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茅野 分
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(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月22日更新

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新型コロナウイルス非常事態宣言下で、メンタルヘルスを維持するポイントその2 家庭内人間関係

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メンタルヘルス


このコラムでは、コロナウイルス感染拡大をどう防ぐとか、感染しないように必要な対処と言うポイントでは無く非常事態宣言により家から出られないと言う非日常生活におけるメンタルヘルスの保ち方に関するポイントを考えて行きたいと思います。


全国的に自由に家から出られない(不要不急な場合のみ)と言う事態は、今まで生きて来て初めてかなと思います。

ウイルスに対する不安や脅威、生活を維持するための手段、経済的な打撃、政府や医療に関する問題が重要とは感じますが、家から出ないと言うシンプルな状況に関しての問題は皆さんどの様に感じておられるでしょう?


発散が出来なくてストレスが溜まる。これは大きいですよね。

遊びにも行けない。外食や呑みにも行けない。

でもそんな事、今の状況みんなそうなのだから愚痴ってもいられない、、、。


普段は会社へ行く人、学校に行く子供たちや学生さん、医療・福祉施設に通っている高齢者の方、

すべての人の日常に変化があることでしょう。

週末や祝日には休む人や、比較的長期の休みがある子供さんにとっても、家族全体で見た時、これ程長期間、家族のみんながずっと家にいる状況と言うのは初体験ではなかろうかと思われます。

極端な話、以前から家に引きこもっていると言う人にとっても、普段は家にいない家族が家にいたりするのですから、大きな環境の変化と言って良いかと思われます。

こうした大きな変化自体、大きなストレスとなります。

楽しい出来事や、おめでたい事でさえ、変化があるというのはそれだけでストレスになりうるものであり、メンタルに影響を及ぼす可能性があります。

なるべく多くの人にとって当てはまる、色々なストレスによるメンタルを保つポイントを挙げられたらと思います。


家族の密度が高くなる事によるストレス

まず、家族の中で一番ストレスに弱いと考えられるのが子供達です。

子供によってこの事態をどのように受け止めているのかはまちまちでしょうが、注意する点を挙げてみますと

●親が感染に対しての不安や非日常的なストレスが強く神経質になり過ぎる場合の影響

小さな子供への影響

普段とは違う不安や緊張があるのは無理もない事ですが、なるべくピリピリした雰囲気になるのは、あらゆる場面で良くない影響が出てしまうと思われます。

特に乳幼児・児童のお子さんなどはご両親(特に一番身近な養育者であるお母さん)の顔色や心理状態を無意識的に感じているものです。

わかりやすい例をあげると、

例えばうさぎさんを目に前にして、お母さんがニコニコしていれば赤ちゃんも「これは安全な生き物なんだ」と思って触ろうとしたりしますが、お母さんが不安そうな顔をしたり、「止めて!離れて!」みたいな怖い顔をしたら、例えうさぎでも赤ちゃんは泣きだしてしまい、けしてそばに寄ろうとはしなくなるでしょう。

子は親の背中を見て育つとも言いますが、親からの言葉による影響よりも、言葉以外の雰囲気からの影響が強いものです。

過剰な反応をしていないか、自分で落ち着いてチェックして見ることも必要かと思われます。

もちろん感染しない様に色々口うるさく言わなければいけない場面もあるでしょうが、感情的になりすぎていないか注意してみましょう。


妊娠中や出産後のお母さんへの影響

特に妊娠中や、生後1年位の乳児がいるお母さんは、ホルモンの影響などもあり、「マタニティ・ブルー」や「産後ウツ病」が発症しやすい時期でもあります。

気分が落ち込む・気力が出ない・子供を育てる不安が強いなどの気持ちが強い場合は、まず我慢せず他のご家族に打ち明けてみましょう。
お父さんを始め、ご家族の方はお母さんの様子を見て、普段と違うような様子がないか注意してみましょう。

そしてお母さんから体調や精神状態の不調を聞いたら、もちろん丁寧にお話しを聞いてあげる事が必須となります。

「みんなも大変だから」「わがまま言うんじゃない」みたいな反応は良くありませんが、

「辛いだろうがお前なら耐えられる!」とか「がんばれ!」と言う励ましも逆効果になりかねません。

励ましは良くないのは、うつ状態の方全般に対して「もう頑張るのが無理なのに、もっとがんばれ!」と言われている様な救いの無い言葉のように受け取られてしまう事になります。

「そんなに辛かったのかい。大変だったねぇ。今まで良くやったねぇ」と労い、場合によって専門機関に同行して診察してもらいましょう。


大きな子供への影響

イメージとして小学校高学年から高校生位までの反抗期や思春期の子供たちへの影響です。

学校が休みですから、自由時間も多く、大人以上にエネルギーが発散出来ず、鬱憤が溜まっているかも知れません。

自宅で勉強もするかも知れませんが、多くの時間をテレビゲームやネットを使って時間を過ごしていると推測できます。「ゲームばっかりしてんじゃないの!」「スマホばっかり見てんじゃない!」と普段以上に起こってしまっている画が浮かびます。

そのような場面でも、出来れば頭ごなしに怒るのではなく、子供の気持ちも理解しようと言う気持ちを持っているのと持っていないのとでは自然と子供の感じ方、受け取り方も違って来るものでしょう。

叱るのは親としての役割として当然なのですが、子供が言う事を聞かない時につい

「自分の言う事を聞かない反抗的な意志」によるものであると無意識的に受け取り「言う事を聞け!」と支配的にコントロールしようとしてしまっていることがあります。

もちろんそんな場合でも「子供のためを思って」の事だとは思うのですが、子供の方も「反抗したいから言う事を聞かない」場合もあれば、「ただやりたい事をしたいだけで、言う事に今は従えない発達段階」であることも考えられます。

つまり親の心、子知らず。子の心、親知らず、の状況です。

7~12歳で、人はそれぞれ独自の価値観をもっているので、考え方や感じ方が違うということに気付き、そのため、 絶対的に正しいという唯一の視点の存在はありえないという、相対的な信念をもち始める。そうです。

更に、相手の視点に立って考える、常識の様な集団における社会のシステムの一員としての役割を理解できるのはもっと大きくなってからです。

怒鳴りつけてしまっている親の方も、まずは「人は考え方や感じ方が違う」と言う自明の事を念頭に置いて、子供とも接する必要が出て来るのではないでしょうか?


また反抗に関してですが、反抗期は自我の芽生えでもあり、本来は正常な発達をしている証拠でもあります。

そうした意味でも子供が反抗したら「こいつも言う様になったもんだな」位の大らかに受け止める視点も必要かと思われます。


また非行に関してですが、親が子供に対する関心や興味に関し成績や功績に興味が強いより子供の友達関係を知っているとか、興味がある音楽や漫画を知っている方が、親子関係は良好になるとのデータがあります。


ぜっかく時間があるのでしたら、この機会に、子供の事を色々知る機会にもなったら良い様に思います。



●夫婦のストレスが強くなり過ぎる場合の影響

夫婦関係への影響

一般的には週末以外で夫婦が顔を合わせる機会はあまり時間が無いものかと思われます。

特に共働きであればなおさらでしょう。

一昔前「定年離婚」と言う言葉が流行ったことがあります。

仕事で顔を合わせる時間が無かった熟年夫婦が、夫が定年を期に家にいるようになり、夫婦関係が悪くなり離婚に至ると言う現象です。

今はあまり聞かなくなりましたが、カウンセラーとしてはもう問題が解消されたとも思えない問題です。


●「定年離婚」に於ける奥さんの心理として普段から夫は仕事ばかりで家の事には目を向けない。

自分の都合ばかりを押し付けて来て、人を家政婦の様にしか思っていない。

全般的に私の事など意に介しないのが頭に来る。定年になって退職金が出たら、それをもらって別れてやる!

と言うものです。

夫にとって悲惨な結末、妻にとっては第二の人生と言う感じですね。


今回の非常事態では、そんな定年後の状況が早めに一時的に体験できる機会となるものではないでしょうか?

夫婦に限らず、普段関係が良好な人であっても、閉塞的な状況でいつも顔を合わせていると険悪になってくるものです。

現に欧米では非常事態宣言後、DVの発生が増えたとの情報があり、日本でもちらほらネットではそうした話も出始めています。

DV問題は定年離婚問題よりも更に深刻でもありますから、事態は夫婦関係のあり方の問題は一昔前より悪化傾向があるように考えられます。


半強制的に家で顔を合わせているのですから、お互いにストレスフルとなり、ケンカの火種は探せばいくらでも出て来るものでしょう。

時間があるから、お互い向き合って、理解や絆が深まる機会となればそれは幸いですが、そうならないご家庭も多いのではないかが大変心配されるところです。

今まで見て見ぬふりをして来た問題や、どちらか片方か、お互いが我慢して来た不満が噴出すること自体は、先送りするだけでいずれ問題となる事が表面化すた事になりますから、一概に悪い事ではないとも思えます。

噴出した時に、どれだけお互いが話し合うなどして解決して行けるかが重要でしょう。

お互いの感情を伝える事が最初は肝心かと思われますが、感情を伝える際に感情的に、つまり怒ったり相手を責めたりしてしまいがちなのは関係を悪化してしまいます。

でも最初はどうしてもケンカになりがちですよね。

そう思うと、ケンカになった後からでも、どちらか頭が冷えた人の方が一歩下がって

「言い過ぎた所もあったけれど、なるべく関係を修正したいとも思うから、少し冷静に改善して行ける話し合いをしましょう」

と譲歩するのが一般的には解決の道かと思われます。

このような非常事態ですから、今まで自分でも知らなかった自分の一面が現れてしまう事もあるかも知れません。

「こんなに私って怒りっぽかったんだ!」とか

「感情的で衝動的になるんだぁ」とか。

そのことで急に自己嫌悪になってしまう人もいるかも知れません。

もう想像を超えた様々な状況が生まれても不思議ではありません。そしてそれはコロナの脅威が去った後も問題となって残る様な事もあるかも知れません。


怒りの背景には「愛して欲しいだけなのに、なんで愛してくれないの!」と言うような不満があることも多く、そうした心情を伝えあえてわかりあえれば、むしろ以前より仲良くなれる可能性も大きいものです。

なるべく文句を言う時も

「素直に」

「相手にわかりやすく」

「相手が聞く耳を持っていそうな余裕がある時」

に伝えてみましょう。


そして、問題が深刻化する様な場合、当事者である夫婦二人では冷静に解決に至る話し合いが付かない場合も多いものです。

一方は譲歩しようとしているのに、もう一方は相手をまるで「敵」のように感じて、自分を守ろうとして聞く耳が無くなってしまう場合などです。場合によっては少し距離を開けることも効果がある場合もあり得るでしょう。

そのような場合には専門機関へ相談してみましょう。

「こんな事で相談なんかしても良いのかしら?」と躊躇する方もおられるのですが、そう言う意味ではお気軽に!と思います。

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