対象:リフォーム・増改築
南側に隣家の塀が3mもあり、その敷地ぎりぎりに隣家がびっしり建っています。
我が家の南側の庭は1,4mしかなく廊下のように家に平行にあります。
何も植えていません。日もあたらないし、不用品やゴミバケツ置き場になっています。
南側に履きだし窓が3つもあるのに南側からの日差しはまったく期待できません。
何よりも隣家の塀の圧迫感で気落ちする毎日です。
このたび大掛かりなリフォーム(リノベーション)を考えています。
リフォームするにあたり南側に水周りと玄関を持ってきて、
ほとんど塞いでしまおうかと思います。
北側は神社の駐車場で広々と空いているし、神社の借景も期待できます。
西道路。東側は二階部分は大きく空いています。
東の一部分を吹き抜けにして日を入れるとし、北と西も窓をつけたら南がふさがっても
息苦しくはないでしょうか?
北側に掃きだし窓をつけようかとも考えています。
北向きのリビングは冬の日差しはやはり暗いですか?
また、南側の庭(通路状)の活用方法はないでしょうか?
補足
2014/08/01 14:44現在北側室内に階段はあります。
北側にリビングを持ってくるとこの階段の位置は邪魔になります。
別の場所に作ると二階の間取りも動かすことになり費用が掛かります。
そこで、南側の庭(通路)ですが二階に上がる階段を設置したらどうかと思いつきました
現在のベランダを取り壊して、一階の履きだし窓から出て、
二階の履きだし窓に昇るといいのではないかと単純に考えました。
見栄えは悪いですが隣家の塀で誰も見られることはないです。
ただし、外階段ではなく、室内の階段として増設したいです。
その際、今の南の外壁はそのままにして、その向こうに階段をつけて
その階段を覆うように建物で囲むことは大変な工事でしょうか?
できるとしても窓をまた作らないと暗くなりますよね。
いっそ、南壁を取り除いて階段増設の方がコストは掛からないのでしょうか?
スペース的には大丈夫でしょうか?
poiさん ( 千葉県 / 女性 / 56歳 )
回答:3件

中山 秀樹
建築家
-
北側から明るさは確保できます!!
こんにちは。
中山秀樹建築デザイン事務所の中山と申します。
本文拝見いたしました。
単刀直入に申しますと、北側リビングは良いと思います。
まして、ひらけていて借景が望めるなら検討しない手はないです。
一般的に北側は暗いというイメージが先行しておりますが、
それは”直射日光”が入らないからです。
日射には天空日射といって粉塵や水蒸気による乱反射、
いわゆる青空からの光というのがあり、窓の取り方を注意して計画すれば
十分明るいお部屋を作ることができます。
また、北側窓は直射日光の影響が少ないので、大きな窓を設置しても
日射量が小さいため冷暖房効率も良くなりますからエコにもなります。
じつは現在設計している建物(新築ですが)も北側に大開口を設ける計画です。
南側は隣家で囲まれてしまっているので、いっそのこと南側に建物を寄せてしまって
北側を大きく開ける計画です。
過去にも北側窓で設計した実績もありますので写真を添付しておきます。
(結構明るいです)
でもご注意いただきたいのは大きな窓を開ければ北側でも南側と同じ明るさ
というわけではありません。真北であれば直射日光は望めません。
ですので窓の大きさ、位置の計画には現地を把握したうえでの綿密な計画が必要です。
計画を間違うと何の意味もない窓になってしまう恐れがあります。
あと、採光と同じかそれ以上に重要なのが、通風です。
風通しが悪いとどんなに明るくても気持ちの良い室内にはなりません。
こちらも重要ですのでご注意ください。
南側のお庭については実際に拝見しないと判断がつきません。
しかし、何かしらの活用方法はあると思います。
間違ってもほったらかしという回答は無いです。
それを解決するのが我々の仕事ですから。
詳しくは実地やご要望を拝見しないと断言できませんが、
それでもいいリフォームになりそうな予感はします。
大きな買い物ですから悔いのないリフォームを願っております。
評価・お礼

poiさん
2014/07/30 21:08中山 様
ご回答ありがとうございました。
とても丁寧にわかりやすくて感激しました。
北側のリビングはほぼ真北にあたります。
冬の日に直射日光を望めないということは
日差しによる暖かさは得られないということですね。
現在、壁面収納家具のため東西に窓がない状態です。
建てた当初、北には空き家がありうっそうと暗かったです。
そのため水周り、キッチンをすべて北側につけました。
南だけが頼りだったのにそこに信じられないことに土をたくさん盛ってなおかつ
ビルトイン車庫のある建売が建てられてしまいました。
現在、通風も悪く窓からはミドリも見えません。
ひどい閉塞感を20年我慢してきました。
2年前に北側の空き家が壊されて駐車場となり景色が良くなったので
リフォームに踏み切ることにしましたしだいです。
一階部分は全面リフォームとなりそうです。
水周りの移動も大幅に変わるので、費用が相当掛かりそうです。
幸い小さい家で(東西10010m、南北5460m)長方形です。
LDKと水周りすべてを入れています。
FPの家です。
パネル代なども入ると最低でもどのくらいの費用が掛かるでしょうか?
また質問ですみません。

中山 秀樹
2014/07/30 23:28poiさんこんばんは。
長年の気苦労お察しいたします。
でも、ここから明るい(文字通り)展望が開けそうですね。
この度のリフォームが成功することを切に願います。
さて、ご相談での工事費の件ですが、率直に申しますと一概に言えないというのが本音です。
新築でもちょっとした条件の違いで工事費が変わるのでリフォームとなれば尚のことです。
ただ、それでは身も蓋もないので、ここではその難しい理由をご説明させていただき、
それらを踏まえたうえで私の感想程度の工事費をお伝えすることをご了承ください。
まず難しい理由として、工事範囲が連動して多岐に渡るということです。
例えば、北側に大きな窓を設置する際に外壁を一部撤去しますが、既存がサイディングの
場合ですと開けたい窓の大きさだけ外壁を撤去するということが難しいので、ひどい場合は
その壁面すべて撤去したほうが早い・・・なんてことが起こり得ます。
また、外壁の撤去範囲によっては足場が必要です。そうするとせっかく足場を建てたので
屋根や雨樋も交換したほうがいい・・・という事態が起こり、
もう一つ上げれば床を張り替えるので、この機に床下の断熱や防湿対策をやったほうがいい。
と、後回しにするとより高くつきますが、今工事してもそれなりに費用が掛かる内容が
多数出てきます。このようなことが理由の一部です。
当然どこかで線引きしなければなりませんが、
それには様々な事柄を多角的に判断する技量が要求されます。
そんな難しい決断はできないとお思いかもしれませんが、
その線引きをご提案するのも我々の仕事ですからそこはご安心ください。
それらを踏まえたうえで・・・
まず、FPの家ということで気密性能、断熱性能は高いほうだという前提のもと、
同時に構造体の劣化の可能性が少ないと仮定します。
耐震改修はせずに、内装と水廻りの設備の取り換え、一部間取り変更、外部の一部変更
としたときで安くても800万円くらいでしょうか。(消費税、設計監理費別途)
ここに耐震改修など他の項目が入ると1000万円は超えてくるでしょう。
ご予算が予定内であれば、まずはこの辺りを目安に建築家とご相談されてはいかがでしょうか。
ちなみに過去の実績で木造モルタル2階建てで一階のみ改修。
間取り変更、水廻り変更、耐震補強、基礎補強という内容で
1200万円でした。

中舎 重之
建築家
-
リビングの位置について
敷地南側と建物の距離には、大いに問題有りです。
リフォームで小細工するのではなく、
大規模になるでしょうがリノベーションにて対処しましょう。
南側に玄関と水回りを配置する事に賛成します。
北向きのリビングも神社の借景も期待出来て良いですね。
それにプラスして、西側の道路からの採光も考えて下さい。
夏の西日を防ぐ工夫は、色々出来ますますのでOkです。
冬の日差しは、積極的に取り入れる事にしましょう。
全てを前向きに考えることが大切と思います。
以上です。 2014.7.30 中舎重之
評価・お礼

poiさん
2014/07/30 21:33中舎 様
ご回答ありがとうございました。
的確にわかりやすくて感激です。
水周りと玄関を南に移動に賛成してくださり、うれしくなりました。
専門家に言ってもらえると自信になりますね。
それと西にも絶対窓をつけます。
現在は西に玄関があるのですが、ここだけが唯一開きます。
我が家は家具の関係上、東西に窓がないのです。
風が通りません。
今度はこの辺も良く考えてプランたてます。
北面にすべてある水周りとキッチン、西にある玄関を南側に、東西に窓、東側に吹き抜け、
階段も作り変えないとだめでしょうね。
どれだけ費用が掛かるでしょうか?
東西10010m、南北5460mの長方形。
FPの家です。

中舎 重之
2014/07/30 22:37建物の1階の面積は、東西5.5x南北3間=16.5坪ですね。
南と北とを反転させる、プランになりますね。
従って、1階は全てが改築工事の対象になります。
2階は階段の付け替え方で、最小の工事で納められるか、否か。
コストは階段の位置決めが、ポイントに成りそうです。
急がずに、丁寧な計画が此の工事の成功の決め手になります。
それと、千葉県は東京湾北部地震と房総沖地震が切迫しています。
耐震補強も考慮に入れて下さい。耐震のコストは、新規には発生しません。
1階の壁を耐力壁として扱うだけの事です。
設計と工事の時に耐震を意識するだけでOKです。
なを、参考に当方のホームページ、スーパーフレーム「やすらぎ」を検索して見て下さい。
2014.7.30 中舎重之

上村 美智夫
建築家
1
リフォーム「北向きリビングは暗いですか?」について
はじめまして、PAO建築設計の上村です。
リフォームの場合、既存の柱、壁等をできるだけ生かしての間取りの設計となりますので全てが自由ではなく、間取りの検討でも制約を伴います。また、将来の地震に備えての、耐震補強等も必要となるでしょう。まずはどの程度の補強が必要となるのか、耐震診断を受けて、確認しておく事をお勧めします。この事でリフォーム上、できることとできないことの大よその見当が付くかもしれません。そのあたりのことをまとめた私の記事が、下記の日本最大級のハウツーサイト「nanapi(ナナピ)」に掲載されていますので、宜しければ参考にしてください。
建て替えorリフォーム、もう迷わない!自分で判断する耐震診断活用術
http://nanapi.jp/117531/
間取りの検討は建築の設計事務所等を交えて進める事をお勧めします。というのは、一般の方だけで間取りを考えても、そのように柱、壁などが取り外せなかったり、また逆に、耐震補強上柱、壁などが必要であったりと現実性のない間取りの検討となる恐れがあることを心配します。
お尋ねの内容を読ませて頂きまして、個々のご質問には、現状の平面図等を検討した上でないと、先の耐震補強の事などもあり、何とも的確には答え難いと感じました。
これは全体を読ませて頂きまして感じたことですが、ならばいっその事、2階にLDKを持っていけばどうかと思いました。
2階の東側は空いているとのことですので、ここをウッドデッキ敷きのバルコニーとし、それに面して掃き出し窓を設け、LDKと連続させます。2階の場合であれば、南からの日差しも期待できるでしょうから、南側にリビング、続いてダイニング、北側をキッチン等が考えられます。
2階は1階に比べ柱、壁は構造上少なくて済みますので、取り外すことは1階よりも容易です。また、屋根裏まで室内空間とすることで、天井の高い解放的な大きな空間とすることが可能となります。
窓からの眺望も現在よりはだいぶ改善されるのではないでしょうか。
画像の説明_01
平塚の家・増築/リフォーム
画像の説明_02
松戸の家/アイソメ説明図
天井の高い、2階リビングとウッドデッキのルーフバルコニーが連続する事例を下記に紹介しておきますので、イメージの参考になれば幸いです。
平塚の家・増築/リフォーム(私のプロファイルのベージ)
http://profile.ne.jp/pf/k-michio/g/l-5982/
http://profile.ne.jp/pf/k-michio/g/l-6330/
松戸の家(私のプロファイルのベージ)
http://profile.ne.jp/pf/k-michio/g/l-5984/
以上、少しでも参考になれば幸いです。
個別に直接聞いてみたいことがあれば、「この専門家に相談する」ボタンをクリックして、お尋ねください。相談は無料です。
また、直接お会いして相談してみたいことがあれば、プロファイル内のサービス、「建築無料相談」をご利用下さい。
上村 美智夫 / Michio Kamimura
PAO建築設計
http://www2.gol.com/users/paoarchi/ E-mail paoarchi@gol.com
評価・お礼

poiさん
2014/07/30 21:47上村 様
ご回答ありがとうございました。
画像も興味深く拝見しました。
耐震補強も考えないといけないのですね。
もう20年たっているのでこの辺も費用が掛かると覚えておきます。
二階リビング説ですが、私も考えました。
東側にリビング続きにデッキを設けるというのは憧れです。
二階の東側は東側の隣家の菜園が広がっており、その奥は竹林が見えます。
新緑のころはとても美しい。
北よりには神社の桜や銀杏もみえて四季折々の借景が望めます。
ただ、年齢的にこれからは一階に生活の場を構えた方がいいのではと思います。
ホームエレベーターや階段昇降機までは考えていません。
せめて、二階にデッキに続く自分の部屋でも作ろうかなと真剣に考えましたが
一階に費用が相当掛かってしまうからそれも二の次です。
現在、南側にベランダがありますが12月から3月くらいまでまったく日が当たらず
洗濯物も乾きません。
そこで、東部分にベランダをつけることもリフォームに入れています。
費用は相当掛かりますよね。

上村 美智夫
2014/07/31 11:33返信ありがとうございます。
高齢となられた時の2階への階段の上り下りの負担の問題は、その方個人々の考え方、人生設計、体力等により判断されることになるのでしょう。
アクティブシニア等と呼ばれ、第2第3の人生を有意義に過ごしたいと考える人達も多いようです。
費用については、現状の平面図等の詳細が分かりませんので、こちらで想像した回答になります。
1階で玄関やLDKの位置を南北に反転し、吹き抜けを新設することは、1階は2階に比べ負担する荷重が大きく、必要とされる柱、壁が多く、大変制約の多い工事になると思われます。それに対し、2階は構造的な負担が1階より少ない為、より自由度が高く、工事上は1階よりやりやすいと思われます。よって工事費は2階LDKの方が掛からないと思われます。
1階北側リビング案等の最終的な方向性は、建主の判断となりますし、それに基づいて設計者は最善の案を提案することになりますので、その点は心配無用です。
更に、個別に直接聞いてみたいことがあれば、「この専門家に相談する」ボタンをクリックして、お尋ねください。
相談は無料です。
上村 美智夫 / Michio Kamimura
PAO建築設計
http://www2.gol.com/users/paoarchi/ E-mail paoarchi@gol.com
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