対象:新築工事・施工
現在、北海道で住宅を建設予定です。
デザイン・提案力が気に入りお願いしようとしている会社があるのですが、他社よりデザイン面重視で性能面に難ありとのご指摘がありました。
知識がないためどちらの言っていることが正しいのかもわかりません。
どちらの工務店の担当者も個人的には信頼できると感じております。
そこで専門の方からご助言いただければと思いメールさせていただきました。
・基礎断熱と床下断熱はどちらの方が適しているのか
・コンクリートのべた基礎ではなく、土のままでも問題ないのか
・2階の足音が気になる場合の対策
上記が今私が気にしているところです。
北海道で住宅を建てる際、気を付けるべきこと、対策や工法などがあれば教えていただければと思います。
また、間違った業者を選ばないための注意事項などがあればお教えいただきたいです。
よろしくお願いいたします。
AIMOKOさん ( 北海道 / 女性 / 28歳 )
回答:3件
設計・監理者を選ぶ
こんにちは
スタジオドゥカの畔柳です。東京で建築の設計をしています。
住宅は、毎日の暮らしを支える場ですので、建物のデザインはもとより、機能、設備、質等について、色々とご検討なさりたいと思います。
そして、建築会社の選定は、とても難しい、気を使う作業と感じられると思います。
っというのは、建築という活動が、非常に多くの専門職を必要とし、それぞれ多岐に渡る専門知識、技術を必要とし、しかも、施主にとっては、大金をかける一大事業になる事柄だからと思います。
そこで、お勧めするのは、建築主であるAKIMOTOさんのご希望を具体的な図面にする設計の仕事、及び、工事中の施工がきちんと行われているかどうかをチェックする工事監理の仕事をする、設計・監理者を選定する事です。
この設計・監理者は建設会社から独立し、AKIMOTOさんの為に働く専門家です。設計・監理者の仕事は、弁護士と同じとお考えください。例えば法的な紛争の時に、自分の為に働いてくれる弁護士に仕事を依頼する事と同じです。
設計と施工及び工事監理を一つの会社が請け負う事は、つまりは、全てが内部監査で行われる事と同じです。昨今では、様々な事柄で、内部監査だけに頼る事の危険さが叫ばれ、第3者機関の必要性が問われています。
まともな建設会社ですと、設計者・監理者が存在する工事を嫌がったりしません。
まずは、設計・監理をしてくれる、1級建築士をお探しになってはいかがでしょう。もちろん、設計料、監理料が必要になります。弁護士に仕事を依頼すると弁護料が必要になるように。
その一級建築士に、
・基礎断熱と床下断熱はどちらの方が適しているのか
・コンクリートのべた基礎ではなく、土のままでも問題ないのか
・2階の足音が気になる場合の対策
について検討してもらう事をお勧めします。
回答専門家
- 畔柳 美知子
- (東京都 / 建築家)
- スタジオドゥカ建築設計室 管理建築士
時の変化を受け入れる揺るがない空間を
住宅/建築は、完成した瞬間から時の流れを受け、変化し、やがてオーナーのかけがえのない空間として熟成してゆきます。その為の空間を作るのが私の仕事です。また、特に、犬と暮らす住まいのアイデアをご提供しています。
大糀 一幾
注文住宅アドバイザー
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建築会社の選定について
こんにちは。
株式会社ユニークリビングの大糀(おおこうじ)と申します。
北海道の注文住宅アドバイザーという立場から回答させていただきます。
業者選びで間違いたくないとのことですが、まずは個別の質問から私の意見を述べさせてもらいます。
・基礎断熱と床下断熱について
今回の質問では、どちらが適しているか?ということですが、
性能の上下で比べると、基礎断熱の方に軍配が上がります。
ですので、より暖かい住宅を望まれるのであれば、基礎断熱のほうが向いています。
しかし、住宅の暖かさはこの部分だけで決まる訳ではありません。
使うエネルギーの種類、暖房機器、住宅自体の断熱性能・気密性能。これらのトーラルバランスで住宅の暖かさ(かかる光熱費)が決まると思ってください。
元々、暖房にかける光熱費は月々、どの程度を想定されていましたか?
目標金額があるのであれば、その金額を実現するため、どこに予算を配分するのかを決めた方が良いと思います。
ちなみに、基礎断熱の方が、床下断熱よりも費用がかかる(数十万円程度)ことが一般的です。
また、性能以外では、基礎断熱の方が床下を有効利用できるというメリットがありますが、収納の中でも床下は使いにくい部分なので、オマケ程度に考えた方が良いと思われます。
・べた基礎か土が出ても良いか
土が出るというのは、布基礎ということでしょうか?
わからない点がいくつかあるのですが、2つの点から回答致します。
<強度>
ベタ基礎と布基礎であれば、ベタ基礎の方が強度はあると思います。
また、かかる費用もベタ基礎の方が多いことが一般的なようです。
地盤調査をした結果、ベタ基礎で施工することもあれば、杭工事+布基礎を行うというケースもあります。いずれにせよ、強度を計算した結果の施工ですので、どちらの施工方法でも強度的には問題ないと思います。
信頼のできる担当者ということですので、
質問者様が気にされていることが、強度に関することであれば、どの施工方法を選ぶのかに頭を悩ませる必要はあまり無いと思います。
<防湿、防虫>
湿度や虫の視点から考えると、やはりコンクリート(強度を出すものだけでなく)を打たれた方がよいと考えます。
ただ、湿度にしても虫にしても、「絶対に防げる」というものではありません。
そのほうが「防ぎやすい」程度にお考えください。
・2階の足音対策
木造の場合、足音対策は非常に難しく、どのレベルまで抑えるかの設定によっては、非常にコストがかかることになります。
こちらは逆に質問なのですが、質問者様は二世帯住宅を検討されていますか?
また、どのようなシーンで足音が気になりますか?
全てにおいて完全な防音は難しく、さらに費用がかさみます。
気になるシーンを考えることで、間取りの工夫で軽減できることもあると思います。
詳細なシーンを教えていただければ有難いです。
最後に、間違った会社選びをしないアドバイスを。
どんなおウチが建てたいのか、そしてどんな暮らしがしたいのか?というところを本来はお聞きしたいのですが、やはり自分の建てたい家がどんなものかを、まず質問者様ご自身がはっきりと理解していることが大前提です。
その上で、叶えたいことが「できる」会社ではなく、「得意」な会社を選びましょう。
コツとしては、担当の方に質問する際に、
「○○はできますか?」という質問の仕方よりも、
「○○は得意ですか?」「(得意であるならば)過去にどんな例がありましたか?」と詳細に聞いてみましょう。
スラスラと詳細な実例が出てくるケースは、本当に得意な会社なのでしょう。
ただ、漠然としたことしか返せないケースは、ちょっと微妙ですね。
注文住宅は、これから作り上げる家です。
ただ単にできるよりも、それが得意な会社にお願いしたほうが、より良いものができますよね。
ちなみに、上記の3つのご質問ですが、技術面において特定の会社だから「できる」ようなことではなく、どこの会社でも基本的には「できる」ことです。
(もちろん、かかるコストには差がでますが)
また、こちらも一般論ですが、
あまりにもデザインに凝った家は、暮らしにくいことが多々あります。
この場合の暮らしにくさとは、
・光熱費がかかりすぎる
→断熱や省エネ機器などに投資していない分、光熱費がかかる
・家事、生活がしにくい
→見た目優先のため、ユーティリティなどが小さく使いにくい
家の中に段差が多くある等、結果的に手間のかかる家になりやすい
・手間がかかる
→デザイン性の良い=見た目が美しい=メンテナンスをしないと美しさが損なわれる
全てがそうだとは言いませんが、あまりにもデザインに凝りすぎると、
このような弊害が生まれやすいです。
これらのデメリットも、全て了承した上で選んでいただければと思います。
どうぞ、理想の家を実現してください。
(現在のポイント:-pt)
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