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不動産売買 トラブル相談例【契約予定のキャンセル】

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最近、寄せられる相談の中で、同じような内容のものが多くあります。

 

申込金を支払い数日後に契約を控えている方で、その契約を取りやめたいと言うと、

 

契約キャンセルができないというものです。

 

 

売主の業者からは・・・、

 

「申込金の返金はできない」「損失が出ているから訴訟も考える」「損害賠償請求する」

 

といった対応で、どのくらいの損害賠償が生じるのか、どんな責任が生じるのか、

 

申込金は戻ってこなくてもいいから、それで無かったことにはできないものか等、

 

相談者は非常に不安になっています。

 

 

 

不動産業に関係しない方にとっては、不動産業界の慣習や、法律による複雑な規制など、

 

分からないことだらけで、非常に不透明な業界だと思います。

 

大きな買い物にも係わらず、大きな買い物だから初めての方が多く、業者の良し悪しや

 

取引に関する規制、宅建業者の営業活動や金銭の取り扱いについて、「こんなものか」と

 

思いがちです。

 

しかし、行政処分等のリスクがあっても、買主側が知らないことに付け入り、

 

「損害が出ている」「○○様の為に動いてしまったので申込金は返せない」など、

 

もっともらしい主張をして、なんとか契約を実行しようと試みる業者も、相談例の

 

ようにいまだ存在しているようです。

 

 

 

 

今回は、そういった不動産業界の良くない風潮、業界を不健全なものにしている

 

業者のやり口を紹介し、購入希望者の安心安全な不動産取引・不動産業界の健全化に

 

役立てて頂こう思います。

 

 

売主を宅建業者(不動産取引のプロ)としてお話致します。

 

まず契約後であれば、その契約を買主都合で解約する場合は、手付金を放棄したり、

 

タイミング(履行の着手)によっては違約金・損害賠償金(通常は売価の10%~20%)

 

などが設定されていて、支払い義務が生じます。

 

しかし、これはあくまで契約後の話です。

 

そして、契約前には重要事項説明書という書面の交付と、その読み合わせ・説明があります。

 

重要事項説明書の説明がなければ、それだけで契約解除の事由になった判例があります。

 

 

 

そして、「購入申込書(買付け)」とは「契約の予約」のようなもので、

 

法的拘束力も撤回時のペナルティもないものです。

 

 

 

法的拘束力をもたせる為に行うのが「契約」ですから、それを予約・予定するだけの

 

申込みは、売主買主双方に拘束やペナルティを生じさせる段階ではありません。

 

この書面を受けた段階では、売主買主双方とも自由に撤回できます。

 

 

 

しかし現状では、ノルマが厳しい業者や、契約までのプロセスにお客様目線をまったく

 

考慮しない業者がおり、どうしても契約にならにと判断した場合、冒頭に紹介したような

 

脅しにちかい発言で解約を諦めさせようと試みたり、

 

「今回は損害賠償までは請求しないが申込金は実損が出ているので返せません」など、

 

恩をきせて少しでも金銭をもらったり、次の物件探しや契約を自社で行うように

 

仕向ける営業に展開していくことがあるようです。

 

 

 

これから不動産をお探しになる皆様が、万一、こういった業者にあたった際でも、

 

契約前の単なる申込みは撤回できますし、売主は契約前に支払らわれた申込金を

 

返金しなくてはいけません。

 

これらによる損害賠償等の責任も生じませんから、悪徳業者の言いなりになって、

 

無駄な損失や不本意な不動産購入などの被害に合わないようにしましょう。

 

 

 

※コラム:不動産取引のトラブルを防止する、良い業者・良い営業マンの見極め方

 

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