池内 秀行
心理カウンセラー
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お互いを大切にするために
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m_a_i_k_さん。はじめましてカウンセラーの池内秀行です。
昔から生きづらそうにしていたご主人のことが、アダルトチルドレンの項目にぴったりとあてはまることがわかったんですね。m_a_i_k_さんのような立場で、パートナーの話を聞いたり、回復させたりする際に注意すべき点、してはいけないこと、こうするといいということを、私のカップルセッション等の臨床経験からポイントをご回答させていただきます。
●注意すべき点
(1)生きづらさにつながる問題は色々あります
生きづらさにつながる問題は、現在の社会的関係、組織・会社の人間関係、経済的状況など、様々な立場で自分の責任だけではどうにもならない環境の影響を受けている場合もあります。パートナーとお話する時、生きづらさを感じている原因が全て子供時代にあると想定せず、オープンにお話を聞いていくことが大切です。
(2)過去を振り返る目的を知っておく
過去の自分や家族関係を振り返る目的は、悪者探しではなく、自分が過去の問題からどんな影響を受けているか問題の明確化とその理解を通じて、その影響を受けない生き方ができる自分を育てていくためです。
トラウマ体験がある場合は、そのトラウマの影響を受けない生き方が出来る自分を育てていくことになります。
●してはいけないこと
アダルトチルドレンに関する新しい知識を基準にして、これまで自分が良いと思っていたパートナーへのサポートや関わり方を否定して、過去の自分を責めることはしないでください。その時、相手のことを思った言動は、自分の知っている中のベストが出てきていると思いますので、それは間違いではないからです。
●こうするといいこと
これまでのカップルセッションの臨床経験から、アダルトチルドレンご本人だけではなく、そのパートナーも問題の影響を受けてしまうことがあります。
例えば、問題の影響を受けて本来の自分を見失った状態の相手の存在や性格などを責めてしまい、お二人の関係がギクシャクしたり喧嘩になったりした時です。
もし、これまでそういった経験があるようでしたら、事前に仲直りの方法を決めておいたり、お互いが冷静になれた時に、問題の影響を特定して、自分達と問題を区別して、問題の影響を受けないために何が出来るか一緒に考えてみるのもよいと思います。
補足
●プロのカウンセラーに相談すべきかどうか
アダルトチルドレンも実は色々なケースとパターンがあります。
実際にご本人の生きづらさがどこからきているかは、知識からの判断ではなく、ご本人が自分の体験を整理する中で明確になっていきます。
ご質問に詳しい事情が書かれていないので何ともいえませんが、もしかしたらアダルトチルドレンとして理解しなくても良い可能性もあります。
実際に子供時代の体験が影響しているようでしたら、トラウマ体験があったり、未完了の感情的な問題も残っていることもあります。そういったケースの場合は、夫婦や家族などの関係ではケアが難しい場合もあるので、プロのカウンセラーの安全なサポートも受けながら、トータルでケアしていくことがポイントです。
生きづらい生き方を、生きやす生き方へ変えていくために、健康的に使える資源はフル活用していくことが大切です。
健康的に使える資源として、一度、カウンセリングを受けてみるのも良いと思います。
●最後に
実際の日常生活の中でのアダルトチルドレンの回復や癒しは、様々な苦しさと喜びの両方を体験していくプロセスでもあるので、沢山のエネルギーと時間が必要です。カウンセリングを受けるとその時間と費用も必要です。しかし、回復が進んでいいくにしたがい、回復と癒しの価値はなにものにも代えがたいものに変わっていきます。
m_a_i_k_さんご夫婦の日常生活に無理のないように、お二人で生きやすい幸せな生き方を創りだしていかれることが大切です。
評価・お礼
m_a_i_k_a さん
池内先生
丁寧なアドバイスをありがとうございました。さまざまな注意点、大変参考になりました。時間と費用がかかることは、回復と癒しの価値には代えられないということ、本当にそうですね。今はゆっくりと時間がとれないので(主人の仕事の関係で)、主人の様子をみながら、資料に目を通したり、ここでいただいたアドバイスをまとめたメモを作ったりしています。あせらずいこうと思います。
ありがとうございました。
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この回答の相談
昔から生きづらそうにしていた夫でしたが、最近いろいろと調べていて
アダルトチルドレンの項目にぴったりとあてはまることがわかりました。
わたしが話を聞いて、回復の方向へ導いてあげられたらとさらに… [続きを読む]
m_a_i_k_aさん (東京都/37歳/女性)
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