対象:住宅設備
遠藤 泰人
建築家
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断熱性能について検討することが最重要だと思います。
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simeari 様
暖かい家にする為にまず考えるべき事は、熱源とか暖房方式ではなく、断熱性能とそれを活かす設計能力です。
現在お住まいのマンションがエアコンとガス熱源の温水式床暖房の併用でなおかつ寒いとすれば、それは断熱性能がよくないと考えるべきだと思います。
何十年も前から建築家は吹き抜けを作りたくて色々試みてきました。最終的にたどり着いたのが床を温めて輻射熱を利用することでした。何らかの熱源でお湯を作りそれを床に通すという考えです。
しかしながら残念な事に、断熱に対する知恵が追いついていなかったのでランニングコストが膨大にかかり、様々な失敗例が語り継がれています。
断熱さえしっかりすれば、1階と2階に温度差は余り生じません。
吹き抜けなど怖いことは全くありません。
躯体や室内の何処かに蓄熱できれば更に性能は上がります。
極端に言えば、断熱性能を北海道並みに上げれば、大阪でしたらたいした熱量はいらないはずです。
北欧でもそれほどの熱を使わずに快適に暮らしています。断熱がしっかりしているからです。
私の経験では、木造でしたら外張り断熱を採用します。床下も断熱して室内と同じ条件にします。
その上で、何でも良いのですが床下に暖房機を置いて床下の空気をまんべんなく暖めるようにします。その空気が1階の床をそれとなく温めながら、自然に1階2階に拡がり、どこからか床下に戻ると言う方法がベストです。熱源は何でも構いません。但し空気の流れを考えながら設計する能力が必要とされます。
震災以後、将来にわたって深夜電力が必ず安いという保証もなくなりつつあります。したがって熱源について悩むより、断熱性能を確保することをお薦めします。
ご依頼されている建築家の方と、そう言う方向で話し合われたらどうでしょうか。
ご参考になさって下さい。
評価・お礼
simeari さん
2011/12/13 23:01早々に回答して頂きありがとうございます。断熱方法は、長期優良住宅だからそれなりに大丈夫らしいのですが…。床下を暖めてそれを家中に循環させるとは考えませんでした!凄く良い方法な気がするので、ぜひ建築家の方に相談したいと思います。
遠藤 泰人
2011/12/14 00:10
評価いただきありがとうございます。
ちなみに私が良く用いるのは、サンポットというメーカーの、温水式床下放熱器です。http://www.sunpot.co.jp/products5.php
それを数を少し多めに入れると、床が均一に暖かくなります。エネルギーの消費量は数とは関係がありません。あくまでも床の温度にむらが出ないようにする為です。
大きいガラス戸の下とか、キッチンセットや洗面台の幅木、玄関の上りかまちの下等から暖気が1階ににじみ出てくるようにしています。
とても快適です。どうぞ参考になさってください。
私のホームページの「本棚に囲まれた一室空間の家」という住宅もそのシステムを使っています、
2枚目の写真の本棚の下に、暖気が出てくる(あるいは戻っていく)ガラリが見えます。
4枚目の写真の赤いガラス戸の下に、床用のガラリ(グレーのライン)が見えます。
http://www.kukan-studio.com/
P.S. 当たり前のことですが、 冬の日射しを取り込み、夏の日射しを入れないようにすることが、まず最初の検討課題になります。
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simeariさん (大阪府/27歳/女性)
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