この金融商品は大丈夫？

もっこす様 バームスコーポレーションの杉山と申します。

最近複雑な債券が多く発行されていますね。多くの場合、オプションが組み込まれているので、どのようになったときは、どれだだけの金額が受け取れるのかを確認しましょう。こちらを参照してみてください。

利回り8%というのはリスクの裏返しでもあります。気をつけていただきたいのは、期間中一度でもノックイン基準価格を下回ったときにオプションが行使されるのか、最終価格がノックイン基準価格を下回ったときにオプションが行使されるのかを知ることです。

もちろん、前者の可能性のほうが、後者の可能性より高いわけです。

それから、「ノックイン」というのは後から作られた言葉で、元々は、「ノックアウト」です。そうボクシングのノックアウト。「この価格になったらもうおしまい」という意味でのノックアウト価格が正確な表現です。「ノックイン」などというあいまいな言葉に惑わされないようにしましょう。

販売する人に、こう聞いてみましょう。『ノックイン条項に抵触した場合、その債券からいくらのお金が戻ってきますか?』

もっこすさんへ
おはようございます。ファイナンシャルプランナーの上津原です。

8%の利回りは気になるところですね。
でも、預貯金であれば1%の金利にもならないところで8%ですから、ご検討中のノックイン型の債券も安全確実というわけにはいかないようです。

ノックインになる価格は、株式市場の状況によって変わってきます。今日の日経平均は8700円前後で推移しているようです。ここ数日は株式市場も堅調です。3月末は多くの金融機関が決算日になりますので、株式市場を無理してあげてくることも否定できません。

仮に3月31日の日経平均が10000円となった場合、ノックイン価格は6500円となります。
ここ数ヶ月で見た場合、日経平均が7000円を下回りそうになったことも何度かありますので、絶対に6500円を下回らないとは言い切れません。
ノックイン価格をほんの1秒でも下回ったら、元本保証が外れてしまいます。

また、日経平均が大きく上がっても、値上がり益の恩恵にあずかることができません。その点にも注意が必要です。

利回りの面で考えれば魅力がありますが、1年後に使う予定のあるお金で投資するにはリスクが高すぎるように思います。株式投資と同じように、長期的に運用できるお金で投資することをお勧めします。

もっこす 様

初めまして、オフィス マイ エフ・ピーの吉野充巨です。

当該商品はオプションを使用した仕組み債になります。
指定された条件の設定内であれば、予定した利益が得られるものです。

記載された例では日経平均が8,000円から11,200円の間で納まる場合です。
(この価格は、販売時に決定されるので、例として記載されています。販売時には異なる価格になる旨も記載されています)

販売にあたって云われた「安全で確実に利息がもらえる」の内容のご確認をお勧めします。説明に納得がいかなければ購入はお避けください

安全の意味が格付けであれば、デフォルトの可能性に関するもので、元本が保証される訳ではありません。資料にも参照価格<基準価格の場合は元本割れで償還と書かれています。

株価の予測には絶対はありません(今回の株価の下落でもお分かりの通り)。
従いましてもっこす様の自己責任で、予定されるﾉｯｸ印価格を割ることが無いかをご検討ください。以下にならないと確信がもてる場合に、ご購入をご検討ください。

確実に利息が得られるの意味も同様に、条件ごとに利率は変化します。従いまして8%が利率ではなく、一定条件を満たした際の利率になります。此方はノックアウト価格を超えることが無いことに確信が持てる際に購入をご検討ください。

販売員との話し合いの中で、判りづらければ、
日経平均が期間中に7500円になった場合には、元本がどの程度戻り、利率は幾らになるのか、
日経平均が12000円になった場合はどのようになるのかと、
具体的な日経平均の価格を上げてお尋ねされるようお勧めします。