郷土料理にみる夏の逸品 - 飲食店のメニュー開発と食材調達 - 専門家プロファイル

平岡 美香
フードコンサルティング株式会社 マーケティングアドバイザー
東京都
マーケティングプランナー

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閲覧数順 2024年04月19日更新

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郷土料理にみる夏の逸品

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 夏野菜を小さく刻んで、醤油をかけていただく、山形県・内陸地方の郷土料理 「だし」。ご存知でしょうか?

地元では郷土料理の定番ですが、清涼な風味とシャキシャキした食感は、暑さで食欲の落ちる夏場に合う逸品です。

  「茗荷が出たら、だしを作る」山形の内陸地方で昔から言い伝えられている言葉です。山形では茗荷が出回り始める頃、胡瓜、茄子、青紫蘇、長葱など、夏の露地物野菜が出揃います。これらを微塵切りにして、醤油と削り鰹節で味付けした料理が「だし」です。昔から、夏には欠かせない食卓の定番です。

 そのままおかずにしたり、ご飯にかけて食べるのが一般的ですが、冷奴に盛ったり、素麺や納豆の薬味にしても美味しくいただけます。地域や家庭によって、乾燥させた昆布や刻んだなっとう昆布、オクラ、油揚げの微塵切りを加えるところもあります。

 身近な材料で簡単に出来る「だし」は素朴ながら、夏の体に補給したいビタミンやミネラルが豊富に含まれています。様々な夏野菜に含まれるビタミン・ミネラル類がバランス良く摂れ、長葱や生姜の香味成分には、新陳代謝を活発にする働きがあります。

 最近では全国的に知られるようになり、デパートなどでも目にする機会が増えてきています。ただ、市販の「だし」は刻んだ野菜を浅漬けにしたタイプの商品が多いようですが、郷土料理としての本来の「だし」はあくまでも生野菜を使います。本来は、新鮮な野菜の活力をそのままいただく家庭料理です。

 

 郷土料理というと、何か特別なメニュー、クセのある料理といった感覚で捉えがちですね。

 ところが、「だし」にように、手軽に作れて栄養価も高く、端材の活用で食材のロスも抑えられ、暑さで疲れの出てきているお客さまにも喜ばれる、飲食店にとって提供価値の高い商品も少なくありません。

 本コラムでは今後、郷土料理のご紹介や活用事例なども取り上げていきたいと考えております。ご期待ください。

 また、弊社メルマガでは、郷土料理のレシピ事例や、メール相談では地元食材を使ったB級グルメ商品の開発のご相談など、郷土料理への関心も高まっております。併せてご活用下さい。

 

 

伝統的な「だし」の作り方

  材料(4人分)

  きゅうり(ハーフカット)、なす(中1本)、茗荷(1個)、青しそ(5 枚)、生姜(1片)、長ネギ(10センチ)、青唐辛子(1本)、

  削り鰹節(適量)、醤油(適量)

 

作り方

 1.きゅうりとなすは5 ミリ位の粗微塵切りに、茗荷は薄切りしてから微塵切りに。

 2.青しそ、皮をむいた生姜、長ねぎ、青唐辛子も微塵切りにする。

 3.1と2の材料を水に入れかき混ぜ、アク抜きをする。ザルに取り、ペーパータオルで水気を取る。

 4.小鉢に盛り、お好みの量の削り鰹節と醤油をかけ、良くかき混ぜます。

 5.おくらなど、粘りの出る食材を加えると、とろとろした食感になります。

 

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