対象:住宅設計・構造
断熱材について教えてください。
家の情報
高気密高断熱の家ではありません・・・。
木造2×4の地元工務店さんです。
住まいは神奈川県(東京寄り)です。
西側6M道路の土地で、南は隣家まで3.5Mくらい。総二階の延べ床30坪。
基本的には南向きに居室を並べており、たくさん窓があります。
天井 グラスウール10K 75MM
壁 グラスウール10K 75MM
床(外気に接する部分) ポリスチレンフォーム(3種) 30MM
窓 居室のみペアガラス(12MM)・アルミサッシ
廊下・トイレ・浴室・玄関は単体ガラス
予算に限りがあるため、高性能な家は望めないとは思っておりますが、
現在分譲マンション15建ての10階に住んでいて非常にあたたかいので
(その分結露はすごいです)、戸建になると寒さが心配です。
二階リビングなので夏の暑さも心配です。
工務店さんはグラスウール16Kへの変更なら10万円で請け負うと言っています。
多分高性能グラスウールのことではなく、普通の(あるんですか?)?グラス
ウール16Kのことだと思います。
お伺いしたいのは、
・10Kから16Kに変えるだけでもだいぶ違いますか?
・高性能じゃないと、意味がないですか?
・高性能グラスウール16Kにするといくらくらい差額が出ますでしょうか?
・窓は全館ペアガラスにした方が良いのでしょうか?
※玄関吹き抜けの高い位置に長いスリットのFIX窓を2つ付ける予定なのですが、
単体ガラスで結露とかしないかな?と。掃除できない場所なので心配です。
・それとも、居室部分だけLow-eにするとかした方が良いですか?
・天井だけでも対策した方が良いですか?(2Fリビングなので)
・床をなんとかした方が良いですか?
上記条件で、値段の割には効果が期待できる方法をご教示ください。
予算をあまりかけられないので、できれば優先順位もご教示頂ければ助かります。
どうぞよろしくお願いいたします。
補足
2011/12/03 01:42皆様ありがとうございます。
やはり予算ありきのため、私たちの予算でできるグレードアップで検討して頂いた結果、
高性能グラスウール14Kを90MM(屋根・壁)ということになりました。床はそのままです。
これではあまり変わり映えしませんでしょうか?
省エネ基準は等級3にも手が届きませんか?
2×4なので、これ以上厚みを増やすのはお勧めしないと言われたのですが…。
反対に、せめて等級3にするにはどうすれば良いでしょうか?
高性能グラスウール14Kというのもあまり聞かないもので、素人では判断できません。。
くしろさん ( 神奈川県 / 男性 / 34歳 )
回答:2件
断熱材の選択について
横浜の設計事務所です。
断熱材に関してはたびたびご質問があるようなので、以前書いたものですが選択の仕方を書きます。
断熱材の設計をする時には、以下の手順で考えます。
1 省エネ等級をどれにするか?
旧省エネ基準 ≒ 等級2
新省エネ基準 ≒ 等級3
次世代省エネ基準 ≒ 等級4
こんな感じのランク分けになります。下にいくほど断熱性能は良くなります。
どの程度体感して違うかは調べてみてください。私は常に等級4で設計します。
2 建築する地域はどこか
地域によって、I~Vまで分かれます。神奈川はIV地域です。
3 断熱材の種類とそれに対応する厚みを選択する。(家の部位によっても違う)
断熱材の種類によって、厚みや施工方法の注意点が変わります。「施工方法」を誤ると
躯体内結露の原因となります。
例えば、等級4の早見表はこれを見てください。IV地域の場合の断熱材ごとの厚みがこれで
わかります。(部位によって厚みも違う)
http://www.flat35.com/files/100010596.pdf
断熱にはきちんとした設計が必要です。どの程度の断熱性能とどんな断熱材(種類ごとに特徴がある)
にするかをきちんと設計者と相談してください。
また、断熱材の種類によって施工方法がかわります。結露防止上必要な施工もよく聞いてください。
< あーす・わーくす http://office-ew.com >
評価・お礼
くしろさん
2011/12/09 15:38お礼が遅れてしまい、大変申し訳ございません。
業者さんは、建売を主としていて(今回は建築条件付きのフリープランですが)、
この分野があまり得意ではなさそうです。
教えて頂いた順序は逆になってしまうのですが、やはり予算がかけられないというところから、私たちの予算で叶う範囲でどのくらい可能か、というところで話を聞いてみました。
補足に追記しますので、宜しければまだご回答頂けましたら有難いです。
小松原 敬
2011/12/09 17:16高性能グラスウール14kというのはありませんので16kだと思います。
高性能16Kの場合はC種になります。
性能としては下からA1,A2,B,C,D,E,Fの順番で性能が上がります。
C種でIV地域で必要な厚みは(等級3は気密施工以外の場合)
等級3 等級4
天井 : 75mm 160mm
壁 : 50mm 90mm
床 : 30mm 65mm (E種)
になります。天井と壁のバランスがちょっと悪いようですね。
ただ等級3はクリアしてるようです。
床はポリスチレンフォーム3種でしたらE種です。
通常の床下は、「その他の部分」で「外気に接する部分」は
ビルトイン駐車場のような場所の上の2階の床になります。
その場合はもっと厚くなります。
回答専門家
- 小松原 敬
- (神奈川県 / 建築家)
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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田中 伸裕
建築家
-
きびしい回答ですが
2×4において、今のスタンダード基準となっている次世代省エネ基準にした場合、
その断熱材では、
天井200mm 壁115mm 床90mmが必要になっています。
グラスウールを16kにした場合には、天井180mm 壁105mmが必要です。
以前は、次世代省エネ基準は高断熱と言われていた時期もありましたが
現在は、次世代省エネ基準はまだ高断熱住宅ではないと言われています。
今のくしろさんの断熱状況だと、省エネ等級2を少しクリアした程度です。
この省エネ等級2とは、昭和55年の断熱住宅程度になります。
温熱環境が快適とは程遠い家になるのではないでしょうか?
7点ほど質問がありますが、厚さそのものが全体的に不足しているので
きびしい回答かもしれませんが、
どれも期待するほど(金額に見合った)効果は得られないと思われます。
予算を掛けれないのであれば
家全体を断熱するのではなく、断熱したいエリアを重点的に断熱を施すとか
家の面積を1坪なり減らし、浮いた予算を家の断熱に回すなどしたほうがよいのではないかと思います。
あと、断熱が良いから結露するのではありません。
断熱・防湿・計画換気のバランスを取れば結露はなくなります。
その為にはしっかりとした断熱も必要不可欠なのです。
田中伸裕建築事務所 田中伸裕
評価・お礼
くしろさん
2011/12/09 15:29お礼が遅れてしまい、申し訳ございません。
>昭和55年
驚きました・・・・。そうなんですね。ショックを受けました。
重点的に…ですね。
面積も収納等考えるとぎりぎり必要な広さを満たしている状態ですので、減らすことは
できず、やはりできる限りの金額の中で断熱にかけることにします。
あまり変わらないのかもしれませんが、気持ち的にだけでも。
でも、正しい判断をして頂いて大変勉強になりました。
仲介さんや売主さんは絶対に言ってくれませんでしたので。。
ありがとうございました!
田中 伸裕
2011/12/10 13:42評価ありがとうございます。
断熱工事は住み始めてからは再工事がしにくい部分です。
後悔のないように頑張ってください。
>小松原様へ
在来工法の等級4早見表へリンクされていました。
質問者さん2×4なので、差しでがましいかとは思いますが
2×4のIV地域の等級4早見表リンクを貼らさせていただきます。
http://www.flat35.com/files/100010590.pdf
(現在のポイント:3pt)
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