金は悪?お金と賢く付き合う/レバレッジ効果
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【借金は悪?】
「借金」という言葉を聞くと、みなさんはどのようなイメージをお持ちですか。
・借金で首が回らない。
・借金の支払に追われる。
といった、悪いこと、苦しい、辛いといった負のイメージを真っ先に思う方が多いのではないでしょうか。それは、「借金」にまつわる出来事で負のイメージが強烈にあるからではないかと思います。
また、小さい頃から「人に借りを作るな!」と教育されたり、「ボロは着てても心は錦」という諺や「清貧」という言葉があるように、日本人は古くから「貧≒美」、「富・金≒悪」といった何か価値観を植え付けられたように思います。
この結果、資産運用方法や金融商品がかなり存在する現代においても、お金については人に預けることも、人に助けを請うこともよしとしない日本人の個人資産のNO.1はタンス預金という結果につながっているのだと思います。
これはこれで、堅実な日本人、勤勉な日本人としてはとても美しいお話ですが、本当にそうなのでしょうか。
確かに、「消費」のためにする借金は、あまり良くはないと思います。
ただ使うだけで、支払いは自分の収入の中からすることが前提の借金です。
生活費・遊興費・車・家電といろいろあります。
考え方次第では、マイホームのローンなんかもこの「消費」のための借金になるでしょう。こうした借金は少ないに越したことはありません。
【良い借金とは?】
では、次の場合はどうでしょうか。
100万円を5年間運用して毎月3万円の利益を得ることができる投資があるとします。リスクは限りなく少なく、運用益はかなり確実です。
しかし、手元には10万円の現金しかありません。そして今、90万円が5年完済、毎月1.5万円の支払いで借りることができます。
この場合、みなさんならどうしますか。答えは2つにひとつです。
借りて運用し、利益を得るか、借りずに運用もせずに、利益を得ないか・・・
それだけです。
ここにお金に対する価値観が表れますね。
要するに、利益が確実なら支払いができる「あて」があるので、返済が滞ることはありません。借りた100万円は消費のために使うわけではなく、借りた100万円が働いて、返済していくわけですから、問題はないのです。
その上、毎月1.5万円、5年で90万円余分に稼いでくれるのです。
結果的には、わずか10万円の元手が100万円に増えることになるのです。
こういう現象を、一般には「レバレッジ効果=テコの原理」と言います。
このように、資本や資源を産むための借金は良い借金ではないでしょうか。
【レバレッジ効果=テコの原理】
不動産投資の場合、通常、融資(ローン)を活用します。
不動産投資物件の単価はいろいろありますが、数百万~数千万というのが大体の相場でしょう。
ですから、個人がする買い物としてはとても大きな金額になります。
よって、全額現金で購入と言うのは、あまり得策ではありません。かりに1500万円の現金があるなら、1500万円の物件を1件現金で購入することができます。
しかし、ローンを活用して、500万円ずつの頭金で3件購入した方が運用上のメリットは高くなります。
これは、先程のテコの原理の話です。資本や資源=お金を産む不動産物件のためのローンであれば、1件よりも3件の方が当然、利益は大きくなります。
そして、得られる利益が大きくなれば、借金も早く返済することができます。
そうすれば利益が得られる年数も増えるわけです。
その他にも不動産での資産運用における、ローンのメリットはたくさんあります。
第一に団体信用生命保険の適用です。ローン名義人に万一のことがあれば、保険で残債が精算されます。あまり考えたくないことですが、物件を購入した翌月に万一のことがあった場合でももちろん適用になり、保険で残債が精算されます。
また、融資を活用して毎月支払う金利が勿体無いと言う方がいるかも知れません。
確かに、消費のためのマイホームの金利は勿体無いです。自分のお給料の中から決して安くはない金利を払うわけですから。しかし、投資物件の場合の金利は、必要経費として確定申告で経費として計上することができるのです。
毎月きちんと家賃が入っていれば、金利は家賃から支払って、なおかつ自分で払っているわけでもないのに、経費で計上できる。
こんなメリットは不動産ならではです。
但し、これは金融機関の「融資」を活用出来る物件に限ってのことですので、運用する不動産の物件選びや融資の条件をよく確認して、賢いローンを組むことが必要です。(これについては、次号で、詳しく解説します。)
ということで、借金は悪?ではなく、みなさんの資産形成の強い味方だというのが結論です。
もちろん活用方法を誤っては元も子もありませんが。
これを裏付ける事例として、お金が貯まる人の共通項はこうした制度的なメリットをよく理解した上で、ご自身の返済プランをきちんと計画し、上手に借金できることです。
「借金はダメ―!」ではなく、賢くお金と付き合える見識を持って欲しいと
思っています。
@NEXT SenSEマガジン[vol.3]
http://www.enweb.jp/mailback/2010/03/next-sensevol3.html
株式会社えん
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