対象:経営コンサルティング
工場から排出されるCO2を10%削減とか、100%リサイクル素材で作られたボールペンとか、メーカーや製造業、また運輸業界でエコロジーを意識した経営を行うことは、最近の流れを受けても多いと思います。弊社はサービス業で、店舗なども持っていないIT企業なのですが、無形のサービスを提供している企業においても、環境経営という概念は必要なのでしょうか?
イメージアップを考えて、ISO14001を取得したり、チームマイナス6%に加盟したり、またグリーン調達を行っている事をアピールしたり、ということはありうると思いますが、より利益に直結するような、環境経営の戦略の立て方というのは、どう考えればよいのでしょうか?
※この質問は、ユーザーの方から事前にいただいたものを、専門家プロファイル が編集して掲載しています。
All About ProFileさん
回答:4件
今後は、全産業で不可欠です。
BSNの阿比留と申します。
お尋ねの件にお答えしたいと思います。
私が、昨年、大手の自動車産業の研修を担当したときのことです。
自動車事故の話の際に、車の中から音声で『どうしました。お怪我はありませか。
救急車をお呼びしますか。』という声が聞こえてきたそうです。
そのお客様に幸い怪我はなく、今度買う際にも絶対にこの車だ、と思ったそうです。
実際、そのお客様は今でもその車を乗っているそうです。
このようなお話をしたのも、今では車は単にひとを乗せて走るだけの機械ではないと
いうことを申し上げたかったのです。
逆に言えば、自動車産業ですら、お客様へのサービスを充実し、お客様を囲い込みたい
と考えている現われでしょう。
私は、こういった観点からも全産業のCSR発想は、絶対条件と考えております。
因みに、食品業界の安全、安心の取り組みも全く同様であり、最終的なブランディグ
や会社の存続を考えた上では、大変重要な考え方であることにご留意頂きたいと
思います。
これらをトータルした上で初めて利益とのバランスで考えていくべきものである、
と私は考えております。
ご参考になりましたでしょうか。ご質問があれば、いつでも結構です。
ご遠慮なくどうぞ。
abiru@abs-net.jp
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奥村 朋子
経営コンサルタント
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環境にこだわらず、経営戦略として考えてみては?
島国という特性によると思いますが、隣国の影響を大気にも土壌にも受け難い環境にある日本は、「地球規模の環境」に対する考え方が、四方を隣国と接している欧州の国々とは、随分と格差があるようです。
地球が誕生してから46億年といわれていますが、その長い営みの中において、ほんの一瞬にすぎないような僅かな期間に人口は爆発的に増加しました。40年前20億人程度だった人口は、現在65億人を超えています。わずか40年で3倍以上になったわけです。
20億人が消費し、排出していたものと、その3倍以上の人が消費し、排出するもの。こう考えていただくと、分かり易いでしょうか。
今や、誰かが何かをやってくれるのを待つのではなく、一人一人が、そして企業活動をしている全ての組織が、社会的責任(CSR)を持ち、環境問題に取り組まなくてはならない状況に来ているということです。
さて、ご質問の経営戦略の立て方ですが、「環境」や「エコ」に捕われ過ぎずに考えられては如何でしょうか?
IT企業とのことですが、一つの仕事が問題なく進捗し完成すると、品質の向上、やり直し等のコストが発生しませんから利益の向上、やり直しがないわけですからやり直しが発生した場合に比較しCO2も減ります。品質を向上し、利益を向上することが、実は環境にも良い影響を与えられるというように、考えられてはいかがでしょうか。
ISO9001はご存知でしょうか?
7.3項に設計開発段階の活動について書かれています。技術者が一人で頭の中だけでやり、後付けで記録を作っていることもあるようですが、必要な人たちが集まり、検証やレビュー、妥当性確認をしっかり行うことで、失敗や、やり直しは大幅に減らせ、前述したとおりCO2削減につながります。
企業活動を行う以上、利益を無視した「環境活動」も「品質活動」も有りえず、経営を「環境」という切り口、「品質」という切り口から見る、ということだと考えられてはいかがですか。
中野 博
経営コンサルタント
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すべての業種、業界でCSRは重要経営課題です。
**CSRは企業の使命、哲学を表現できるチャンス!**
ご質問された『無形のサービスを提供している企業においても、環境経営という概念は
必要なのでしょうか?』について、まずは、お答えします。
確かに、製造メーカーや運送業などにおけるCSR活動は目立ちます。私たちの会社でも
自動車、家電、建設業界などのお客さまに対して、11年前から環境経営を指導してきましたし、
現在はさらにワンランク上の、CSR全般にわたり指導をしております。
特に、製造業は工場排水、省エネ対応、資材の有効活用、その一環としてのリサイクル、リユース、リヂュースの3R活動はどこの企業も至上命題です。
この点は、あなたのおっしゃる通り、多くの企業では『イメージアップを考えて、ISO14001を取得したり、チームマイナス6%に加盟したり、またグリーン調達を行っている事をアピール』をする
ことにも力を入れてきています。
しかし、ここ最近の傾向ですが、銀行や証券、保険会社、さらにはデパート、量販店なども
店舗におけるエコ活動を積極的に行っています。特に、省エネ、省資源運動などは、今では
当たり前になっていますし、その活動をCSRレポートにも詳細に書かれています。
(字数オーバーにつき、もう一度 別のアンサーをごらんください。)
補足
さらに、大企業だけではなく、中堅企業も、中小企業も今では、3つの理由でCSR活動を
経営の中核におき、会社の健全な活動をおこなっていますし、逆に、その方向になり会社は消費者から最後は見放されるような気がしています。
**企業がCSRに力を入れ始めてきた 3つのポイント**
*1:エコ活動に力をいれることにより、会社のブランド力を高め、売り上げを伸ばす。
*2:CSRの一環として、消費者や株主に対してわかりやすい社会貢献活動として、自主的な
環境活動やビジョンを示し、選ばれる会社となる。
*3:最近の学生や若い世代が社会起業とか環境活動に興味があり、企業選択理由になって
きているので、より優秀な社員を集めるために。
以上の3点は、当社が独自に取材し、アンケート調査を200社に行ってわかったことです。
経営戦略の中核に、CSR発想で、エコを考えてみてはいかがでしょうか?
会社のイメージアップは 特に、サービス業では重要だと思いますので。
エコライフ研究所代表、中野博。
http://www.ecohouse.ne.jp/
中沢雅孝
YouTube専門コンサルタント
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グリーンコンシュマーを育てることが企業の役割
>より利益に直結するような、環境経営の戦略の立て方というのは、どう考えればよいのでしょうか?<
↓ ↓ ↓ ↓
私も経営者の端くれですから、''経常利益(純利益)''には過敏に反応してしまいます。
そして、個々人の自立意識と環境に対する意識は比例していると言えます。
1)「寄らば大樹」的な発想
2)誰か(?)から与えられ続ける恵まれた環境
>この40年間で3倍に膨れあがった人口<
ばかりでなく、100倍にも膨張したエネルギー消費量
そして、環境先進国の北欧と比較してもエネルギー自給率は
「10分の一」以下である事実は受け止めなければなりません。
*このような取り巻く状況の中で
1)地域社会との関係性
2)行政(特に地域行政)に頼り過ぎない企業活動
3)(グリーンコンシューマーである)社員との共生
**以上が、企業CSRとしてのアピールすべき観点であると思います。
社員をグリーンコンシューマーとして育てあげ
それに準じて企業も''環境企業''として成長していくプロセスの中から
社会的''お役立ち''としての使命ドメインも拡充していくはずです。
社会から(本来的に)望まれる企業であればあるほど・・・
当然。''利益還元''を享受していいはずです。
(現在のポイント:-pt)
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