これは基本中の基本です。
せっかく鍼灸治療で血流や気の廻りを改善させたとしても、その後に廻りを良くし続けるご自分の努力がなければ、結局元に戻ってしまうのです。長年の蓄積による滞りがいっぺんに解消される筈も無く、詰まった管の掃除は少しずつ掃除していくしかありません。鍼灸治療で外側から刺激を与え滞りを動かすきっかけを与え、動き始めた血流や気を運動、入浴で持続させるのです。しかし毎日私達が過ごす都会での社会生活はとてもストレスフル。気詰まりする出来事は通勤電車内でも、職場でも、そして家庭内でも毎日起こっています。こんな疲労は頭ばかりを疲れさせていますが,肉体はそうでもありません。頭周りばかりに疲れ=東洋医学で言う「邪熱」=が集中し頭痛,肩凝り,不眠、イライラ、不安感、吹き出物、咳などの症状が現れます。ですから私達は少なくとも週に一度の鍼灸治療に通って頂いて滞りの蓄積を解消させ、運動がたとえ一週間の内3度しか出来なかったとしてもせめてお灸の宿題をして頂いて,気の流れを戻したい,と考えてお願いしているのです。
また、妊娠すればそれでおしまい、というわけではありません。その後は9か月間妊娠を継続させ、出産、子育て、という大事業が控えているのです。 「妊娠は病気じゃない」と言っても一人で二人分の命をキープする大変な期間なのです。特に何でも電化が進み便利になった世の中に慣れきった私たちの身体はそんなにタフではありませんから、すぐに体力を使い果たし、身体や心に支障をきたすようになります。アキュラにはそういった妊娠中に問題が出てきてしまったプレママ達も大勢いらっしゃいます。そしてなんとか、授かった命の誕生にこぎつけます。耐えられない腰痛、逆子、便秘や痔、ひどいむくみ、切迫流産やヘルペスによる顔面神経麻痺にかかってしまった方もいらっしゃいます。これら症状はみな、ご自身の身体の悲鳴、と捉え早めに産休を取る様お勧めする、早めに帰宅するなど生活のパターンを修正頂くようお願いしています。
長年の蓄積を一気に解消出来る、なんてありもしない魔法を探す時間をもっと有効に使いましょう。妊娠,出産に向けての週に一度の鍼灸治療には大きな意味が有るのです。そして私達鍼灸師がお薦めしている、「毎日一日30分のウォーキング、入浴、お灸、食生活の改善」は無くてはならぬ基本です。一週間や十日で結果は出ないと、は思いますが、急がば回れ、です。半年先、一年先のご自分を見据え、前を向いて進むしかないのです。 鍼灸師 大西葉子
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