昨日からの続き、収入と支出について考えてみました。
企業の資金繰りを良くするための方法は、極論すれば二つです。
・収入を増やす
・支出を減らす
より良いのは収入を増やす、つまり利益を計上することです。
しかしながら、中々その方法が難しい。
従って、より手軽に始められるのは支出を減らすことです。
ところが、往々にしてここで勘違いがあります。
減らすべき対象は費用ではありません。
減らさなければならないのは、あくまで支出です。
確かに多くの場合、費用と支出は同類項になっています。
しかしながら、両者は決して同じものではありません。
少なくとも、昨日確認したように、借入の返済は支出ではありますが
費用ではありません。
本来減らしてはいけない費用というものが存在します。
人件費や広告宣伝費をやたらと削るなどは、こういった情勢において
最も手軽にされてしまいそうな行動ですが、あまりお勧めしません。
これらの対策は確かに短期的には資金繰りを助けるかもしれませんが、
長期的には企業の競争力を低めます。
結果、利益獲得能力の減少から、資金繰りにも悪影響を及ぼします。
例えば、借換えをして元本返済をゆっくりするといった対応こそが
現時点において最も手軽に出来る資金繰り対策です。
やるべき行動の内容を正確に把握しておかないと、間違えてしまいます。
よく確認をしておく必要があります。
資金繰りに関する話、少々長くなってきたので一度終わります。
(文章のみで全てを書くには、一冊の本になってしまいますので)
また少し毛色の違うお話でも。
いつもお読み頂き、ありがとうございます。
このコラムの執筆専門家
- 高橋 昌也
- (税理士)
- 高橋昌也税理士・FP事務所 税理士
「税務×経営コンサルティング」の複合サービスを提供します
節税だけ考えていては事業の根幹が危うい時代。当事務所は、税務・会計はもちろん、マーケティングや経営戦略提案にも強みを発揮。とくにキャッシュベースの経営を重視し、小規模事業体が「いかにキャッシュを毎月手元に残すか」のアドバイスを行います。
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