対象:住宅設計・構造
回答:10件
仕上の内容で違います。
住宅の打ち放しコンクリートは内容を分けて考える必要が有ります。
A.外壁、内壁共打ち放し仕上げ
B.外壁は打ち放し仕上げ、内壁は別の仕上
Aの場合壁は断熱効果が有りませんから外気温の影響が出ますので室内
は冷暖房機の依存度が高くなり結露は起こりやすい環境です。
Bの場合、室内側を断熱して下地を造る事により結露は起こりにくくす
る事が出来ます。
通気性とかびに付いてですが、通気性とかびは換気の問題ですので打ち
放し仕上だから悪いと言う事にはなりません。新築する住宅であれば室
内換気を行う事を義務付けられていて、コンクリートなどの構造体の場
合機械で換気を行う事になりますが、その場合2時間に1回の割合で室
内の空気が全て入れ替わる計算で機械を決めます。従いまして通気性で
のかびの問題は軽減されますが、Aの仕上の場合は壁が吸湿性が有りま
せんから、空気が淀む所はかびが生えやすくなります。Bの仕上の場合
でも壁の仕上材に拠っては同じ事が言えます。コンクリート打ち放し仕
上げの場合、外壁に面した壁には家具などを置かないような暮らし方を
されたほうが良いと言えます。参考にして下さい。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
生活スタイル、地域性もお考えください。
もう少し具体的なお話をいただいた方が明確になると思いますが、ざっくりとしたご回答ということでご返事させていただきます。
コンクリートは基本的に断熱性、通気性はかなり低く、熱を溜込む性能(熱容量)はとても高い材料です。冬、冷やされたコンクリートは冷たいままで、なかなか暖まりにくく、夏、暖まってしまった部分はとても冷えにくいです。
そういう特性ですので、住宅の場合、事務所などと違って生活の中から湿気がより出ますから、結露する可能性は高いです。
実際、20年程前のコンクリート造の戸建やマンション、公団の建築では、断熱をすることなく外部がタイルや吹付け、内部がクロス張りのような仕上げが多く、そんな場合は、ほとんどの建築で、結露、カビが発生しています。家具の裏、カーテンの後など空気の動きにくいところはなおさらです。
内外の打放し仕上げとは、そういう仕上げだとお考えの方が良いと思いますが、これも、生活の仕方、建築の地域(気候)、プランのつくり方などの条件でかなり変わるものです。
湿気の出る暖房器具を使わない、加湿器は控えめにする。打放し壁まわりは空気が動きやすくする。北側など特に冷やされそうな部分は断熱処理をしておく。外部に面する壁の打放しを避けるなどなど、対応方法がないわけでもありません。
もう一つ、熱容量の大きいコンクリートは一度冷えると暖まりにくいですから、個人差がありますが、夏にしろ(日の全くあたらない壁など)、冬では特に、ジ〜ンと骨身に沁みる寒さがと感じる人もいます。もちろん、これもプランニングで対応できます。
コンクリート打放しは、仕上げとしてすてきなものです。生活の仕方もお考えの上、計画されていくことをお勧めします。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
コンクリート打ち放しの壁
他の方のお話にもあるように、コンクリートは、熱伝導率がよく、熱容量が大きいという特色があります。
熱伝導力が高いということは、外気温の影響を受けやすいということですから、断熱をしないで、内外ともコンクリート打ち放しで仕上げれば、当然冬季には、結露を起こしやすくなります。常に結露を起こす状態であれば、カビも生えやすいといえます。
一番良い方法は、外断熱を施すことです。外断熱をして、内部を打ち放しにすると、コンクリートの熱容量が大きいという特徴がメリットとして生きてくるようになります。暖房、冷房時の一日の室温の変化が少なくなり、快適な室温環境になります。
外断熱は、コストが高くなるので、僕がよくとる方法は、室内側の外部に面したところだけ、断熱仕上げを施して、内部の間仕切壁を打ち放しで仕上げるという方法です。こうすると、打ち放しの雰囲気を出しながら、結露の心配はなくなります。
写真のお宅では、シナ合板を張ったところが、断熱している壁で、打ち放しの壁の部分が、間仕切りの外部に接していなし壁です。
私の事務所も同じような仕上げですが、冬季には、朝、出社してきても、前日の暖かさが残っていて、寒くなく、逆に夏季には前日の冷気が残っていて、朝から涼しく過ごせて、とても快適です。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
とにかく換気計画
ゆらら さん、こんにちは。萌芽舎一級建築士事務所の岡安です。
コンクリート住宅では、木造などと比べてしまえば通気性は低いですよね。そして気密性が高くなっています。これは結露、カビの発生の要素になっています。
ですので、換気など空気が滞るところが無いように、計画し行うことが大切です。とくに新築時ではコンクリートに水分が多く含んでいますので、より大切ですよ。
換気計画がとても大切として…コンクリートは熱伝導率が高く、熱容量が高いことが特徴ですのでそれを活かしていければと思います。外壁も内壁も打放しは厳しいものがあると思いますので、断熱は外断熱を施して、内装で打放し仕上げのテクスチャーを楽しむことをお薦めします。また、他の壁や天井、床材などで無垢の木材をなどを合わせたデザインとして、湿度の調整ができるようにできるといいと思います。
そして、夏の対策で窓に外ブラインドなどで遮熱といいですね。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
経験豊富な設計事務所や施工業者に依頼を
ゆらら さん、こんにちは。
「通気性、カビ、結露」という内容から判断して、内壁の仕上げのこととと思い、その点を補足説明させていただきます。
皆さんの回答にあるように、住宅に限って考えれば、外部内部両面のコンクリート打放し仕上げは、やめた方が無難です。現代の生活環境では心身共に負担が大きすぎると思います。
外部が外断熱の場合は、換気が有効に働いていれば結露やカビの心配はありません。コンクリート打放しのテクスチャーを生かした独特なインテリアを楽しめると思います。
ただし、コンクリート打放しの仕上げに限ったことではないのですが、空気が淀む環境では結露やカビなどが発生する心配があります。通気の工夫や家具の配置などに気を配る必要がありますし、梅雨の時期などの湿気が多いときは要注意です。
私も何度か失敗した経験がありますが、その都度上手く対策を施すことができたので大事には至らなかったもので、それがその後に自信になり、実績にもなっています。
ですから、経験豊富な設計事務所や施工業者が手掛ける物件を選ぶ、あるは設計や施工を依頼することをお勧めします。
特に半地下や傾斜地などの土に接する場合は、計画・施工共に難しいのでご考慮ください。。
アトリエ24 飯沼
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
素材と質感と嗜好
ボッテガベルタ太田と申します。ご質問の件ですが、すでに各建築家の方々がほぼ同じお答えをされているようなので、少し視点を変えてお話します。
コンクリートと言う素材は紀元前からあるのはご存知でしょうか?現在のものとは同じではないですが、その前身となるものは古代エジプトのピラミッドの石積の目地に使われたり、かのローマの円形競技場コロッセオは、まさにコンクリートでできています。現在建築で使われているコンクリートはまだ200年程度の歴史ですが、基本形は昔から存在するのです。
所謂、本来のスタートは物と物を繋ぐ目地材であったり、すなわち欧州の石材やレンガと言う素材を結合するために必要なものであって、その堅固な性質を利用する知恵がその後大規模建築の素材として発達したものです。したがって、小規模な住宅、人がその中で長く生活する空間等には基本的にはあまり向かない、私はそう思っています。それはコスト、素材の性質(セメント、水というものを使う以上、水分が発散されるのは当然)、性能(音、断熱など)からです。
しかしながら、コルビジェはじめ、近代建築の巨匠たちは挙ってコンクリートを建築、尚且つ住宅の素材として使用し始めて、今や最も第一義的に存在する素材、工法になりました。安藤忠雄さん、しかりです。
それでも、実際打ち放しという限定で話をすれば、決して住みやすい機能を持った素材ではないことは、素材の生い立ちを考えてもいえることです。打ち放しを選ぶ決め手はその素材の見せる表情と質感そのものへの嗜好であとうかと思います。感覚的に好きであるかと言うことがまず、この素材と工法を選ぶポイントであり、性能や機能の難点より、そこに価値観を見出せるかということがまず必要でしょう。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
コンクリート打放しは住まいには勧められません
ゆららさん、、、こんにちは!B&B住研の羽入です。
回答遅くなりましたが、前の各回答でコンクリートの特性は良くお解かりになったと思います。
今回、質問とは異なりますが、私の率直な考えをお話します。住まいの仕上げ素材として、コンクリート打放をお考えでしたら、基本的にはお薦めできません。構造躯体は頑丈ですので、100年住宅のように3世代住宅には良いと思いますが、仕上材としてはどうしても冷たい感じが拭えません。従って住まいに求められる、やすらぎや寛ぎ感が味わえません。毎日使う住まいには、やはり健康にも配慮した調湿効果のある漆喰や土壁を私は皆様にお薦めしています。漆喰や土壁は眼にも心にも優しい素材です。無機質なビニールクロスや冷たいコンクリートに包まれた箱が、犯罪社会を助長しいると私は考えます。日本の気候風土や人間形成からして、コンクリート打放しは止めたほうが良いですね。雑誌やTVに取り上げられていますが、写真的なかっこよ良さだけに惑わされないよう注意しください。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
日本の風土
海外には石作りの家やレンガ造の伝統的な住宅も存在しますが、日本は高温多湿な気候のため住宅は夏を基準に考えられてきました。
最古たる高床式住居をはじめ通気性が重視され、冬は隙間風が・・という木造住宅が伝統でした。
夏は暑く冬は寒い盆地などの「熊本」「京都」「前橋」などは木造住宅の数が圧倒的に多いのもその表れでしょう。
さてRC造打ちっぱなしについてですが、一番ネックなのは断熱性だと思います。
断熱処理(内断熱)されたマンションでも夏の西日があたる箇所はコンクリート自体に熱がこもり半日後まで熱放射が続きます。まして室内外とも断熱処理せず打ちっぱなしコンクリート住宅に住んでいたら大変なことになります。
コンクリート躯体内部に断熱処理をしたあと通常は石膏ボード・クロスと施工しますが、ボードの代わりにPC板で「打ちっぱなし風」に仕上げるなど工夫されてはいかがでしょうか。
回答専門家
- 齋藤 進一
- (埼玉県 / 建築家)
- やすらぎ介護福祉設計 代表
子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅までやすらぎの空間を
医者に外科・内科等があるように、建築士に介護福祉専門家がいてもいいと思いませんか?人生100年時代を迎えた今、子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅など終の棲家まで、ライフステージを考えた安心して暮らせる機能的な住まいを一緒に創りましょう
齋藤 進一が提供する商品・サービス
バリアフリー住宅(新築・リフォーム/リノベーション)のご相談
終の棲家としての「介護福祉住宅・障がい者住宅・車椅子住宅・高齢者住宅」の考え方をアドバイス致します。
森岡 篤
建築家
8
断熱とコスト
パルティータ建築工房の森岡と申します。
内外打放し(無断熱)は、結露を起こし、又エネルギー効率が悪くなります。
コンクリート打放しをやるなら、外部は外断熱として、内側が打放しの組合せがいいです。
外断熱の特徴は、内断熱に比べ断熱の欠損(ヒートブリッジという)が少ないことと、建物まるごと断熱するために、温度変化が少ないことがあげられます。
鉄筋コンクリートの場合、躯体の熱容量が大きいので、外断熱のメリットを最大限生かすことができ、夜暖房(冷房)を切っても、朝まで温度変化の少なく、室内の上下の温度差も少ない、快適環境となります。コンクリート各部の温度差が少ないので、結露も防ぎます。
あと、ご質問の内容とは異なる話題ですが、コンクリート打放しは、安い仕上ではありません。
美しい打放しの建築をつくるには、設計はもちろん、材料の調合、配筋、型枠、精度、打設要領などが整い、始めて可能(一発勝負)となります。
それには、高度なノウハウも、手間もかかります。
コンクリート打放しと通常の仕上をしないコンクリートは、別物と考えて下さい。
コンクリートは打設のままがきれいなのですが、濡れれば水を吸って濡れ色になるし、すぐ汚れるので、外壁の場合、仕上が必要です。
浸透性防水もクリア塗装も、長くもつ工法は結構高価で、さらにメンテナンスが必要です。
つまり、ライフサイクル的に見ると、費用のかかる仕上と言えます。
内外打放し(無断熱)では、さらにランニングコスト(冷暖房費)も上がります。
内壁の場合、慎重な施工は必要ですが、仕上は不要で、維持も外部より容易です。
参考にしていただけたら幸です。
(現在のポイント:12pt)
このQ&Aに類似したQ&A