小笠原 隆夫
オガサワラ タカオ組織と個人
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サッカーのワールドカップで日本代表が決勝トーナメントに勝ち進みました。私もサッカーはやるのも見るのも好きなので、興味を持ってみています。観戦する時は、どのチームを応援するというより、どちらかという冷静に試合内容を分析的に見てしまう方なので、それに関するいろいろな分析記事も読みます。よく目にするのは「組織か、個人か」というような内容で、日本代表は組織力に優れているという言い方をされていることが多いと思います。
私は人間がチームで何かを成し遂げようとするとき、組織と個人は二者択一の関係ではなく、バランスの違いはあっても両方必要なものだと思います。会社でもプロジェクトチームでも同じことだと思います。
ではどんなバランスが望ましいのかということですが、一概に言うのはなかなか難しいです。一般論で言えば、大企業の方が組織的に整備されていて組織力があり、中小企業の方が個人の力に委ねられている部分が多いと言われます。このマイナス面で言えば大企業に属する人の方が、ともすれば組織の力(会社の看板など)を自分の力と勘違いしてしまいがちで、個人能力の不足を自覚しづらいということ、中小企業では一人欠けると仕事がまったく回らなくなるなど、組織として他の人をカバーしあうことが後回しにされがちであることがあります。
そうであれば、大企業では研修や日々の指導などを通じて個人能力を高める取り組み、中小企業では会社の組織作り、仕組み作りが優先ということになりますが、これも業務内容、チームメンバーの資質や性格、会社の理念や風土、経営状況など様々な要素に左右されます。エンジニア、デザイナー、ほかクリエーティブワークであれば個人能力の向上が重要ですし、定型的な仕事であれば徹底的に効率化した組織が必要でしょう。
結局は、チームの目標に応じ、メンバー構成や個々の能力など手元にあるリソースや周辺環境などを的確に把握し、自分たちにチーム(会社)に合ったバランスと取り組み方を見つけていくということだと思います。
岡田監督は途中ずいぶん紆余曲折がありましたが、最終的には良いバランスを見つけ出したことが今の結果につながっているのだと思います。
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