岡田氏の現実路線に鳩山氏「待った」 - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

平 仁
ABC税理士法人 税理士
東京都
税理士
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岡田氏の現実路線に鳩山氏「待った」

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税制改正 平成22年度税制改正
民主党が財源問題から派生した政策の優先順序で食い違いを見せている。
財源を考えて政策の一部先送りを求める岡田幹事長と、政策の先送りは
認められないとする鳩山代表。
28日2時54分asahi.com記事はこう報じた。

民主党の総選挙マニフェスト(政権公約)をめぐり、鳩山代表と岡田克也
幹事長の食い違いが目立っている。
不況による税収減も考え、公約の一部先送りを求める岡田氏に対し、
鳩山氏は今さら変えられないとの立場。執行部でマニフェストを最終的に
詰める際の焦点になりそうだ。
鳩山、岡田両氏の考えの差が象徴的に表れているのが、ガソリン税などの
暫定税率の撤廃。
政権交代後の初年度から実施し、2.6兆円の減税を掲げていたが、鳩山新体制
でのマニフェスト見直しで岡田氏らの主導で先送りが固まった。
しかし、鳩山氏は26日の記者会見で「即時撤廃は国民の間で既成事実化
している」と先送りに反発した。
岡田氏は27日のテレビ東京の番組で「経済危機で税収が落ち込む中、
先送りする政策も出てこざるを得ない」と指摘。
26日の会見でも、子ども手当や高速道路無料化を初年度から優先的に
始めることを念頭に「暫定税率は財源を見つけ出して(から)廃止する
のも考え方」と述べた。
これに対し、鳩山氏は27日の札幌市での会合で、15兆円超の経済対策を
含む09年度補正予算に触れ、「無駄なものは(執行を)凍結する」。
政権を取れば財源を見いだすことは可能――との考えだ。
政治主導実現のために統治機構を改革する工程表についても、岡田氏は
5月の代表選の際、「政権300日プランの作成と国民への早期説明」を
掲げたが、鳩山氏は27日の会見で、「300日とすると、301日たって
『できていない』と揚げ足を取られる」としてマニフェストに記さない
姿勢を明確にした。


もともとリアリストの岡田氏とロマンチストの鳩山氏では、目の前の
問題に対する取り組み方自体が異なるだけに、2人の動き方が異なることは
想定の範囲内だと思う。
しかし、この時期にそれもお互いにテレビ番組を通じて政策批判とも
見られかねない状況を作ってしまうことはどうかと思う。

私はかねてから鳩山氏の財源問題に対する非現実性を批判してきただけに、
岡田氏の現実路線への転換とも取れる政策の変更は歓迎すべきであるが、
岡田氏の動きは、民主党全体の現実路線への転換の動きとして捉えることが
できるのか、注目したいところだ。

また、鳩山氏が岡田氏の300日プランを否定する発言はどうであろうか。
4年間で抜本的な行財政改革を行うことを念頭においているわけだから、
300日でやることと4年間かけることを明確に分けて考えることも
必要だと思うのですが、どうなのでしょうか。
まさかとは思うが、300日でできないから公約違反の責任を取りたくない
一心で、マニュフェストに記載しないのであれば、4年間での行財政改革
など、官僚の抵抗により一蹴されてしまうであろう。

今後のわが国の行く末を占うことになるであろう総選挙も間近に控え、
それぞれの動向を注視していく必要がありそうですね。