ここで問題になるのが、いろいろ集めるネット情報が起業を肯定的に捉えているか、否定的なのかの違いです。起業支援を行っている会社のサイトは、大半が肯定的な情報ばかり。起業は難しいけれど、やり方次第で成功するといった内容です。誰にでも起業できますは論外です。
反対に、否定的に捉えているサイトは圧倒的に少ないですが、起業に失敗した個人の方が運営しているサイトです。自分の失敗をモデルに、起業が簡単ではないことを掲載しています。この場合は、非営利で運営していますので、あまり長続きしないサイトばかりです。
2005年4月に渡辺仁さんというライターの方が、自分の起業経験を基に「起業バカ」という本を出版されました。この本は、起業、中でもフランチャイズでの起業をテーマに書き下ろした本ですが、とてもよく売れました。起業の場合は、勧める本より起業を警戒する本は少ないので売れます。
起業のために行う情報収集においては、あまり肯定的な内容のサイトは警戒する必要があります。起業は誰にでもできることではないですし、起業を実現しても、それを継続するのは至難の業です。安易に成功談の情報を信じて、同じようなことをしても、時間や開業場所が違うと上手くいかないのが起業です。
そのため、最初は起業に否定的なサイトを参考にして、その上で肯定的なサイトを読むことでバランスが取れます。また起業では、関連する情報量の多い人ほど成功します。起業のリスクや不確実性は、情報を多く収集することで減らすことができます。ネットには騙しも多いですから、警戒は怠らないことです。
【一言】
起業に関する情報は、きっちり精査した上で利用すると、これほど役立つものはありません。昔のように、会社設立するのに専門家に依頼しなくても、ソフトを利用して自分でできます。会社の帳簿も、自分で会計ソフトを使って作成できます。ただ、お客さんを増やすにはどうしたらよいか、会社の利益を上げるにはといった難易度の高い問題になりますと、ネット情報はまったくあてになりません。起業相談はこちらです。
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