出しなければならない。

第23条  紛争調整委員会は、調停に係る紛争について調停による解決の見込みがないと認めるときは、調停を打ち切ることができる(23条1項)。 紛争調整委員会は、調停を打ち切ったときは、その旨を関係当事者に通知しなければならない(23条2項)。

(時効の中断)
第24条  均等法23条第1項の規定により調停が打ち切られた場合において、当該調停の申請をした者が同条第2項の通知を受けた日から30日以内に調停の目的となった請求について訴えを提起したときは、時効の中断に関しては、調停の申請の時に、訴えの提起があったものとみなす。

(訴訟手続の中止)
第25条  均等法第18条第1項に規定する紛争のうち民事上の紛争であるものについて関係当事者間に訴訟が係属する場合において、次の各号のいずれかに掲げる事由があり、かつ、関係当事者の共同の申立てがあるときは、受訴裁判所は、4か月以内の期間を定めて訴訟手続を中止する旨の決定をすることができる。
一  当該紛争について、関係当事者間において調停が実施されていること。
二  関係当事者間に調停によって当該紛争の解決を図る旨の合意があること。
2  受訴裁判所は、いつでも前項の決定を取り消すことができる。
3  第1項の申立てを却下する決定及び前項の規定により第1項の決定を取り消す決定に対しては、不服を申し立てることができない。

(注)訴訟中止の制度が設けられている。個別労働関係紛争解決促進法によるあっせんの場合と異なる特色である。均等法による調停手続の非公開とあいまって、セクハラなどの事案では、労働者だけでなく、使用者にとっても、有用であろう。

(資料提供の要求等)
第26条  紛争調整委員会は、当該紛争調整委員会に係属している事件の解決のために必要があると認めるときは、関係行政庁に対し、資料の提供その他必要な協力を求めることができる。

第4章 雑則

(報告の徴収並びに助言、指導及び勧告)
第29条  厚生労働大臣は、均等法の施行に関し必要があると認めるときは、事業主に対して、報告を求め、又は助言、指導若しくは勧告をすることができる。
2  前項に定める厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができる(均等法29条2項)。
 均等法第29条第1項 に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働大臣が全国的に重要であると認めた事案に係るものを除き、事業主の事業場の所在地を管轄する都道府県労働局長が行うものとする(均等法施行規則14条)。

 第29条第1項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、20万円以下の過料に処する(33条)。

(公表)
第30条  厚生労働大臣は、均等法第5条から第7条まで、第9条第1項から第3項まで、第11条第1項、第12条及び第13条第1項の規定に違反している事業主に対し、均等法29条第1項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた者がこれに従わなかったときは、その旨を公表することができる。

なお、船員については均等法31条の特例がある。
均等法32条により、公務員については、均等法は適用されない。

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