対象:住宅設計・構造
新築にあたり工務店より柱状改良工事の見積もりを提示されました。
建物は1階20.50坪 2階17.50坪で2階建てです。
地盤調査の結果スウェーデン式サウンディング試験を5箇所行い、
1.75mまでが荷重100でN値が3.6~3.8 2mから2.75mは荷重75でN値2.3です。
3mからは5箇所すべて荷重100でN値3.0でした。この結果から、柱状改良工事で
固化材11t 芯材101.6m×3m×33本 を利用して1.575.000円
という見積もりでした。
この地盤で3mの地盤改良でいいのでしょうか?
以前ほかのHMで地盤調査を2社でしていただいた事がありすが、
1社は鋼管杭工法で18Mを1坪1本打つ計算で140万。
2社目はRCパイル工事で施工長がわかりませんが、30本で1.475.000円
でした。HMは少なくとも10m以上の施工をしているので、150万近く
費用が掛かるのは理解できますが、工務店の3mの施工で150万というのは、
とても不安です。うちの地盤の場合どの地盤改良が適切でしょうか?
ショコラチップさん ( 千葉県 / 男性 / 34歳 )
回答:4件
表面探査をしてみては
横浜の設計事務所です。
サウンディングはあまり正確なデータは出ない事が多いので、最近は私は表面探査を
行います。サウンディングをして改良判定が出た土地でも、表面探査でやり直すとより
正確なデータが出るのでOKになることも多いです。
もちろん、OKの場合は地盤保証がつけられます。(地震被害は対象外)
液状化などの心配がある土地でしたら、何らかの対策も必要になりますが、現在の所では
支持杭(N値50が5m続く支持層への杭)以外では限定的な効果であると思われます。
その場合は地震保険などが必要です。
もし、表面探査をしてNGの場合でも最近は柱状改良以外にも、細径鋼管杭、砕石杭工法
ジオクロス工法、グラウトコンクリート注入工法、地盤置換工法、など様々あります。
それぞれに特徴や値段が違うので、私はその家にもっとも合うものをチョイスして
いくつか見積もりを取ります。
先日表面探査した家では改良判定が出ましたが(延35坪程度の木造住宅)、提案された
工法での見積もりは40万~45万程度でした。
地盤改良工事はいろいろな特徴があり、土地に対しての向き不向きもあるので、質問者さん
の提示された値段が高いか安いかはここではわかりませんが、もし私が設計者であるなら
もう少し違う可能性を探ると思います。
<あーす・わーくす http://office-ew.com>
回答専門家

- 小松原 敬
- (神奈川県 / 建築家)
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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下大園 幸雄
建築家
1
調査結果で判定する。
http://www.house-support.net/seinou/ss.htmのサイトで調査結果による判定表が有ります。先日、機構に直接伺ってきましたが、3tで布基礎、2tでべた基礎でOKになりました。デターをもとに指導してくれました。べた基礎と一部砕石を厚くする対応で改良等は必要ないで承諾を得ました。最終的には、判断は、設計士、施工店が調査結果で設計する事になります。そのルートをもとに説明して頂くのが良いよ思います。
基本的に2階位の住宅は、2mで荷重が分散します。その下2mの地盤が弱いと沈下の懸念が有り検討します。
地盤調査=改良と決めつけている事もあり得ます。適切な判断で検討してください。 結果で柱状の場合は納得できます。
深さについても、層の厚密でも違いますので判定の説明は施工側から聞くべきです。

遠野 未来
建築家
2
●地盤置換工法について
ご質問は既に解決済みかもしれませんが、地盤改良の一つの方法として「地盤置換工法」をご紹介させていただきます。事例は、当事務所が設計・監理を行った神奈川県三浦市の「みらいのいえ」と名づけられた木造2階住宅です。
そこではスウェーデン式サウンディング試験を5カ所行い、換算N値は1〜3mまで場所によって1.5〜3.8とばらつきがあり、全ての場所で地表から1.5〜3mで自沈層があり、(荷重50〜100kgで)同時に行ったハンドオーガボーリングでも地表から1〜2mの間は黒土と言われる有機質粘土が出ました。
この結果を地盤調査会社、構造事務所と共に検討して不同沈下の恐れがあると判断し、建主さんにご説明し地盤補強をすることにしました。
そこで、選んだのが「地盤置換工法」です。
この工法は新たな技術で、他の工法が地盤を固めたり、地盤に対し突っ張るのに対し、全く逆の発想で「基礎の下の土を軽量な発泡樹脂と置き換えることにより、土の重量を軽量化し、沈下を抑制する」・・・極端に言うと「発泡樹脂の上に建物が浮かばせ、沈まないようにする」のです。「コロンブス工法」という工法名の通り、これまでと全く違う発想です。もちろん保証もあります。
素晴らしいのは、地盤の種類に左右されず、換算N値0でも対応が出来ること。地盤に対し突っ張らないので免震効果があり、今回の東日本大震災でも、東北地方でその有効性が実証されました。三浦市は震度4でしたが、その住宅ではオープンの本棚から本が一つも落ちず、基礎にクラックも全く入りませんでした。
もう一つの効果が断熱性。ベタ基礎の下に25cmの断熱材を入れていると同じなので、断熱効果があり、底冷えがしません。
気になるコストですが、施工面積89M2で工務店さんの経費込みで約120万円でした。メーカー資料では柱状改良より若干高く、鋼管杭とほぼ同等とのことです。
私は自然素材の家づくりを行っているので、正直土に還らない素材は避けたいのですが、セメントや鋼管との比較、免震と断熱効果もあること、何より「地球とけんかしない」というその原理に魅力を感じて採用し、とても良かったと思っています。
補足
地盤補強は各工法で特徴があり、場所と地盤により何がいいか一概に言えませんので、工務店さん、設計士さんとよく検討され、最適なご判断をしていただければと思います。
お住まいのご成功をお祈りしています。
以下、その住宅と地盤置換工法の写真です。ご参考になさってください。
http://www.tonomirai.com/2010/works_2010m.html

中舎 重之
建築家
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(現在のポイント:-pt)
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