14% 対 28%
昨年日本を出国した20~24歳の日本人男性の割合対、女性の割合です。
(12月14日付日経新聞より)
内向き内向きと、この小さな国に「ひきこもり状態」になっているのは「日本男子」らしいです。
特に2000年代以降、この傾向がますます強くなり「日本男子ひきこもり症候群」が起こっています。
カナダへの正式留学を長年お世話しています。
短期でカナダの社会を実体験するプログラム、「カナダの小さな町でボランティア」プログラムも実施しています。
確かに、カナダの大学・高校への留学生は2000年を境にぐ~んと男子の数が減りましたね。
ホームステイプログラムも、毎年女子の方が多勢です。
なぜ、日本男子はひきこもってしまったのでしょう。
新聞は「国力が落ちた印」だと嘆いています。
「仲間となんとなくつながっていられる居酒屋のある日本」から出られないのが日本男子だそうです。
「自分の国で自分の仲間といるのが居心地いいんだ」そうです。
私自身の日ごろの観察と一致点がありますね、その分析は。
「居心地のいい日本から出て冒険すること」に恐怖心を持っているのだと思います。
ただ、面白いことに、男子は一斉にその「怖いからひきこもる」心理に入る要素を持っていますが、ある一部の女子は「冒険」に免疫力を持っていると思います。
その観察とは?
Super World Club オフィス/今治教室は、JR四国今治駅にありますので、毎日高校生のグループを多く目にします。
女子は3人のグループが圧倒的に多いです。
声だかにしゃべっているのは必ずそのうちの一人だけ。
あとの二人の役割は、「きゃらきゃら笑って受けたふり」「黙ってうなづく」。
このパターンがほとんどです。
今まで勇気を出してカナダに向かった女子は「声だかしゃべり」「きゃらきゃら」「うなづき」のどのタイプだと思いますか?
以外なことに「うなづき」の割合が絶対的に高いです。
「声だかしゃべり」さんは、英語での「しゃべり」に恐怖感があるのかも。
日本語のように周りがずっと聞いてくれる英語力など、自分には無理だと本能的に感じているのかも。
「きゃらきゃら」さんも同じ。
英語でのコミュニケーションには「ただ笑うだけ」の人は必要ないことを、これもまた本能的に知っているのかも。
「うなづき」さんは、何語であろうとも同じですから、気楽に異なる言語圏に飛び込んでいけるのかも知れませんね。
英語圏に一番なじめるのも、このタイプです。
「留学したい!」と騒ぐわりには「声だかしゃべり」さんは、結局「日本の大学を経験したい。。。」とか何とか理由をつけて、日本での自分の地位を守る選択をすることが多いです。
「きゃらきゃら」さんは最初から「留学」を口にすることはないですね。
コミュニケーション自体に向いてないことをよく知っているみたいです。
「うなづき」さんが頑張ると、ほら3分の1、最初の数字28%に近い割合の日本女子が「外」に出て行く状況がよく見えて来ます。
ぴったり!
さて「困ったちゃん」の男子。
見かけるグループは女子より大きく、5人~8人くらいが通常です。
話?
あれは話ではなく、単なる「発声」だと思います。
内容はなく、生物的な欲求を単語で叫んでいることが多いです。
「腹減ったぁ!」「トイレ行きてぇ」
または意味不明の単語が飛び交います。
「わぁ」「なん?」「お前~」「わっはっは」
でもなぜかグループ内では通じているみたいですね。
それが「仲間といる心地よさ」なのかな?
もちろん、英語になるとそんな「発声」や意味不明の「音」ではコミュニケーションは出来ません。
そこに本能的な恐怖を感じていることに、日本男子の「内向きひきこもり症候群」の原因があるような気もしてきます。
自分で文章を組み立てて話さなければいけないことへの「本能的恐怖」と「自分の身を守る行動」とか原因だと思えます。
そんな「日本男子」の中でも、たまに「ストーリー」を自分のことばで語れる子に出会います。
特に私が教えているクリティカルシンキング思考法では、「ストーリー」を語らなければいけないことが多いです。
その中でぐいぐい頭角を現してくる「日本男子」はみな「ストーリー」を創造し語れる子たちです。
決して多くはないですが、確かにそんな「日本男子」は存在します。
割合で言えば14%くらいでしょうか。
あ!!
そんな稀な能力を持った「日本男子」を、ど~んと外に出すのも私の使命だと感じているこの頃です。
Just Go, Boys!!
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カナダの小・中・高校の教育課程を基にした指導をしています。
クリティカルシンキングの基本が出来た生徒は「カナダの小さな町での留学・ボランティア」で自分本来の能力を発揮中です。
Super World Club(大澤眞知子、Robert McMillan)
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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