昨日からの続き、今度は支出というものについて考えてみます。
ここでも大きく二つの系統に分けてみたいと思います。
・経費の支払い
経費には、人件費や仕入などの各種費用、それに加えて
借入の利息支払いが含まれる。
・借入元本の返済
これらの要素は、少なければ少ないほど会社の資金繰りにとって
有利になります。
とはいっても、支出なくして収入はあり得ませんので、支出が
ゼロになることは不可能です。
つまり、収入とのバランスにおいて適切なレベルに支出を持ち込む
ことが必要とされます。
そして、ここで大変に重要な指摘をします。
借入元本の返済では費用は計上されません。
分かっている方にとっては当り前のことです。
しかし、実はこの点についての理解が甘いからこそ、多くの中小零細
企業は資金繰りに詰まることになるのです。
新規借入による収入に対して収益が計上されないように
借入元本の返済による支出に対しても費用は計上されません。
この「費用にはならない支出」の存在こそが、企業の資金繰りを徐々に
悪化させていく原因となるものです。
これ自体が悪いものではないのですが、その正体をしっかりと掴んで
おかないと、後々禍根を残すことになるのです。
この項、明日に続く。
いつもお読み頂き、ありがとうございます。
このコラムの執筆専門家
- 高橋 昌也
- (税理士)
- 高橋昌也税理士・FP事務所 税理士
「税務×経営コンサルティング」の複合サービスを提供します
節税だけ考えていては事業の根幹が危うい時代。当事務所は、税務・会計はもちろん、マーケティングや経営戦略提案にも強みを発揮。とくにキャッシュベースの経営を重視し、小規模事業体が「いかにキャッシュを毎月手元に残すか」のアドバイスを行います。
044-829-2137
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