下半身不随の犬の排尿、排便について

はじめましてアレス動物医療センターの沖田と申します。

さてご質問の件ですが、わんちゃんの大きさにもよるのですが、できれば主治医の先生に圧迫排尿の仕方を教えてもらったほうが良いのではないでしょうか。

便はしょうがないにしても、尿が垂れ流しになってしまうと、尿焼けや床ずれがひどくなり、よりケアが大変になってしまいます。
いくら世話をしても、尿が不随に垂れ、体が濡れると、衛生面を保つのは困難です。
おむつも長時間していると、余計皮膚炎、膀胱炎などが起こりやすく、長期のケアとしては不向きかと思われます。

下半身不随まで行ってしまうと、圧迫排尿をするのは一般の方でも可能ではないかと思います(そんなに抵抗されないので)。
もちろん練習が必要かと思われますが、長い目で見れば、排尿だけでも飼い主様がコントロールされたほうが世話が楽になるのではないかと思われますので、主治医の先生に一度相談を受けられてはいかがでしょうか。

肛門まわりや尿のつきやすい部分の毛をカットすると排泄物で汚れにくくなります。

排泄のサポートは、犬が一番排泄しやすい、慣れている姿勢がとれるように支えてあげるとうまく排泄できることが多いです。

おもらしに関してはおむつをつけ、汚れたらその都度交換して清潔に保つよう心掛けましょう。

おむつの中に人用の尿漏れパッドをしいておくと漏れる事が少なくなりますので安心です。

このような介護のコツは基本的な内容になりますが、介護は犬の体格、性格、状態、また介護されるご家族の体力、ライフスタイルなどそれぞれに適した方法を見つけていくことが重要になります。

介護される方の中心が高齢とのことですので、決して無理をせず、可能ならご家族全員でできる工夫した介護をすることをおすすめします。