対象:住宅設備
3階建ての陸屋根で、もともと夏はかなり暑いのですが
今年は気温が高く、3階が特に暑くて困っています。
平日は昼間締め切っているので、3階はおいてるものが溶けそうに暑いです。
この3階の部屋の暑さを少しでも解消する方法がないかと
捜しているのですが、どんな方法があるのでしょうか?
窓に換気扇を付けて一日中廻すとか、
屋上に緑の草を敷き詰めるとか、でも3階にも屋上にも水道はないので
水まきできないしと悩んでます。
なにかいい方法があれば教えて下さい。
(屋上は防水加工して有ります)
yoro49さん ( 大阪府 / 女性 / 42歳 )
回答:5件
階層間の断熱
加藤幸彦と申します。
みなさんがアドバイスされているとおり、屋根面に直接日光が当たらないようにして、屋根直上面の風通しを良くすることが最も効果的かと思われます。
もしも、日常的に屋根の上に登れそうな状況でしたら、スノコ=ウッドデッキというのが楽しくていいですよ。
ちょうど先日、関連するコラムを書いていましたので参考にしていただけると幸いです。
http://profile.allabout.co.jp/pf/katouyukihiko/c/
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それともうひとつ。
1〜3階をとおして、家の中の「熱」は、上へ上へとたまる傾向にあります。
だから、上の階は暑いのです。
それについては
もし、リフォームを行なうことが可能ならば、各階の天井を断熱リフォームすることが有効です。
各階(各室)の空調負荷を平均化して、省エネにもつながります。
いろんな断熱方法がありますが、デザイン的なリフォームを同時にうまく進めることも可能です。
ご興味があったら、是非御相談ください。
評価・お礼

yoro49さん
加藤様
アドバイス有難う御座いました。
ウッドデッキ、とっても綺麗ですね。
載せていただいた写真に目を惹かれました。
夏の暑さも、この上なら楽しめそうです。
HPも見させていただきましたよ。
デザイン性、機能性が優れ、加藤様の熱い思いが感じられます。
リフォームの場合は是非、この方法を取り入れたいと思います。
有難う御座いました。
回答専門家

- 加藤 幸彦
- (東京都 / 建築家)
- 一級建築士事務所エス 代表
テーマは「環境的居住空間」「小さな家」「リノベーション」。
建築の価値観が大きく転換しつつある今、社会的価値観とクライアントの個性を同時に重視し、「美しい空間デザイン」がどうあるべきかを常に問いながら設計活動をおこなっています。

秋山 功
建築家
9
屋根が蓄熱しないように
今年の猛暑は今までの常識すら通用しないくらいの暑さでした。
最上階の部屋は昼間の直接的な暑さに加え、昼に暖められた屋根からの放熱で、夜間も暑く辛いものです。
陸屋根の暑さ対策ですが、最も重要なことは屋根に蓄熱させないことです。
構造にもよりますが、特にコンクリートは蓄熱しやすいですし、
換気がとれていない断熱材すら、屋根面は相当の温度となり蓄熱する可能性もあります。
熱がこもらないためのポイントは2つ
1 熱を受けない。つまり太陽光をあてない。
2 入った熱を逃がす。
2は主に換気になりますが、既存の場合難しいかもしれません。
屋根裏(屋根と天井の隙間)があれば、新たに換気扇を設置し、屋根裏の熱を換気すれば効果があります。
1ですが、
新たにもう一枚屋根を設けると相当効果がありますが、大掛かりな工事になりコストもかかります。
昔の蔵の屋根が浮いていますね、あれと同じです。
お考えのように植栽は効果がありますが、枯れてしまうと土は蓄熱体になるので逆効果になる可能性があります。
簡単なものとしては、すのこを敷き詰める方法もあります。直射日光を遮断します。
レンガなどで底上げし、すのこに下を充分風を通せば効果的です。
同様に、すだれなどを風に飛ばされないように、また、下部に風が通るように設置できれば効果がありそうです。
いずれにしても重量がある場合は設計者や工務店(メーカー)に相談された方が良いでしょう。
評価・お礼

yoro49さん
秋山様
早々に分かりやすい説明有難う御座いました。参考になります。
1のすのこの下にレンガをおいて直射日光を避ける方法はいいと思います。
それで質問なのですが、現在屋上はウレタン樹脂で防水加工してあるのですが、
以前工事の人に上には重いものを置くと傷がついて敗れるといわれたのですが、
レンガやすのこぐらいなら大丈夫ですか、また風通りはできると思いますが
塞ぐことによって、防水加工に影響はないのでしょうか?
施行業者に聞けばいいのですが、質問すると嫌そうな話し方をされるもので
すみませんがご回答いただけますでしょうか。
宜しくお願い致します。

秋山 功
yoro49様
評価のコメントありがとうございます。参考になれば幸いです。
陸屋根の防水には、歩行用と非歩行用があります。
非歩行用であればすのこを敷いても、日常的にすのこに上がらない方がいいでしょう。
(現在は屋上に日常的に出られるようになっていますか?そうであれば歩行用と考えられます。)
どちらにしても、防水層に傷をてけることは避けなければならないので、
レンガの下にクッション材をかましてはどうでしょか。
すのこで塞ぐことは、防水層の保護にもなり問題ありませんが、
砂埃や枯れ葉などがたまり、ドレーン(雨水を流す穴)を塞いだり、防水層の劣化につながるので、
定期的に点検して、掃除をすることが大切です。

森岡 篤
建築家
6
日影にすること、水を蒸発させる
yoro49さん、こんにちは
パルティータ建築工房の森岡と申します。
太陽は、季節によって高さ(角度)が変わります。
冬は低いのですが、夏は高くなります。(80度近く)
アスファルト舗装面も同じなのですが、水平に近い陸屋根では、真夏の表面温度は、60~70℃に達します。
室内の快適温度が28℃程度としても、温度差が40℃にもなると、断熱をきっちりやっても、それだけでは不足で、時間の問題で、最上階の室内温度は上がってしまいます。
特に今年は記録的な暑さですので、3階は猛烈に暑いのではないでしょうか。
最上階の暑さを軽減するための1つ目の方法は、屋根面に直射が当たらないようにすることです。
建物を日影にすることができれば、日影部分は外気温近く40℃位に、直射面より30℃近くも下がります。
日影にするためには、例えばテントのように断熱はなくても良いのですが、テントでは台風等、強風で飛ばされてしまいます。
建物を日影にするのは、建築的になかなか難しいのです。
建物は鉄筋コンクリート造でしょうか。
荷重が許す範囲で、陸屋根にスノコ状のものを載せ、日影にして、かつ暑い空気が溜まらないよう通気と効果があります。
日影でも、外気温より気温が下がることはありません。
さらに下げるためには、水を蒸発させ、気化熱を奪うことで可能となります。
水をまくと涼しくなるのは、水で冷やされることより、水分が蒸発することによります。
屋上緑化は、植物から水が蒸発することで温度を下げ、下階の温度を下げるのに、非常に効果的です。
例えば、芝生の場合、炎天下でアスファルトの温度が70℃でも、芝生の内部温度は、外気温とほとんど変わりません(35℃程度)。
東京の杉並区役所では、毎年壁面全体を緑化し、室内気温を下げています。
http://www.kankyou.city.suginami.tokyo.jp/curtain/index.html
屋上緑化をするためには、給水設備と屋上の荷重が問題ですね。
参考にしていただけたら幸です。
パルティータ建築工房サイトはこちら
東京都中野区の建築設計事務所 注文住宅/二世帯住宅/リフォーム
住宅の疑問にこたえる、「住宅こたえるね!ット」はこちら
評価・お礼

yoro49さん
森岡様
丁寧なご回答有難う御座いました。
温度差が40℃にもなるなんて知らなかったです。暑いはずですね。
水を撒けば少しは温度が下がるかなと、ペットボトルに水を入れて
1階からせっせと何本か運んで撒いてるのですよ。
涙ぐましい努力です。
やっぱりすのこ状のものはいいのですね。
屋上緑化はすごく魅力的なのですが、なかなか大変のようで。
杉並区の緑のカーテンはすごいですね。
区役所の方の頑張りが素敵です。
有難う御座いました。

遠藤 浩
建築家
2
夏は好きですが、それにしても暑すぎますね。
yoro49さん
はじめまして。遠藤浩建築設計事務所の遠藤です。
暑さは台風のおかげか、大分和らぎましたが、まだ直ぐには涼しくならないようですね。
もう、答えられている方もいらっしゃいますが、
簡易的な方法としましたは、屋上に木製のスノコやベランダ用の下駄の付いたタイルを敷き詰めるという方法があります。
それぞれ、下駄の部分に通気層が出来ますので、そこを空気が流れ、直接屋根に陽射しが当らなくなり、暑さを大分凌げると思います。
または、ジョウロで水を散水する程度の、アサガオやゴーヤなどワイヤーにツルを巻きつかせて、グリーンカーテンを造るという方法もあります。
思い切って、水道屋さんに水道を引いてもらってもいいかもしれません。
評価・お礼

yoro49さん
遠藤様
ご回答有難う御座います。
ほんとにいつ涼しくなってくれるのかと、秋の気配が恋しいです。
ベランダ用の下駄の付いたタイルなどがあるのですね。知らなかったです。
影を作ることと風通しを良くすることが大切なんですね。
ワイヤーにツルを巻きつかせて、グリーンカーテンを造るとは
すごくオシャレです。そういえば朝顔をお家の周りに張り巡らせている
家がありました。単に綺麗だなと思ってたのですが、暑さ対策にもいいのですね。
水道は以前我が家の場合3階は無理だといわれたのですが
また状況が変わってるかもしれないので聞いてみます。
有難う御座いました。

吉田 豊
住宅設備コーディネーター
4
いくつかご紹介致します。
ご質問ありがとうございます。
陸屋根の暑さ対策で有効かと思う方法を上げさせて頂きます。
1.射熱、断熱塗装により熱の進入を防ぎます。
塗装で本当に熱を防げるのかと不安になるかも知れませんが結構有効的な方法で今では知られるようになって来ました。検索してみるといろいろな会社がヒットすると思います。
2.緑地化
軽量土を使用し屋上を緑地化します。直射日光がさせられますので結構有効的な方法です。
手入れとコストが大変かもしれませんが、自治体によっては補助金も出しているところもあるようです。(ALCでは出来ない場合もあります)
3.太陽光発電の設置
太陽光電池パネルに直射日光が当たり屋根は影になりますので屋根の温度はかなり下がります。設置には有効面積があります、大まかに影になるだけでも結構違いますが設置出来ない部分は1の塗装を組み合わせるとさらに効果があると思います。
光熱費の削減効果と売電効果もありますので総体的な費用は抑えられると思います。
散水システムという手もありますが、あまり温度降下には向かないようです。
普通の散水システムですと水を流し続けなくてはならずかなりコストが掛かるかと思います。また散水を止めるとすぐに元の温度に戻ってしまいます。
ミスト散水システムはコストは多少抑えられますが効果も落ちてしまいます。
評価・お礼

yoro49さん
吉田様
丁寧なご回答有難う御座いました。
1.射熱、断熱塗装が有るのですね。確かにいろいろヒットする会社が有ります。
参考になりました。
2.自治体によっては補助金有りますね。問い合わせてみるのもいいかもしれません。
3.太陽光電池パネルはおっしゃる通り、影もでき、あまった電気は買ってもらうこともでき
一石二鳥でとてもいいと思います。できればこれをしたいなと思うのですが、重量面と
金銭面でちょっと考えちゃいますね。
いろんな、方法を丁寧に説明していただき有難う御座いました、
大変参考になりました。
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