対象:住宅設備
「ガスコンロ&ガス給湯器からオール電化=エコキュート&IHクッキングヒーターにすると光熱費が○○%削減できます」というフレーズを良く目にするのですが、こういう比較、試算の場合、設備費はちゃんと計算に含まれているのでしょうか?どちらの場合も機器の値段はピンキリだと思いますが、我が家(4人家族・4LDK)で考えているグレード=かなり下の方では、ガスの方は25万円前後で済む(済んだ)のに対して、オール電化の方は70万円(工事費含まず)以上はしそうです。耐用年数をひとまずどちらも15年として(根拠ありません)計算した償却費を加味して我が家の光熱費削減効果を試算してみたところ、「光熱費削減率」は言われているほど大きな率にはなりませんでした。
「標準的な条件設定」がなかなか難しいかもしれませんが、設備償却費も含めた経済性の比較、試算をお願いできないでしょうか?
オール電化はこのところ太陽光発電とセットで語られることが多いようですが、もしオール電化の経済性が過大に語られているとすると、太陽光発電の方の健全な普及にとってもマイナスになってしまうのではないかと心配です。
補足
2007/01/11 23:27回答ありがとうございます。
我が家の場合の現行光熱費等ですが、電気代は月平均12,000円くらいです。去年の11月頃から節電を意識し始めたら前年よりかなり減ってきましたので今のペースだとかなり下がるかもしれません。ガス代は月平均3,500円くらいです。都市ガスです。給湯器は24号です。
4人家族で子どもは上が小4、下が4才です。子どもが自分の部屋で過ごす時間がまだ少ないため、ほとんどリビングと寝室の2部屋しか使っていないような状況です。
家はいわゆる高気密高断熱です。換気は第1種のセントラル(ダイキン)で24時間運転ですが、共働きで平日日中は留守のため8:30から15:00(上の子が帰宅する時間)まではセーブ運転(3割ダウン)しています。換気モードのみで除湿加湿には使っていません。
親の帰宅は18:30頃でそれから食事の準備でガスコンロ等を使い始めます。お風呂は2回に分かれて入りますがだいたい入れ替わりで入るので追い焚きはほとんどしません。夏場はシャワーだけの日もあります。
冷房はエアコンです。去年の夏は、家にいる時はオン、いないときオフ、の使い方でした(24時間運転はしませんでした)。今のところ使うのはほとんどリビングと寝室の2部屋ですが、同時使用はしませんので動いているのはどちらか1台です。
暖房はエアコンとホットカーペットです。エアコンは誰もいない8:30〜15:00まではオフ、後はオンです。この冬は温かいのでリビングのエアコン(2005年製nocria 暖房標準6.0KW)1台だけで頑張っています。1階を20℃前後にしておくと、リビング階段経由で2階が日中で18度前後、明け方は流石に16度くらいまで下がっています。
だいたいこんな感じです。お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
ayudad2002さん ( 東京都 / 男性 / 45歳 )
回答:2件
菱田 剛志
住宅設備コーディネーター
1
現在の電気料金とガス料金を教えていただけますか?
○○%削減できます」というフレーズ
これは、設備費などは基本的には入っておりません。
ある程度の償却も含めた試算は可能です。
但し、オール電化にすると電気契約も時間帯契約に変更しますので、そのご家庭の生活スタイルによっても変化します。
現在のお使いのガスが都市ガスかプロパンかによっても変わります。
最低限、月平均の大体の電気料金・ガス料金(都市ガスかプロパンか)・家族構成・昼間に多く使われる方なのか又は共働きなどで昼間は留守が多いのかお教えください。
また、耐用年数は一般にガス給湯器よりも電気温水器の方が長いと思われます。エコキュートについては、多少のメンテナンスは必要と思われますが・・・
そのご家庭ごとに削減額は変化しますし、設置時の投資金額によっても経済性は変化します。
上記の経済性については、太陽光発電も同様です。
上記をお教えいただければ、ある程度の試算結果をお答えさせていただきます。
補足
ご連絡ありがとうございます。
節電効果が上がっているようでなによりですね。
さて、ガス料金が非常にお安いことに驚いてしまいました。この金額では、あまり経済メリットがでないことは納得できます。
某メーカーさんのシミュレーションソフトを利用して、夜型のライフスタイルにしてシミュレーションしてみました。計算式についてはマクロが入っていたりして結構複雑なので、詳しくは説明しませんが結構正確にでてきます。
現在、年間に電気・ガスで約186,000円ですが、オール電化にすることによりガス代が0円となり、電気代が年間で約149,800円くらいになると予想されます。
よって、年間で約36,200円の経済メリットがあると思われます。
エコキュートとIHクッキングヒーターの設置には、設置状況にもよりますが、100万円前後の費用がかかります。
ガス給湯器は、一般的に7年・電気温水器は15年くらいの耐用年数といわれています。
仮に今回オール電化を100万円で導入して15年で考えた場合、光熱費が年間149,800円とすると光熱費及び機器償却を合わせると年間約216,400円となります。((1,000,000÷15年)+149,800)
ガス給湯器は30万円くらいと仮定して、ガス調理器が20万円くらいとしますと給湯器を1回交換なので、総額80万円位の設備費でしょうか。年間光熱費は、186,000円のままですので、光熱費及び機器償却を合わせると年間約239,300円((300,000×2)+200,000))÷15年)+186,000)
すいません。ここでの回答は、800字以内の制限がございますので、続きはお手数ですが私のページのコラムをご覧になってください。
長谷川 高士
住宅設備コーディネーター
-
経済性の議論に、すり替えやすいのです。
ayudad2002さん、こんにちは。水まわりアドバイザーの長谷川高士です。
結論!
どっちがトクか?という話から、いったん離れませんか?
ayudadさんの場合、経済的なメリットは期待値以下です。
> 「オール電化にすると光熱費が○○%削減できます」という比較の場合、設備費はちゃんと含まれているのでしょうか?
設備費は含まれていません。
> 設備償却費も含めた経済性の比較、試算をお願いできないでしょうか?
菱田剛さんが、とても丁寧にお答えくださっています。
> オール電化はこのところ太陽光発電とセットで語られることが多いようですが、
その通りです。
そのせいか、オール電化と太陽光発電を混同されているお客様が多くいらっしゃいます。
オール電化 : 建物で使う熱をすべて電気でつくること(で受けられる電気代の割引制度)
太陽光発電 : 太陽の光のエネルギーで電気をつくること
太陽光発電をすることがオール電化でもなければ、オール電化に太陽光発電が不可欠なわけでもありません。
> もしオール電化の経済性が過大に語られているとすると
電力会社や温水器メーカーの宣伝は、過大に語られていると言われても仕方ないでしょう。
企業の発信する情報は、その企業の経済的合理性にしたがって、その企業にとって都合のいい面だけが強調されてしまいます。
この手の話は、どっちがトクかという、経済性の議論に、すり替えやすいのです。
> 太陽光発電の方の健全な普及
私は、太陽光発電の普及に協力できません(だから販売しません)。
環境に与える影響がプラスどころかマイナスだからです。
太陽光パネルが生涯に生み出せる(変換できる)エネルギーだけでは、新しい太陽光パネルをつくることができません。
つまり、エネルギーの収支として、マイナスです。
現在は、売電と補助金を前提に販売が促進されていますが、将来どうなるかわかりません。
そんなものを無責任に売ることなどできないのです。
どっちがトクか?という話から、いったん離れませんか?
回答の補足を読ませて頂き、ayudadさんが意識して設備の機器をご使用になっていることがよく分かりました。
この仕事に従事させて頂いているひとりとして、とてもうれしく思います。
今までどおり、機器を大切にご使用頂くことが、一番経済的で、環境に配慮した選択だと思います。
補足
こちらのQ&Aも、ご参照ください。
家庭でつかう給湯器、選ぶポイントは?
http://profile.allabout.co.jp/ask/q-126/
(現在のポイント:1pt)
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