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対象:住宅設計・構造

金属板の外壁について

住宅・不動産 住宅設計・構造 2009/03/19 16:31

はじめまして。
自邸を計画しております。
木造2階建てで、私の好みですが、切妻屋根で、軒の出をなくした箱のようなフォルムにしたいと考えております。
屋根と外壁を一体にし、金属板で葺きたいのですが、以下の点を心配しております。
?コストの面
既製の金属板サイディングに比べ、大幅にアップになるのでしょうか?(ざくっとしたお聞きの仕方で申し訳ありません)
?雨漏りの可能性
職人さんの技量によるのでしょうが、軒を出さない分心配です。
?納め方
いろいろ文献を当たったのですが、ディテールを示したものを入手できておりません。参考になるものがあればご紹介ください。

以上、非常に具体的でないお聞きの仕方になりましたが、アドバイスのほどお願いします。

つけめん王子さん ( 兵庫県 / 男性 / 38歳 )

回答:4件

漏水に関してだけご回答をさせて頂きます。

2009/03/20 11:49 詳細リンク

こんにちは、私、自邸で同じようなディテールで建てておりますので、少しだけご回答を・・・

基本的には皆様方のご意見と同じなのですが、その中でも、

屋根・外壁共板金で納める場合、音の問題、漏水の対策問題はしっかりされておかれた方が

宜しいかと思います。

実際、私の自邸は、屋根はガルバリウム鋼板の段葺き、外壁はガルバリウム鋼板、

角スパン張りですが、風の強い地域に建っておりますので、壁に当たった風がたてに走ったり、

横に走ったりして、強風・暴風雨の時には思っても見なかったような形で

サッシュ廻り、屋根・壁との取り合い、土台と外壁との取り合いなどに向かって

水が走っているようです。

軒が無い場合は、上からの雨は当然なのですが、

盲点となりがちな、横、下から吹きあげる雨に注意をされた方が

宜しいかと思います。

下地で防水性を高めるために張る、タイベックに代表される透湿防水シートは、

タッカーなどで躯体に止めるため、その部分からの漏水も考えられますし、

あくまでも、一時的に外壁材から入った水を進入させない為のものです。

ですので、これで漏水を止めるという事ではなく外壁で漏水を止める事が必要です。

特に、鋼板の場合は、現場で合わせて切ったり、

役物を使ったりして加工をして取り付けるのですが、最終的に漏水を止めるのは、

その役物とサッシュの取りあいを埋めるシールであったり、ブチルテープなどになります。

ですので、鋼板の耐久性・防水性というよりも、それらの部分からの漏水を考えねばなりません。

補足

屋根については、重ね代や、勾配でほぼ水漏れの心配は無いですが、特に外壁は、

開口部の廻り、屋根・外壁の取りあいであったり、壁のコーナー(入り隅、出隅)部分からの

漏水が考えられますので、軒の無い場合は、その点で軒の有る場合よりもリスクは

少なからず大きくなりますので、良くご相談された方が宜しいかと思います。

私も最終的には、板金屋さんと良く話し合ってディテールを決めています。


兵庫県にご在住のようですので(私もゼネコン時代に兵庫県の方に赴任した事が

ありますが、六甲おろしが吹いて大変な思いをしました。)

風の強い地域でその様な納めにする場合は、同じ様なディテールの

採用実績のある設計事務所さん、工務店さんにご相談されるのが無難かと思います。

ちなみに・・・デザイン的にはすっきり見せたいとだれしも思うところですが、

建てる場所に応じて、そのディテールも考えなければ水が漏れる原因にもなります。

どれ位の高さの水切りが必要か、屋根・外壁との取りあいに幕板をつけたほうが良いかどうか?

等は、地元の板金屋さんが良くご存知だとは思います。

御回答になって無いかもしれませんが、ご参考になれば幸いです。

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浜田 肇一
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野平 史彦

野平 史彦
建築家

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どのようなデザインにしたいのか、によります、、、

2009/03/19 18:20 詳細リンク

つけめん王子様

お久しぶりです。
ご新居のイメージが固まって来た様ですね?
「切妻屋根で、軒の出をなくした箱のようなフォルム」と言えば、
無印良品の家の「窓の家」(隈研吾のデザイン)の様な感じになるのでしょうか?
これは、屋根と外壁の仕上げは違いますが、正にあなたのおっしゃるフォルムだと思います。
さて、ご質問の件ですが、

1)コストの面について
金属板を外壁にどの様に葺くのか、によって値段は多少違いますが、通常のガルバリウム鋼板の小波とか角波などでしたら、金属サイディングより多少安くなると思います。

2)雨漏りの可能性
これはデザイン的な問題で、どこまで屋根と外壁との境界を消したいのか? ということにもよりますが、軒の出を0にした時に、樋はその外に付けても良いのか、それとも樋も見せたくないのか? あるいは、樋を付けずに、屋根が受ける雨水をそのまま外壁に流すのか? いずれも可能ではあるのですが、難しい納まりになればなるほど雨漏りの可能性は高まるとお考え下さい。

3)納め方
これは上記2)の通り、まず、どの様なデザインにしたいのか? ということによりディティールを考える事になります。
軒の出0の外に樋が付いていて良いなら(無印の「窓の家」はこのタイプ)、別に雨漏りの心配のない通常の納まりでできますし、樋を見せたくないなら、普通に内樋をつくることになりますが、住宅ではやはり後々雨漏りの心配があるのでやりたくはありませんね。
いずれにしろ、誰か設計者に設計を依頼するなら、あなたはどんなデザインにしたいのかを設計者に示せば良いのです。ディテールは設計者が考えてくれます。(尤も、HMや工務店では無理です)

参考にして頂ければと思います。

森岡 篤

森岡 篤
建築家

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屋根と外壁の違い

2009/03/20 10:08 詳細リンク

つけめん王子様こんにちは
パルティータ建築工房の森岡です。

ほとんど野平さんの回答に近いのですが、少し補足したいと思います。

箱形、屋根・外壁共金属板、というのは、私が設計する住宅の標準的な構成で、当事務所の住宅の全体の過半数を占めます。


同じ金属板でも、屋根と比べ、外壁は、使用できる選択肢が拡がります。

これは、屋根と外壁とでは、雨漏りに対する要求レベルが異なるからです。
外壁も雨で濡れますが、直接雨を受け続ける屋根は、より高いレベルの耐-雨漏り(防水)性能が必要です。

外壁で良く使われる、角波(スパンドレル)、小波は、屋根で使えるレベルの防水性能はありませんが、コストは安いです。

屋根:ガルバリウム板のスタンディングシーム又は平葺き+外壁:角波、という組合せは、比較的ローコストで実現できます。(機能的にも優秀)

スタンディングシーム、平葺きは、屋根に使用できる防水性能を持つのだから、外壁にも使用できますが、角波と比べ、コストは高くなります(平米あたり数千円アップ)。

屋根、外壁を、同材料、同形状(スタンディングシームや平葺き)で構成した建築は、角波の外壁にはない、存在感と暖かみが生まれます。

写真は、屋根、外壁共、同材同形状の平葺きで構成した家と、外壁のみ平葺き(+菱葺き)のものです。
共に、RC造です。


雨漏りするかどうかは、屋根屋さんの技量が重要なのはもちろんですが、ディテールの完成度によります。
美しく、かつ雨漏りを起こさない屋根は、設計者のディテールへのこだわりと工夫の賜物です。

参考にしていただけたら幸です。

本田 明

本田 明
工務店

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雨露をしのぐ形

2009/03/20 17:42 詳細リンク

日本の住宅の元々の屋根の形は雨露をいかに効率よくしのぐには
という方法の積み重ねだと思います。
今の住宅雑誌には、※※スタイルとかいって、どんな形の建物でも、
難なく建てられるように写真を羅列します。
それは、建物を維持管理する上での配慮された形かというと
そうでもないものも沢山あるようなきがします。
例えば、南欧風のケラバの出のない妻面の白い外壁が、建築後数年も経たない内に
雨露によって、薄黒くなっているのを良く見かけます。

勾配の屋根、そしてその軒先で水を切るために樋を付ける。
内樋は作らない。
雨水の処理はとりあえず、建築の内部に入らない形で処理する
(変なところの漏水が建物を腐朽させる危険をなくす)
外壁は、出来るだけ雨水のかからないようにする、(素材の汚染や劣化が防げる)
凄く合理的な形だと考えます。

敷地の状況にもよりますが、軒先が出せるの余裕があるのならば、
財産としての住宅を考えると、
普通の屋根のかかる形が、最も安心なのではないかと思います。

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