対象:ペットの医療・健康
お世話になります。ちょうど一年前に迷い犬を保護しました。元の飼い主、里親も見つからず、現在も家で世話をしている状態です。去勢、ワクチンはその後まもなくしました。年齢は、推定7歳以上です。性格は元気、神経質、恐がり、でも人は好きなようです。頭も良い感じです。いくつも問題行動があったのですが、少しずつ改善され、現在普段の生活は何とかやっていけています。しかしいくつかの場面で噛む時があるため、それができず悩んでいます。ノミのお薬をつける、グルーミング、抱っこするこができません。一番の問題は来客時です。異常な興奮を止められず、人、物にかかわらず、そばにあるものを噛みます。手に負えません。普段、私以外の家族の者は世話をしません。
もしこのまま世話をしていくのであれば、犬歯を切断、もしくは抜歯することを考えています。そうすれば万が一噛まれても、ダメージは以前より少なく、こちらがひるまず接することができるのではないかと思います。しかしその後の犬自身の状態が心配で実行に踏み切れません。(引っ張り遊びが好きなので、それができなくなる、それによる犬自身のストレス、犬歯以外の歯の状態に支障はないか等)もし心配がないようであれば手術をしたいと思います。アドバイス宜しくお願いいたします。
桃さん ( 大阪府 / 女性 / 27歳 )
回答:2件
問題行動と犬歯の切断
まず、このワンちゃんを保護し、お飼いになることを決断されたみっきさんに敬意を表したいと思います。有難うございます。私は行動学の専門ではありませんが、恐怖、不安(分離不安)、攻撃性が組み合わさって問題行動という形になっているように思われてしかたがりません。このあたりはトレーナーの方のほうがお詳しいと思いますが、東京大学の動物医療センターのHPに行動治療カウンセリングのサイトがありますのでアクセスしてみてください。遠方の方でもFAXでやり取りしていただけるようです。
犬歯の処置ですが、術後でもほとんど行動に変化はありません。ただ人間側にとっては、噛まれても出血しないということがありますので、これまでより強く指示を出せるようになります。当院でも問題行動のあるワンちゃんには、トレーナーさんをご紹介し、また薬物の処方を致しますが、歯の処置もします。犬歯の他、とがった歯の先端を削って平らにします。先日、他院で、攻撃性が激しいため歯を全部抜いたフレンチブルドッグが来ましたが、やはり来客に対しての攻撃性は変わらないとおっしゃっていました。ただこれまでは手当たり次第に攻撃していたために商店街を歩けなかったのが、歩けるまでになってきたとおっしゃていました。またやはり、飼い主側の「怪我をしない」という考えがあって強く抑制できるのが大きいともおっしゃっていました。
宜しくお願いいたします。
評価・お礼
桃さん
お忙しい中お答え頂きありがとうございました。
犬の場合も医学的には人間のように削った後処置をしないといけないとのことですが、実際は簡単な処置でもトラブルは少ないようですね。
抵抗力のあるワンちゃんが多いのでしょうか。
不思議です。
府大の方に早速問い合わせてみました。現在農学部は生命環境科学部になっているそうです。病院はあったのですが、電話での問い合わせは受け付けてくれず、予約制で犬を連れてもらわないとお答えできませんとのことでした。
早く処置はしたいけれど、大切な歯の事なので、もう少し調べて検討したいと思います。
貴重なアドバイスをありがとうございました。
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re:犬歯を切断することについて
攻撃行動に対して犬歯を切断したあとは、噛まれた時のケガが比較的軽くてすむため、犬のコントロールはしやすくなります。また、バスケットマズルやエリザベスカラーをお試しになったことはありますか?これらを使うことによって、攻撃行動がある犬のハンドリングをしやすくすることができる場合があります。
犬歯の切断後の行動修正とトレーニングは重要です。犬歯を切断するだけでは問題解決にならないからです。攻撃行動の原因は恐怖によるもの、なわばり性、優位性、転嫁性など様々です。間違った対応は、攻撃行動をより悪化させる原因にもなります。犬の行動を評価する為には実際に犬と飼主に会わなければ正しい評価をすることができません。お近くで犬を連れて行くことができる行動治療の専門家に相談することをおすすめします。
当院では犬歯を切断する手術を行う前に必ず、専門獣医師としつけインストラクターによる行動カウンセリングを受けていただくことになっています。実際に犬と会って飼主との生活環境を考慮した上で本当にその手術が必要か相談させていただきます。
ご心配されている犬歯切断後の状態ですが、犬歯以外の歯は普通に生活する上で支障はないようです。ただ、引っ張り遊びは犬歯の切断後はお勧めすることはできません。引っ張り遊びができなくなることによって、エネルギーが発散できないようでしたら、それに変わる遊びを見つけてみてはいかがでしょうか。例えばボールを投げて持ってくるような、飼主と一緒に楽しめる遊びが良いと思います。「飼主と一緒に遊ぶ」ということは犬との信頼関係を築くためにとても重要です。
桃さん
処置の方法について
2007/07/03 15:54ご返答頂きありがとうございます。とても参考になります。行動の問題に関しては、教えていただいたHPに一度アクセスしてみようと思います。
犬歯の処置の方法なのですが、削った事によって露出してしまった歯髄に細菌が入ったり、感染症の可能性があるとHPで知りました。どのようにすればその心配はなくなるのでしょうか。
また処置の方法自体、病院によって異なるため、どの方法が良いのか知りたいです。
・ペンチで切断後、止血の為歯髄と一緒に焼ききる。
・ドリルで削るのみ。
・抜歯という方法です。
それぞれの特徴を教えていただけますでしょうか。(安全面、金銭面、犬自身の負担等)宜しくお願いいたします。
桃さん (大阪府/27歳/女性)
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