対象:ペットの医療・健康
11歳5ヶ月・メスのミックス犬(柴犬×ゴールデン)です。
舌の裏側の扁平上皮癌と診断されました。かなり進行しているため手術はできず、また抗がん剤ももう効果がないだろうとのことで「メシマコブゼウス」という漢方薬のみ処方されました。
すでに舌は硬くなってきており、よだれも多くなってきました。食事は硬いものが食べられなくなったため、白米や野菜・肉などをやわらかく炊いたもの、また半生タイプのドッグフードを細かく刻んだものなどをやっています。やわらかいものなら何とか食べることができますし、食欲もあります。
ただ水を飲むことが非常にツライ様子で、以前に比べると飲む量がかなり減っているようです。脱水症が心配でスポイドなどで飲ませようとしても嫌がります。(口を触られるのがイヤなようです)
これから気温もあがりますし、水分補給をどのようにしたらよいのか困り果てております。点滴で…とも考えたのですがなにしろ病院が苦手な子なので、できるだけ家で工夫してやりたいと思っています。
病院に行かなくても家で出来る水分補給の方法があれば教えていただけないでしょうか?
現在は器に入れた水を自分で飲んでいますが、あまり水の量が減っていないことから飲む量が少なく、また飲もうとしてもうまく飲めないのだと思います。少しでも水分を取れるよう食事を作る際、水を多めに加えたりして工夫はしていますがそれで水分が足りているのか不安です。
以前、体重は28キロありましたが今は25キロです。一日にどのくらいの水分が必要なのかもあわせて教えていただければ助かります。どうぞよろしくお願いいたします。
らむねさん ( 兵庫県 / 女性 / 34歳 )
回答:2件
口腔内腫瘍
難しい事態になりましたね。当院ではレーザー治療を積極的に取り入れていますので、昨年、2例口腔内扁平上皮癌のわんちゃん、猫ちゃんが他院から紹介で来られました。レーザーは出血を最小に押さえることができる上、取り切れなかった部分に対しては、レーザーの熱で腫瘍の自滅も促しすことができます。このようにして動物達のQOLの維持に努めているのですが、残念なことに、20年小動物臨床でレーザーをやっていて、広範囲に浸潤性してしまった扁平上皮癌、線維肉腫、悪性メラノーマをレーザー手術、治療だけで完治させたことはありません。昨年の猫ちゃんの場合は舌中央部の裏から表まで腫瘍に侵されていましたが、レーザーで熱をかけて治療しました。4日後腫瘍と共に、舌の前半分が脱落してしまいましたが、幸いなことに口にペースト状のものを入れてあげると上手に食べてくれました。この猫ちゃんの場合も、フードより水の補給のほうが大変でした。ゆっくり入れてあげないと、むせてしまいました。ワンちゃんは一日の飲水量が多くて大変です。十分な水分を補給するには、口からだけでは不十分かも知れません。そこで自宅で皮下輸液をさせてもらったらどうでしょうか? 当院でも慢性腎不全の猫ちゃんは御自宅で皮下輸液をしてもらって脱水を予防しています。最初戸惑ってらっしゃいますが、慣れると一人でもおできになられます。一度、掛かり付けの先生に相談してみてください。
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RE:高齢犬の水分補給について
飲水量は体重1kgあたり20〜70mlが平均とされており、また水分の維持量(1日に必要な量)も25kgの場合約1000mlです。
もちろん食事中の水分量を考えるともう少し少なくても良いと思います。しかしながら、何らかの疾病に罹患している際には脱水が起こり必要量が増えるため、全てを飲水で取ることは不可能と思われます。
効率のよい水分摂取として、皮下補液があります。点滴の液を背中の皮下に注射する方法で、練習すれば自宅でも実施可能です。
また、スポーツドリンクは水よりも吸収の効率がよいため、飲むのであれば試してみてください。
今後、口からの飲食ができなくなる可能性が高いため、状況によっては咽頭チューブや胃チューブなど、口を介さない食事法(外科的な処置が必要です)も検討されてはいかがでしょうか。
(現在のポイント:-pt)
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