対象:ペットの医療・健康
5月24日生まれのチワワを8月より自宅で飼い始めました。購入したペットショップの方にワクチン接種で価格の安い病院を紹介していただいたため、紹介された動物病院へ行きました。病院に行くとフィラリアのお薬の事を聞かれ、なにも検査をしていなかった為、予防接種のその日にフィラリアの検査をしていただきました。インターネットで検査方法を調べると、ほとんどが血液検査で掲載されていますが、今回行った検査方法は犬の毛を使っての検査でした。ネットでは、どこにも載っていなかったためこの検査方法は正確な検査方法なのか教えて頂きたく質問させていただきました。また、あとでペットショップから聞いたのですが、この病院は認可されていない病院らしく、認可されている病院とされていない病院とではどんなデメリットがあるのかも教えていただけるとうれしいです。
よろしくお願いいたします。
mamiroさん ( 大阪府 / 女性 / 32歳 )
回答:1件

RE:犬のフィラリア検査方法についての質問
1)フィラリア成虫感染確認の検査について
犬に寄生する「フィラリア」は、すでにフィラリア成虫に感染し、血液中にフィラリアの子虫が循環している犬を蚊が刺す時、血液と一緒に子虫を吸い、蚊の体内で子虫が少し成長し(感染子虫)た後、その蚊が別の犬を刺すと、同時に蚊の口器を介して感染子虫が犬の皮膚へ侵入することにより、新たな感染が成立します。感染子虫が成虫に成長し、子虫を産むまでには、最低4ヵ月、通常は約5〜6ヵ月の期間を必要とします。
「フィラリアの検査」としては一般に、成虫の存在の有無を免疫反応を利用して検出するか、成虫が産んだ子虫を顕微鏡で確認しますが、この成虫も子虫も感染してから検査で確認できる段階となるまでに通常は5〜6ヵ月かかりますので、生後3ヵ月の犬には投薬前検査を実施する必要はないと考えられます。また、検査材料としては、いずれも血液が必要です。他に、右心室や肺動脈内にフィラリア成虫が存在しているかを超音波で確認する方法もありますが、これは成虫を駆除することを前提に実施される例がほとんどです。現段階でフィラリアの感染の有無を、被毛を用いて確認する方法は確立されていません。
被毛を用いた検査は、外部寄生虫(ダニやシラミ、ハジラミなど)や真菌(カビ)を検出する目的で実施する場合がありますので、診て下さった先生が本当にフィラリアの検査として被毛を採取されたのか、あるいは「何も検査していないので」とのことですので、外部寄生虫などの感染の有無も確認しておこう、という主旨で実施されたのかを伺ってみられてはいかがでしょうか。
2)無認可の動物病院について
少し硬い話ですが、「獣医療法」という法律により、「第三条:診療施設を開設した者(以下「開設者」という。)は、その開設の日から十日以内に、当該診療施設の所在地を管轄する都道府県知事に農林水産省令で定める事項を届け出なければならない。<続きます>
補足
<続き>当該診療施設を休止し、若しくは廃止し、又は届け出た事項を変更したときも、同様とする」「第四条:診療施設の構造設備は、農林水産省令で定める基準に適合したものでなければならない」「第六条:都道府県知事は、診療施設の構造設備が第四条の基準に適合していないと認めるとき、又は診療施設に関し前条第二項に規定する事項が遵守されていないと認めるときは、その開設者に対し、期間を定めて、その全部若しくは一部の使用を制限し、若しくは禁止し、又は期限を定めて、修繕若しくは改築を行うべきことその他必要な措置を講ずべきことを命ずることができる」「第七条:往診のみによって飼育動物の診療の業務を自ら行う獣医師及び往診のみによって獣医師に飼育動物の診療の業務を行わせる者(以下「往診診療者等」という。)については、その住所を診療施設とみなして、第三条の規定を適用する」とあります。
他にもこの獣医療法には様々な規定があり、「認可を受けていない動物病院」ということは、これらの基準を満たしていると公式に認めてもらっていない、ということだと思います。法律的にどのような問題があるかは、弁護士等の法律家に回答を譲りますが、一般に法律は国民の権利と義務を守るために制定されたものですので、認可されていない施設で診察を受けるということは、法律的に守られるはずの権利(主に安全性)が守られない可能性を秘めている、と解釈して良いと思います。また通常は、正規ルートから薬剤を入手することも困難ですので、薬剤の内容および取り扱いが適正であるかは不明瞭です。すなわち届け出をしていないだけで、構造設備的に農林水産省で定める基準を満たしている可能性、あるいは正しい薬剤を正しい用量で処方して下さっている可能性もありますが、全てにおいて(薬についても診療内容についても)そうでない可能性がある、と考えるべきではないかと思います。
評価・お礼

mamiroさん
ご回答をわかりやすくいただきありがとうございました。診療明細には、今回のフィラリア検査の名前がQRS検査と言う名称のものでした。結果は、感染仔虫に感染しています、との回答だった為、カルドメックとプレドニンの薬をいただいて帰ってきました。●●先生が仰るように血液での検査しかないようであればやはり検査自体が必要のないものであり、この結果が正確ではないように感じました。検査を受けた病院では「うちの病院のフィラリア検査は被毛を使います」と言っておられたので外部寄生虫の検査ではなかったと思います。9月の終わりごろに、この病院の検査が心配になり、他の認可されている病院にもう一度犬を連れて診察に行きました。そちらの先生も●●先生と同じ回答をしておられた為、これからはこちらの先生の方でお世話になろうと決めました。詳しくお話いただきありがとうございました。
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