小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「イヤなら行かなければいい「学歴フィルター」の会社」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
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小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
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イヤなら行かなければいい「学歴フィルター」の会社

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 私の思い・考え 2019-08-20 08:00

 少し前になりますが、ある大手銀行が新卒採用で「学歴フィルター」をおこなっているという話題がありました。

 「東京大学」で登録しているとセミナー予約ができるが、他の大学だと満席表示になるとのことです。

 

 これに関する意見がいろいろなところに出ていて、「けしからん」「当然だ」「やむを得ない」「気にしない」「どうでもいい」など、その中身は様々です。

 能力と学歴にはある程度つながりがあると見ていて、多すぎる応募者の絞り込みには必要だという会社側の都合など、裏の事情についてもすでにいろいろなところに書かれているので、ここでは特に言及しません。

 

 私が単純に思うのは、そうやって区別されることがイヤなら、そんな会社に行かないか、その学歴要件を満たすかのどちらかしかありません。学校に入り直すような時間はないはずなので、結論としてはほぼ前者の選択しかあり得ません。

 

 「学歴フィルター」は、今に始まったことではなく、ずいぶん昔から行われていることです。就活がネットで行われるようになるずっと前から、希望者に送る会社資料を学校別に時間差を作って送付したり、電話連絡の優先度を学校によって細かく分けたり、アナログの手作業が多かったこともあり、ネットを使う今よりも、よほど細かく、緻密に、露骨に区別していました。

 

 今はネットのおかげで、学生側が持つ情報も飛躍的に増え、差別的な扱いや不公平に見られることは、すぐに口コミで広がります。

 「学歴フィルター」をおおっぴらにはやりにくくなった訳ですが、少なくとも就活サイトには、学校ごとに対応を区別する機能がある訳で、そうしたいという要望があるということですし、それを使う企業があるのは当然でしょう。

 

 私がいろいろな会社の採用活動をお手伝いするとき、その会社に対して、「採用活動は企業全体の広報活動の一環ということを理解しておいてほしい」というお願いをします。

 礼を失した対応や差別的な対応は、どこかで表沙汰になって口コミなどで広がる可能性があります。ばれなければいいと思ってやっていることほど、どこかでばれてしまい、それは企業イメージそのものを悪化させます。

 

 今回話題になったような大企業にとっては、あまり関係がないかもしれませんが、中小企業でそのような噂が立ってしまうのは致命的で、これを払しょくするには相当の時間がかかります。その影響は採用活動だけでなく、企業イメージそのものにも及びます。

 そういったリスクも含んだ上での「学歴フィルター」を、やりたい会社はやればよいですし、そんな姿勢の会社が許せないなら、別に応募しなければいいだけの話です。

 

 「学歴フィルター」というものは、学歴が強みの人はそれを利用し、そうでない人はそれ以外の強みで勝負すれば、別にそれで良いのではないでしょうか。

 

 

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