対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
8
断熱とコスト
パルティータ建築工房の森岡と申します。
内外打放し(無断熱)は、結露を起こし、又エネルギー効率が悪くなります。
コンクリート打放しをやるなら、外部は外断熱として、内側が打放しの組合せがいいです。
外断熱の特徴は、内断熱に比べ断熱の欠損(ヒートブリッジという)が少ないことと、建物まるごと断熱するために、温度変化が少ないことがあげられます。
鉄筋コンクリートの場合、躯体の熱容量が大きいので、外断熱のメリットを最大限生かすことができ、夜暖房(冷房)を切っても、朝まで温度変化の少なく、室内の上下の温度差も少ない、快適環境となります。コンクリート各部の温度差が少ないので、結露も防ぎます。
あと、ご質問の内容とは異なる話題ですが、コンクリート打放しは、安い仕上ではありません。
美しい打放しの建築をつくるには、設計はもちろん、材料の調合、配筋、型枠、精度、打設要領などが整い、始めて可能(一発勝負)となります。
それには、高度なノウハウも、手間もかかります。
コンクリート打放しと通常の仕上をしないコンクリートは、別物と考えて下さい。
コンクリートは打設のままがきれいなのですが、濡れれば水を吸って濡れ色になるし、すぐ汚れるので、外壁の場合、仕上が必要です。
浸透性防水もクリア塗装も、長くもつ工法は結構高価で、さらにメンテナンスが必要です。
つまり、ライフサイクル的に見ると、費用のかかる仕上と言えます。
内外打放し(無断熱)では、さらにランニングコスト(冷暖房費)も上がります。
内壁の場合、慎重な施工は必要ですが、仕上は不要で、維持も外部より容易です。
参考にしていただけたら幸です。
(現在のポイント:12pt)
この回答の相談
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A