小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「精緻な制度と運用コスト」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
ユニティ・サポート 代表
Q&A回答への評価:
4.7/75件
サービス:4件
Q&A:193件
コラム:842件
写真:0件
お気軽にお問い合わせください
03-4590-2921
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

精緻な制度と運用コスト

- good

社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 私の思い・考え 2012-07-16 08:00

  会社組織に制度、仕組み、システムは必須です。制度化、仕組み化、システム化を進めることで、徐々に効率が上がっていきます。ただ、こういう流れに慣れてしまうと、往々にして行き過ぎが出てきます。

  細かく制度化、仕組み化、システム化をすることで、誰がやっても同じ結果になるようにすることを目指すのですが、実際にはそれが効率化に貢献しない、つまり効率化される以上に運用コストがかかるという状態です。

 

  身近で起こりがちな、わかりやすいところでは、

 

○ 似たような中身の手続き書類がたくさんある、

○ 書類に押されるハンコの数がやたら多い、

○ 社内の報告会がイベント化し、管理職が何日もかけて報告書類を作っている、

○ 何を話し合うか決まっていないが、とりあえず出席しなければならない会議がある、

○ 「決まりだから」という理由だけで、やらなければならない作業がある、

 

などというところです。

 

  私が出身のIT業界では、仕事の性質上もあってシステム化に対する意識が高い事が多く、その反面で「理屈ではそうだけど・・・」「それはやり過ぎでしょう」というところに陥りがちな傾向があります。そもそもの目的を見失って、「その作業、手続きを行うこと」が目的化していたりします。

 

  実際の話、例えば野球やアメフトのように、ワンプレー毎にベンチから指示が出せるような競技であればまだしも、サッカーやラグビーのように、ゲームが始まったら多くの部分を選手自身が判断しなければならない競技では、すべてをパターン化して事前に教え込もうとしても、それは難しいはずです。これをビジネスの世界で考えれば、業種や仕事内容によって差はありますが、圧倒的に後者のケースが多いはずです。

 

  そもそも誰がやっても同じにできるなら、マネージャーなど不要でただの監視役がいれば良いことになり、個人の資質も能力も関係ないということになってしまいます。無人化できる工場のような仕事内容ならいざ知らず、そういう仕事は会社の中ではごく一部のはずです。

 

  会社での制度化、仕組み化、システム化は「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。個々の社員の能力を見極めた上で、どこまで決めてどこまで任せるのかを、バランス感覚を持って考える必要があります。

  私は「人は機械ではないので、もっと信じて任せてみれば?」と思います。


カテゴリ 「社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集」のコラム

カテゴリ このコラムに関連するサービス

その他サービス 【無料】100名以下の企業限定:社員ヒアリングによる組織診断

中小法人限定で当事者には気づきづらい組織課題を社員ヒアリングで診断。自社の組織改善に活かして下さい。

料金
無料

組織の課題は、当事者しかわからない事とともに、当事者であるために気づきづらい事があります。これまでの組織コンサルティングで、様々な組織課題とその改善プロセスにかかわった経験から、貴社社員へのヒアリング調査によって組織課題を明らかにし、その原因分析や対策をアドバイスします。予算がない、依頼先を見つけられないなど、社外への依頼が難しい中小法人限定です。社員ヒアリングのみで行う簡易診断になります。

【無料】100名以下の企業限定:社員ヒアリングによる組織診断
プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム