たばこ税は今年も1本5円値上げか!? - 決算対策・税金対策 - 専門家プロファイル

平 仁
ABC税理士法人 税理士
東京都
税理士

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たばこ税は今年も1本5円値上げか!?

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税制改正 平成23年度税制改正

12月1日開催の第15回税制調査会提出資料に、

たばこ税を今年も1本5円上げる可能性を示唆するものが出てきた。

小宮山洋子厚労副大臣が提出した「国民の健康の観点からのたばこ税の

引き上げについて」である。

 

厚生労働科学研究費補助金「今後のたばこ対策の推進に関する研究」研究班

が行った試算が紹介されており、これによると、価格弾力性が-0.33と仮定し

価格が10%上昇した場合に、たばこの消費量は3.3%減少することが

シュミレーションの結果として示され、毎年110円ずつ(1本5円ずつ)

値上げしても税収は減らないと試算されています。

 

また、同じ資料で、一度に750円程度まで価格を引き上げることにより、

たばこの消費が半減する場合でも、税収は減らない、と試算されています。

 

たばこ税のさらなる引き上げを要望する理由として、

・男性喫煙者の肺がんによる死亡率は、男性非喫煙者に比べて約4.5倍高い

・慢性閉塞性肺疾患(COPD)のほとんどの原因が喫煙となっている(80~90%)

・40歳時点のたばこを吸っている男性の平均余命は、たばこを吸わない

男性より3.5倍短い

・たばこ規制枠組条約(FCTC)6条において、たばこの需要を減少させる

ための価格及び課税に関する措置を実施することが求められている

との4つの理由を挙げつつ、「喫煙の健康への悪影響は明らかであるが、

いまだ日本の喫煙率が高い」ことを指摘し、

・2000年から2012年を運動期間としてきた健康日本21が、

健康増進法7条に基いて目標期間、目標数値を持った具体的な計画である

こと、未成年者の喫煙をなくすこと、受動喫煙の防止等の他に「喫煙を

やめたい人がやめる」ことを目標に設定したこと

・平成18年に成立したがん対策基本法に基づき設定された「がん対策

基本計画」が、たばこ対策として、健康影響に関する知識の普及、

未成年者の喫煙率を0%にすること等を、がん予防のための重要な柱

としていること

と指摘している。

 

もともと昨夏の衆院選マニフェストでも、酒税とたばこ税は健康に与える

悪影響に応じた課税を挙げていたのですから、今年も一本当たり5円の

値上げが実施されそうな予感がありますね。

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