「100メートル走の経営」に挑むパナソニック:頑張れニッポン企業 - M&A - 専門家プロファイル

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「100メートル走の経営」に挑むパナソニック:頑張れニッポン企業

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M&Aコンサルタントとしての活動 M&Aの事例と経営手法としての活用と課題

皆様、
おはようございます。
グローバル。ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月1日付の日経新聞に『「100メートル走の経営」に挑むパナソニック 「緩やかな連携」から転換 スピード経営 優先』のタイトルで記事が掲載されました。

主な内容は、以下の通りです。


『パナソニックが、三洋電機とパナソニック電工を完全子会社にする。「SANYO」ブランドは原則なくなり、「Panasonic」に一本化される。

完全子会社化の狙いは2つだ。
・ひとつは意思決定のスピードを上げ、設備投資などで韓国や中国のメーカーに負けない体制をつくること。「世界の同業他社は100メートル競走の速さで変革している。我々は中距離走のスピードだったのではないか」(大坪文雄パナソニック社長)との危機感が背景にある。
サムソンなどのライバルのスピード感に「三洋、パナソニック電工、パナソニックで独立性を保ちつつ、役割分担して調整をしながら進めるコラボ」では、勝てないと判断した。

・もうひとつは消費者の要望にまるごと応えられる製品やサービスのラインアップ作りだ。同社はそれを「家まるごと」戦略と呼ぶ。

 例えば、各社のテレビ、音響機器や照明を単品で売れば、厳しい価格競争に陥る。だが設計や施工、保守点検をまとめて売り込めば、消費者にとっても便利だし、グループ全体の相乗効果も高まる。

 「家やオフィスビルの内部を一括して引き受ける、一種のソリューション(問題解決型)事業」を進めるには、意思決定をひとつにする必要があったわけだ。「2018年に電機業界で売り上げ世界一になる」との目標を達成できるかどうかは、内外で相乗効果を発揮できるかどうかにかかってくる。

 日本は市場規模の割に家電や自動車などの社数が多く、メーカーは国内勢同士の競争で体力を消耗しているといわれてきた。この点で、パナソニック以外の電機メーカーも、生き残りを懸け事業の選択と集中に取り組みだしたことが注目される。。。』


私は、以前、有効な経営手法の一つに他企業との連携があると述べました。
これは、財政基盤や人材が不足するベンチャー・中小企業が、お互いに不足する機能を補い合って事業展開する時に有効だからです。
この連携のポイントは、同業他社を入れない事です。異業種企業での連携がキーです。

パナソニック、三洋、パナソニック電工の三社は、ブランドが異なり、さらに、製品や事業領域も重なる部分がありました。M&A後もお互いの自主権を尊重する経営のやり方を取りました。
M&Aの衝撃を和らげるため為に上記コラボで緩やかに連携していくやり方を取ったわけです。

これでは、集中してスピードある経営が出来るわけがありません。
今回、パナソニックは「パナソニックブランド」への統合を含めて正しい経営判断を取りました。

競合企業は、国内の会社ではなくサムソンです。
サムソンに世界市場で勝たなければ、パナソニックの将来はないといっても過言ではありません。

集中とスピードが重要です。パナソニックは、環境に軸足をおいた事業展開を計画しています。
今後のパナソニックの事業展開が楽しみです。

ベンチャー・中小企業も、得意分野に集中してスピード感ある経営を行う事は重要です。
連携を組みながら、スピードを伴った経営の実行をどう行うか、知恵を絞っていく必要があります。

私も現在支援している幾つかの連携事業のスピードがあがるよう、更に強化して行う必要性を再確認しました。

頑張れ!ニューパナソニック

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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