道路と宅地に高低差のある土地は敬遠されます。造成費が高い。駐車場スペースが無い。玄関まで階段を登らないと家に入れない。等々の理由です。
普通に考えれば、建物を建てる前に擁壁を造って土地を平らに造成します。こうしないと狭い土地が余計に狭くなってしまうため、擁壁を造って造成しないと土地が売れないのです。その為擁壁を造ったり掘り込みガレージを造ったりする費用が、一般の平地よりも余計に掛かるため人気がありません。
しかし、人気の無い土地と云うのは安い土地を意味しています。
擁壁を造らなくても、家は建ちます。建物の基礎を深く掘り下げる事により、擁壁と同じ役目を果たす事が出来ます。土を移動させる事が無い分擁壁よりも安く出来て、工期も短縮出来ます。
車庫も縦列駐車なら、問題無く造る事が出来ます。斜面の上にデッキを取り付ければ利用出来る範囲は擁壁を造った土地と大差ありません。
斜面地全てに当てはまる解決策ではありませんが、安い土地を有効に活用する一つの方法です。
このコラムの執筆専門家

- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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