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藤森 哲也 専門家

藤森 哲也
不動産コンサルタント

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建物の傾きによる瑕疵担保責任について

2018/06/21 13:48
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5.0
)

はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ご質問いただきました件ですが、ZZTZZTS様のおっしゃる通り、
地盤の強度に対して不適切な基礎の選定などが、「建物の基礎の瑕疵」
とされるケースがあります。

東京地裁で平成24年にあった判例では、中古建物の不同沈下による傾斜を、
基礎の瑕疵が原因としています。
そのうえで、補修することにより居住用として利用可能であるため契約の
解除はできないが、因果関係のある調査費用とジャッキアップによる
補修費用など2千万以上の賠償が命じられたというものです。

また、10年ほど前の判例では、約1000分の8の傾斜を「瑕疵」と判断し、
それ以下の1000分の5の傾斜であっても「瑕疵」と認定される可能性が
あるといえるような内容のものがあったと思います。

しかしながら、基礎の選定や改良工事の問題を指摘できない場合は、
相手方が主張するような、単なる土地の瑕疵として扱われます。
大きな地震によって沈下が生じた場合は、不可抗力そして瑕疵ではないと
考えられますし、小さな地震であっても、建物の基礎でなく土地の瑕疵と
言えますので、東日本大震災を含めた経年的な要因を主張する可能性は
高いと思われます。

2~3年前の裁判例でも、中古建物の傾斜について、建築会社に補修費用の
支払いは認めたものの、建物の瑕疵及び売主の瑕疵担保責任は否定された
という判例があったと記憶しています。


つまり、建物の傾きに関しては、その原因の究明と傾きの程度など、
個別に検証をした上で慎重な対応が必要ということです。

先に説明しました、補修費用など2千万以上の賠償が認められた裁判でも、
当初、傾斜の原因や補修方法の調査に100万以上をかけ、そのうえで
調査費用も実損として請求していたような流れだったはずです。


調査等の裏付けがないまま、瑕疵の対象外という売主の主張と、
基礎の瑕疵の可能性も否定できないというZZTZZTS様の
主張がぶつかっている状況を続けていても進展はないように
思われます。

むしろ注意点として、そのまま決済日を向かえてしまっては、
ZZTZZTS様は納得がいかなくても残金支払いをするか、
拒否すれば逆に債務不履行と言われかねません。


補足に書いていただきました「対象不動産に将来建築物を建築する際、・・・」
の説明をもって、地盤による問題は買主負担との見解はありえません。
慣習的に入れている文面ですが、例えこれが更地の土地売買であっても、
具体的な土地の状況や調査データなどの裏付けあるものなければ
売主に責任が及ぶ判例もあることです。
そのことから売主側としては、責任が生じた際は多額の費用が掛かる
ことを鑑み、多少ムリがあっても責任がないと突っぱねているように
感じます。


相手方にも突かれたくない痛い部分はあると思いますが、進展しない
現状を続けているだけでは、ZZTZZTS様にとっても不利な
状況になっていくリスがあるようにも感じます。


事前に自腹を切ってでも、傾きの原因と裏付けをとることは、例え売主へ
責任を請求できないものであっても、早期に知ることで、痛みを最小限に
抑えた対策を立てられる場合もあります。

そういった状況を進展させる行動を模索し、決断することも必要かもしれません。


なお、これも10年ほど前の判例ですが、建物としての基本的な安全性を損なう
瑕疵がある場合には、設計・施工者等に瑕疵の修補費用相当額の損害賠償を
請求することができるとあります。
「基本的な安全性を損なう瑕疵」とは、居住者等の生命・身体又は財産に対する
現実的な危険性を生じさせる瑕疵です。
軟弱地盤に起因することであっても、建物としての基本的な安全性を損なっている
可能性はあります。
これも原因や程度によって個別な判断が必要でしょうが、そういった原因追及を
売主へ請求できるものか、またはZZTZZTS様側で調査するにしても、
原因が判明されるまで合法的に引渡し・決済の拒否はできるかなど、
弁護士等の専門家に判断してもらう動きは必要かと感じます。


弁護士等の法の専門家と言っても得意・不得意はあります。
ここで挙げました判例などは有名なものですので、相談先の力量の判定に、
最低限こういった判例の知識があってのアドバイスがあるかどうかなどを、
判断基準にしてみては如何でしょうか。


ZZTZZTS様にとってベストな判断や交渉、また、法律の専門家探し等に
役立つアドバイスとなれば幸いです。
以上、ご参考になりましたでしょうか。

アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/  藤森哲也

傾き
不同沈下
瑕疵担保
軟弱地盤
不動産

評価・お礼

ZZTZZTS さん

2018/06/22 18:26

 大変詳しく回答ありがとうございます。
こちらに書いていただいた内容も含めて白紙撤回交渉した所、売主も応じ契約白紙撤回、
手付金も全額返金になると連絡ありました。
とても助かりました、ありがとうございました。

回答専門家

藤森 哲也
藤森 哲也
( 不動産コンサルタント )
株式会社アドキャスト 代表取締役
03-5773-4111
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売ってしまえば終わり・・・になりがちな不動産業界の現状に疑問を抱き、不動産購入には欠かせないお金の勉強をスタート。FP資格を取得。住宅購入に向けての資金計画、購入後の人生設計までトータルにサポートする「一生涯のパートナー」を目指しています。

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この回答の相談

傾きによる瑕疵担保責任による修補の請求

住宅・不動産 住宅・不動産トラブル 2018/06/19 21:10

先日、契約して引き渡し待ちの物件に傾きが見つかりました。

基礎で2.7/1000、1階壁面で8.8/1000傾き。それによって2階も全体的に6/1000~8/1000程傾きがあります。全て同じ方角へに傾い… [続きを読む]

ZZTZZTSさん (東京都/39歳/男性)

このQ&Aの回答

傾いた建物を引き渡されないこと 畔柳 美知子(建築家) 2018/06/20 17:29

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