共同名義で住宅ローンを組む場合の条件

ハッピーハウスの真山（さのやま）です。

共同名義で住宅ローンを組む方法としては、
１．債務者が一人で収入合算者を連帯保証人とする方法
２．連帯債務でお互いに連帯保証人となる方法
の２通りがあります。

ただ、住宅ローンに関して、共同名義が可能なのは、
実質的に親子もしくは夫婦に限られています。
極稀に、兄弟での住宅ローンもありますが、
現在ではほとんど使用されていないのが実情です。

婚姻関係にない女性との住宅ローンについては、
婚姻を前提とした共同名義であれば可能です。
ただ、あくまでも入籍が条件となるため、
金融機関によってタイミングはいろいろとありますが、
入籍後の住民票等の提出を要求されます。

婚姻を前提としないのであれば、残念ながら
住宅ローンを共同で組むことはできません。


参考までに、
上記の方法（１．もしくは２．）のどちらを取るかについては、
団体信用生命保険（団信）と住宅ローン控除を考慮して
決めていきます。

日本の住宅ローンの基本的な仕組みとして、
住宅ローンの債務者（借りている人）に死亡等の万が一のことがあった場合、
団信の保険金によって、住宅ローンの残債はなくなり、
残された遺族には家が残る形になっております。
団信の被保険者は、債務者となります。

１．の方法を取った場合、
債務者が死亡等になると保険金によって住宅ローンが完済されるため、
連帯保証人に一切債務は残りません。
住宅ローン控除に関しては、債務者の所得税の還付となるため
債務者の分しか活用できません。

２．の方法を取った場合、
各債務者に対して債務の金額が設定されているため、
団信の適用は、それぞれの債務金額までとなります。
相手方に何かあった場合、相手方の分の債務は保険金で完済されますが、
自分の債務は残るため、自分の借入は支払い続けなければなりません。
住宅ローン控除の関しては、それぞれの債務者に対して
それぞれの債務分の住宅ローン控除を適用することが可能です。

今回のご相談では、婚姻が前提かそうでないかによって
住宅ローンの可否が決まると思われます。

少しでもお役に立てれば幸いです。