石川 裕理
心理カウンセラー
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「支え」が足りません
こんにちは、臨床心理士の石川です。
私は、「家族療法」を専門としている心理療法家です。
冴さんは、ずいぶん幼い頃(小学2年)から悩んできたのですね。
登校拒否の理由を冴さんは「覚えていない」と言いますが、それは当然のことで、
子どもは無意識のうちに「家族のために」登校拒否をするんですよ。
冴さんが学校に行かなくなったり、「家族に迷惑をかける」ことで、家族には「良いこと」があるんです。
私の言っていることが、理解していただけるでしょうか?ちょっと難しいでしょうか?
冴さんは今まだ18歳。自分ひとりで物事を決めたり、行動するのは勇気がいるし、大変ですよね。こんな時、家族に頼れないというのは、つらいことですね。
冴さんには、本来あっていいはずの「支え」が足りません。だから「情緒不安定」と感じるんだと思います。
「親には今まで、散々迷惑も心配もかけてきた」と冴さんは言いますが、私から言わせれば、子どもが成長する上で親に苦労をかけるなんて当たり前のこと。冴さんは、自分が元気に生きているだけで親孝行だと思えばいいのです。
もし、そんなふうには思えないというなら、冴さんには、「ずうずうしさ」が足りないと
思いますよ。
もし出来れば、カウンセリングを利用して、今ご自分が置かれている状況の理解や整理、
家族との関係を理解し、今後の人生を考えることをお勧めしたいですが、難しいでしょうか?
高校では、良いお友達に巡り合えてよかったですね。
自分を追い詰めないで。自分を大切に、自分のために、「支え」を求めてくださいね。
補足
冴さんには「ずうずうしさ」が足りないと書きましたが、
ちょっと表現が強すぎて誤解をされてしまうかもしれないので、補足しますね。
冴さんの文面から、私は冴さんはご自分が思っている以上に「良い子」なのだと
感じます。
周囲の人や親に迷惑をかけまいとして頑張りすぎ、むしろ頑張りすぎてポキンと心が折れて
しまい、体調を崩したりして、結果的に迷惑をかけてしまい、そんな自分を責める、というようなことはありませんか?
まず、「自分はありのままの自分で、今のままの自分でいいんだ」と認めましょう。
この感覚を「絶対受容(radical acceptance)」と言います。
自分の全存在を、絶対的に受容する心のあり方です。
今まで、冴さんがしてきたことは、すべて必要だったこと。家族のためにも、自分自身のためにも。だから、後悔することはないのです。
そして、親を困らせることが子どもの役割。冴さんのおかげで、ご両親は成長できるのですよ。
少しでも、冴さんが元気になるきっかけになれましたら、幸いです。
冴さんが元気に毎日を過ごせることをお祈りしています。
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この回答の相談
はじめまして。18歳の女です。
私は小学2年生の頃から、理由は覚えていないのですが、登校拒否をし始め、高校2年生までまともに学校へ行ったことがありませんでした。
高校についても、親が高校だ… [続きを読む]
冴さん (岡山県/18歳/女性)
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