- 辻 良史
- 筑波大学発ベンチャー(株)サイバー・ヨガ研究所 代表取締役
- 東京都
- 博士(体育科学)
火の呼吸で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です.
本日は,「アーチャー・ポーズ」と呼ばれるヨガ式 立禅をご紹介します.
立禅(站椿功)とは,立った状態で気を練る鍛錬法で,武術の稽古の一環として行われています.
昔のカンフー映画とかで空気イスの状態で微動だにしない状態もその鍛錬法のひとつといえます.
クンダリー二ヨガにも立った状態で気を練るエクササイズがいくつかあります.
その代表的なものが,「アーチャー・ポーズ」です.
これは,弓矢を引くような姿勢をとるのでそういう名前が付けられています.
インドのシク教の武術家たちの間では,昔から鍛錬の一環として行われてきました.
ストレッチ・ポーズ や,フロッグ・ポーズ と同じぐらい重要なポーズです.
この姿勢の状態で「火の呼吸 」を行うため,全身のエネルギーが一気に高まる効果があります.
【やり方】
①まず,左足を60cm程前に出します.
②つま先が見えなくなるまで前足の膝を曲げます(重心比率=前足7割:後足3割).
③後足は,まっすぐ伸ばし,前足に対し,つま先を45°外側に向けます.
④左腕を前に伸ばし,弓を掴んだいるように握りこぶしをつくり,親指を立てます.
⑤右腕は,弓を引くように後ろに引き,親指を立てます.
⑥左手の親指の爪を凝視します.
⑦「火の呼吸」を1分~3分行います.
⇒ 終わりましたら,そのままの状態で身体を反転させ,同様に右足・右腕が前の状態でも繰り返し行います(火の呼吸1~3分).
⇒ 左右終わりましたらシャヴァーアーサナでリラックスします.
✔足による刺激(足の曲げ)が①②③番目のチャクラを活性化させます.
✔腕による刺激(腕の伸び)が④番目のチャクラを活性化させます.
✔喉への刺激(首のひねり)が⑤番目のチャクラを活性化させます.
✔凝視する行為(親指への凝視)が⑥,⑦番目のチャクラを活性化させます.
⇒ このエクササイズ中は,常に尾てい骨から頭のてっぺんまでの一本の中心線(チャクラ線上)を意識することが重要になってきます.
足や腕の角度などクンダリー二ヨガは非常に細かい技法ですが,こういったチャクラへの刺激が背景にあるからなのです.
足腰の鍛錬として行う場合はより足幅を広く取ります.
「きつい,つらい」という雑念が湧いてきても親指への凝視をやめないことが強い脳をつくってくれます.
こういったストレスのことを「頑張る系ストレス(タイムプレッシャー)」に対し,
「我慢系ストレス」と呼び,心理的な不安や落ち込みに対する改善効果が期待されています.
※「頑張る系ストレス」へのトレーニングは,交感神経の過剰興奮を抑える効果があります.
ストレス改善と一口にいいましても,克服したいストレスによってトレーニング方法は大きく異なってきます.
リラクセーションは今現在のストレスを一時的に緩和してくれる方法ですが,
これらのストレスに対して抵抗力をつけてくれるものではありませんので少し注意が必要といえます.
東京都 港区 田町【無敗脳ヨガ道場】辻でした.
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