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相続税が還付される主な要因(2) ~税理士の話~

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相続税還付の基礎知識

今回は相続税が還付される主な要因(2)として、「税理士は税金に万能ではなく、多くの税理士は相続税に不慣れである」ということについてお話しましょう。

 

前々回のコラム『10人の税理士に相続税を依頼すると10通りの評価額になる』の中でも少しお話しました通り、国税庁発表の「税務統計」によると、平成20年の相続税申告件数は48,016件。

それに対し、同年に税理士会に登録している税理士数は71,177人ですから、単純に割り算しても税理士一人当たりが受ける相続税申告案件は0.674…件と、年1件もないのが実状です。

 

実際には、当事務所のように、相続税案件を年数十件以上請ける専門事務所もいくつかありますので、多分一般の会計事務所が相続案件を請け負う機会は、もっともっと少なくなるかと思われます。

「2年前にやった」とか、「5年前に一度やったことがある」というような事務所が、クライアントにたまたま相続が発生したからと、慌てて相続税申告のマニュアル本を見たり、ネットで調べたり、税務署に問い合わせてみたりしながら申告作業をやるような付け焼刃的な知識では、果たして減価要因を漏れなく含めた申告書が作れるのかどうかはなはだ疑問です。

それに、税理士資格試験の科目には、不動産に関する専門科目はなく、相続税法でさえ選択科目のひとつに過ぎません。毎年毎年大きな税制改正が行われる中、前回のコラムでもお話した複雑で専門的な知識の必要な土地評価を適正に算出して、適正な相続税評価額を算出しているとは到底考えにくいです。

実際、私が目にしてきた多くの申告書は、その年に発表された路線価図を基にした数字に、単純に地積を掛けただけの計算方法で、土地評価を終わらせていたりします。

 

平成23年度の税制改正では相続税の控除枠が減る方向で進んでおり、新たに相続税の納税義務が生じる被相続人が、平成20年の数字を元にした単純なシュミレーションでも現行より2万人以上増える計算となります。同じく平成20年の数字を元に相続人ベースで計算してみると6万人弱の相続人が新たに相続税の申告義務が生じる訳です。

税理士の経験・知識不足から来る評価差の弊害は、どんどん深まるばかりですね。

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