犬のダニの防除の仕方と生態について

ダニは、マダニとツメダニがあります。ご質問のケースのような場合、当院では即効性の高い、フロントラインスプレーをお勧めしています。成ダニも幼虫も殺してしまいます。ワンちゃんの体にスプレーしますが、サークルの床、ベッドなどにもスプレーされているようです。ダニの噛み傷でアレルギーが起こってしまうこともあります。

生活環につきましたは、杉並区の安川先生が監修された『犬の病気』という本が、イラスト入りで詳しく説明されていますのでご覧下さい。

毛の間についている黒い点はおそらく糞だと思われます。寄生しているダニ(もしくはノミ)がどのような種類のものかがわかりませんので、まずはお近くの病院にかかられ、確認していただくのが一番かと思います。ただ、現在使用しているダニの予防薬がもし市販のものでしたら、動物病院で処方してもらってください。市販のものは効果が不十分であることが多いと思います。
またダニの生態についてですが、一般的に多いのはマダニ(マダニのなかにも種類はたくさんあります)で、種類により若干異なりますが、幼ダニから若ダニの間に2回の脱皮をへて、成ダニへと成長します。発育期ごとに宿主(犬)へ寄生し吸血をおこないます。一生の間に吸血するのは20日ほどで、残りの期間は草むらなどで脱皮や産卵を行ったり宿主(犬)に寄生する機会をねらったりしています。よって特に外で飼育している場合やお散歩にいく場合には、駆除するだけでなく、再寄生されないように定期的に予防薬をつけることが大切です。動物病院でのみ購入できる滴下薬(液体の薬)は1ヶ月に1回つけることで寄生しているノミやマダニのほぼ100%を24〜48時間以内におとすことが可能です。
寝転んでいるときに目がひきつったり失禁することがあるとのことですが、これは意識があるときに痒がってということでしょうか?もし意識がなかったりぼんやりしているようでしたら発作の可能性がありますので、やはりお近くの病院での診察をおすすめします。