UBC内の語学学校からUBCに入学！は嘘

世界的に有名なカナダの大学University of British Columbia 構内に語学学校があります。

English Language Institute と名前がついています。

キャンパス内にあること、そしてUBCのロゴまで使っていますので、まるでUBC付属のように勘違いさせるうまいMarketingだなぁと常々思っていました。

やっていることは巷の語学学校と同じなのに、何でUBCキャンパスにあり、UBCの名前を使えるのか、怪しいなと。

ということで、どの程度UBCと関係があり、パンフレットやウェブサイトに書いてあることがどこまで正確なのかを調査に行くことに。

ウェブサイトにこう書いてあります。

“Our 16-week sessions align with the UBC academic calendar to allow for a smooth transition for students granted admission to UBC degree programs.”

「16週間のコースはUBCのコースと連携しており、UBCへの正式学位プログラムへの円滑な移行が可能です。」

ここですね、ポイントは。

これを読むと誰でも「あぁ、ここのコースを終了したらそのままUBCに入学出来るんだ！」と思いますよね。

とんでもない嘘でした。

私の訪問調査はいつも突然前触れ無く現れ、不意をつく作戦ですので、その日はいわゆるカウンセラーはいなくて（なんで？と思いましたが）授業を担当している講師と話をしました。

その人は、「留学生をたくさん入れろ！」セールス担当ではないだけに非常に正直に本当のところを語ってくれましたよ。

「16週間のコースを終了してもUBCの入学基準になければ、入学は出来ません。　UBCの入学基準は、高校の成績、英語能力試験の公式結果が必要ですので、それがUBC基準にない場合は、無理です。」

ははぁ、やっぱり。

大事な大事なことを隠しての、単なるUBCの名前を使った語学学校でした。

留学生がUBCに出願し入学できるには、日本の高校のトップクラスの成績と、英語能力試験の高いスコアが必要です。

それを持ってUBCに正式出願をすることになります。

規定では、TOEFLiBTは最低90, IELTSは最低6.5ですが、そこから世界中からやって来る留学生と席を争いますので、もっと高いスコアは必須です。

インストラクターの言い方によると、そんな生徒は稀らしいです。

そりゃぁ、そうでしょう。　そんな優秀な留学生は語学学校になど来ませんから。

smooth transition は嘘ですね。

UBCに入学出来ないほとんどの生徒はどうするんですかと聞くと。

州立のカレッジに行き、そこで英語レベルを上げてもらいますと。

あれ？

ここも語学学校だったような。。。違いましたか？

じゃ、2度デマですね、時間も授業料も。

この大きなずるいカラクリには呆れました。

あと、非常に気になることが。

ホームステイはこの語学学校が斡旋しているようですが、こんなことが書かれています。

Homestay Placement Day

Homestay placement day is the first day of your program.

To respect the privacy of UBC ELI host families, ONLY students in the UBC ELI Homestay program may contact their host families. NO other persons are permitted to visit or contact UBC ELI host families.

「ホームステイ先はプログラム開始日に決まります。

ホストファミリーのプライバシーを尊重するために、ステイする生徒以外はホストファミリーにコンタクト禁止です。　他の人はホストファミリーを訪問することもコンタクトを取ることも禁止です。」

相当やましいことがあるのか、ホストファミリーの質が隠さないといけない程悪いのか、でないとこんな妙な規則はありえないですね。

他の学校では見たことのない秘密めいた規則です。

会ったインストラクターになぜなのか聞いてみたのですが、「私はホームステイのことは知らない。」と流されてしまいました。

実は15年ほど前にも、この語学学校を訪問したことがあります。

その時は若い女性カウンセラーと話をしたのですが、「ここだけの話、ホームステイはお勧めしません。お勧め出来ない環境です。」と。

ますます怪しいです。

移民家庭がお金ほしさにホストを受け、数名の留学生を間仕切りだけをした地下の部屋に入れる、あのホストたちかも。

シャワーは水しか出ない、夜は地下室の入り口に鍵をかける、食事はないかファーストフード。

あれかも。

インストラクターは、この語学学校がなぜUBCキャンパスにあるのかの謎も説いてくれました。

50年前に、カナダ政府がフランス語と英語の言語環境を促進するため、西海岸にあるUBCにフランス語を学ぶ語学学校を作ることにしました。

それがこの語学学校の前身。

それが、現在のなぜか外国から来る生徒に英語を教える語学学校に変身。

もともとのフランス語語学学校の時にも、そこからスムーズにUBCに入学などというプロセスは存在しなかったそうです。

よくわかりました。

ただ単にUBCの広大なキャンパスを楽しみ、地下室の間仕切りホームステイを楽しむ（！）ためにカナダに来たいなら、ここの語学学校にどうぞ。

カナダの有名大学正式入学を目指す方には、全くお勧めではないところです。

語学学校にはほぼすべてにこんな大嘘のからくりが隠されています。

日本で優秀で、頑張り、カナダの大学を目指すみなさん。

語学学校は絶対考慮に入れないことを、強く強く忠告したいと思います。

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