- 吉野 充巨
- オフィスマイエフ・ピー 代表
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
資産運用前回は、1万円から始める国際分散投資をお勧めしました。
あなたにとって、資産配分を考える決める要因はなにでしょう。
多くの方にお勧めしたいのが、目的達成に必要な金額を貯めるための収益率(期待リターン)と、単年度でどの程度の損失が出たら手仕舞いするのか=耐えられる最大の損失額の、二つの要素で資産配分を考える手法です。
期待リターンは何年後に幾らになっていれば良いのかから考えます。
1.元手は幾らか、
2.毎月いくら積み立てるのか、
3.運用する期間は
4.目標はいくらなのか
例えば、元手100万円で、毎月2万円の積立、期間20年で、目標を1000万円としますと、
期待リターンは4.3%に為ります。ただし、この場合の4.3%は指数を使用した運用利回りですので、税やコスト分1.0%~2.0%程度の乗せた運用利回りの際の資産配分を求めます。
ちなみに、コスト分1%分載せた5.3%を運用利回りと致しますと、目標金額が1139万円に変わります、増えた分はコスト分とお考えください。
その資産配分は、国内株式に22%、外国株式に32%、国内債券に31%、外国債券に10.0%、短期金融商品に5.0%の資産配分となります。
この場合、リスクは9.7%に為ります(弊社所有のソフトによる算出)
この設定で最悪ケース(リスク2)は単年度で-14.1%の損失の可能性があることに為ります。
例えば1,000万円の資産の場合141万円の損失が出ることを示しています。
資産運用中にこのような損失を避けたいとすれば、運用利回りを下げて資産配分を変更します。目標金額に達する為には、月々の積立額を多くする、運用期間を長くするなどが必要になります。
このように、目標額に達する為の各要因を考えた資産配分方針が必要です。
二例目は、現状の手持ち資産1,000万円で、追加投資が無く20年後に2,000万円を目標としたい場合には、運用利回りは3.5%に為ります。
この場合の資産配分(アセットアロケーション)は、国内株式14%外国株式20%、国内債券45%、外国債券7%、短期金融商品14%となります。
これに1例と同じように、コスト分を加えた4.5%程度の資産配分を算出して、最悪ケースでも対応が可能かを測ります。
こように、運用利回り(期待リターン)とリスクの両面から資産配分を考え、それが固まったのちに、どのような銘柄でポートフォリオを組むかを考えます。
セミナーやご相談は根拠の明示と実証データでお話しています。
毎月、資産運用・ライフプランのセミナーを開催しています。
http://www.officemyfp.com/seminerannai.htm
文責
ファイナンシャル・プランナー 日本FP協会認定CFP(R)
独立系顧問料制アドバイザー 吉 野 充 巨
http://www.officemyfp.com/komonryouseiadviser.html
『このコラム又は回答は、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべてご相談者及び読者ご自身に帰属いたします。
投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
本コラムは、信頼できると判断した情報に基づき筆者が作成していますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。』
このコラムに類似したコラム
グローバル化の弊害 浅見 浩 - ファイナンシャルプランナー(2011/12/21 17:48)
「グローバル国債ファンド」 荒川 雄一 - 投資アドバイザー(2024/03/14 14:49)
現預金と日本株の期待リターンとリスク 吉野 充巨 - ファイナンシャルプランナー(2014/05/24 10:00)
余りに高すぎる日本の証券会社の手数料、米国証券会社との比較で桁が違う 吉野 充巨 - ファイナンシャルプランナー(2014/02/28 18:00)
金融市場の動向を読み解く 講師真壁昭夫氏(東証アカデミーより)後編 吉野 充巨 - ファイナンシャルプランナー(2013/01/25 11:00)